三菱鉛筆「ユニボールワン」といえば、特殊な顔料による発色の良さと、にじまず速乾性の高いインク特性、そしてサラサラと心地よい書き味のゲルボールペンとしてご存知の方も多いだろう。
初登場は2020年と比較的新しいが、いまやゲルボールペン市場の中では、大看板であるゼブラ「サラサクリップ」と人気を二分するといっても過言ではないほどの注目ブランドである。
また、インクの性能だけでなく、300円(税別)というコスパの良いノーマル軸・低重心で安定感の高い「ユニボールワン F」(以下、ワンF)や、ショート軸で携帯性に優れた「ユニボールワン P」(以下、ワンP)といったユニークなシリーズ展開を進めていることも注目ポイントの1つ。
この春、そこに新たに加わったのが、ツイスト式の多色タイプ「ユニボールワン 3」(以下、ワン3)だ。
「ボールペン界隈で最も待ち望まれている1本」とまで言われていた多色ユニボールワンは、果たしてどのような書き心地なのか?

ファン待望の3色化をついに実現
多色ボールペンは、手帳と合わせて持ち歩きたいユーザーもいることから、単色とはまた別方向の需要がある。
昨今のゲル人気の中でもユニボールワンは飛び抜けてファンの多いブランドだが、ゲルインクとしては後発組である。「他社のゲルには多色があるのにユニボールワンに多色はいまだにない」という状況に焦れていた人も多かったはずだ。

そしてローンチからまる6年。いよいよ満を持して登場となったのが、黒・赤・青の3色を搭載した多色タイプのワン3である。
最初の印象は「ワンPにそっくりだな」という感じで、軸径はほぼ同じ(約14mm)。全長もワンPが117mmに対してワン3が129mmと、かなり近いショート軸仕様だ。

芯出しはツイスト方式
ただし、芯出しの方式はノックではなく、前軸をひねって芯色を選択するツイスト式。軸中央リングに印字された芯色をワイヤークリップ先端に合わせると、その色が出てくるようになっている。
後軸が短いため、小指と薬指で前軸を握って固定+人差し指と親指で後軸をひねる“片手ツイスト”がやりやすく、色替え・芯出しの取り回しはむしろノックよりも手軽なぐらいだ。


安定感抜群の書きやすさ
重心はさすがに多色なのでやや後方寄りで、中央リングよりわずかに手前(口金から約72mm)の辺りにある。
ショート軸なので、見た目としては重心がかなり後ろに見えるが、実際に握ってみると手の中に重心が収まっているので、さほど不安定さは感じなかった。
むしろ「ワンF」「ワンP」と同様の前軸スタビライザー(重り)が効いているので、書いていると先端に重みを感じるぐらいだ。多色ペンとしてはむしろ安定して書きやすいほうだと思う。

なによりショート軸は携帯性が高く、ペンケースに放り込むにせよ、手帳のペンホルダーに挿すにせよ、コンパクトで収まりが良い。
携帯性と筆記の安定性を兼ね備え、かつ見た目もコロンとしてかわいい多色ペンは、まず間違いなく重宝するはず。これまでワン3を待っていた人は即買いで正解なので、できるだけ早く店頭で見つけてほしい。
新リフィルが開放する「究極のカスタマイズ」
多色ボディと合わせて新登場となる「ユニボールワン多色用リフィル」は、現在のところボール径0.38mm/0.5mm、インク色は黒・赤・青がそれぞれラインアップしている。
書き心地はきちんと「ユニボールワン」だなという感じで、フローの良さに由来するサラサラとした滑らかさがある。
当然、発色もおなじみのクッキリ具合だ。ギネスによって「最も黒いゲルインクボールペン」と認定された黒が多色で使えるというのは、それだけでなかなかうれしいものだ。

さらに、このユニボールワン多色用リフィルは、同じく三菱鉛筆の多機能ペン「スタイルフィット」のリフィルと共通規格なのだ。
スタイルフィットは、ホルダー(軸)とリフィルを自分好みに組み合わせてカスタムできる点がポイント。リフィルには油性(ジェットストリーム)とゲル(ユニボールシグノ)、シャープペンシルユニットがラインアップされており、そこに新たにユニボールワンリフィルが追加された形である。


つまり、スタイルフィット、もしくはワン3のボディにジェットストリームとユニボールワンが混在させられるということ。三菱鉛筆ファンにとってはまさに夢のペンが自作できるわけだ(ただしノックがないので、ワン3にシャープユニットは搭載不可)。
いまのところユニボールワン多色用リフィルは黒・赤・青の3色のみだが、今後インクのカラーバリエーションが増えていく(ユニボールワンは2026年3月時点で全31色)としたら、かなり楽しいことになりそうだ。


