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鉄道
2019/4/21 18:00

GWにまだ空席がある列車も! 乗りたい全国の「トロッコ列車」お役立ち情報

【④近畿地方】

○嵯峨野観光鉄道「嵯峨野トロッコ列車」/山間を蛇行する保津川に沿って走る

↑トロッコ保津峡駅に到着する「嵯峨野トロッコ列車」。同駅自体も保津川沿いにあり、ホームから眺める眺望が素晴らしい。駅前の橋の下を保津川下りの船がくぐり抜ける様子を眺めることができる。列車はDE10形ディーゼル機関車とSK100形客車5両の編成で走る

 

↑保津川は川下りだけでなく、ラフティングを楽しむ人も多い。そんな姿が「嵯峨野トロッコ列車」から眺められる。路線は旧山陰本線の線路を利用したもの。現在の山陰本線の路線がトンネルで抜けてしまうのに対して、同線は保津川沿いをなぞるようにして走る

 

嵯峨野観光鉄道は、山陰本線の嵯峨嵐山駅〜馬堀駅間の旧線を利用して生まれた観光路線。名物の「嵯峨野トロッコ列車」は四季それぞれ姿を変える保津峡を平均時速25kmの速さでゆっくりと走る。なお1〜4号車は開閉式の窓ガラス付き、5号車は「ザ・リッチ」で窓ガラスがない車両で人気が高い。

 

◇走行区間:トロッコ嵯峨駅〜トロッコ亀岡駅 ※トロッコ嵯峨駅は山陰本線のJR嵯峨嵐山駅に隣接、トロッコ亀岡駅はJR馬堀駅から徒歩10分ほど。

◇運行日:12月末〜2月と平日水曜日を除く全日運行。土・日祝日は通常便に加えて臨時便を運行。

◇時刻:日に8往復が走る(土・日祝日は17時台に臨時便1往復あり)。トロッコ嵯峨駅〜トロッコ亀岡駅間は所要23分〜34分。

◇利用料金:運賃/大人620円、小人310円 ※乗車区間に関わらず均一・片道

◇予約(購入)方法:1か月前の10時からJR西日本の主要駅みどりの窓口と、全国の主な旅行会社で購入可能。またJR西日本のインターネット予約サービスでの予約・購入が可能。当日販売の乗車券は嵯峨野観光鉄道の窓口で。

※GW期間は午後発の上りの便に空席があり

 

 

【⑤中国地方】

○JR西日本「奥出雲おろち号」/山に包まれた木次線をのんびりと

↑DE10形ディーゼル機関車により運転される「奥出雲おろち号」。12系客車は2両を連結して走る。2両のうち1両がガラス窓のないトロッコ仕様となっている

 

↑後部に付くトロッコ仕様の客車。こちらにも運転席が付き先頭車として運転が可能だ。写真は出雲坂根駅のすぐ近く。左下から上がってきた列車は、駅に入って折り返し。さらに右の線路をのぼり、この先で再度、折り返して、急な坂を登って行く

 

1988(昭和63)年からすでに30年あまり運転が続く名物トロッコ列車。中国山地を貫く木次線(きすきせん)を走る。スイッチバック駅の出雲坂根駅のほか、山間を走る列車らしく変化に富んだ車窓風景が魅力となっている。

 

◇走行区間:木次駅(特定日のみ出雲市駅発)〜備後落合駅

◇運行日:4/26〜5/6(4月26・27日は通常運転日。それ以外はJR出雲市駅片道延長運転日)、通常期間の金・土曜は通常運転日、日曜はJR出雲市駅片道延長運転日

◇時刻:通常運転日/木次駅10時7分発(JR出雲市駅片道延長運転日/出雲市駅8時45分発) → 備後落合駅12時36分着、備後落合駅12時57分発 → 木次駅15時57分着

◇利用料金:運賃+指定席料金(大人520円)

◇予約(購入)方法:1か月前の10時からJRの主要駅みどりの窓口と、全国の主な旅行会社で購入可能。

 

 

【⑥四国地方】

○JR四国「しまんトロッコ」/清流・四万十川を眼下に眺める

↑水戸岡鋭治氏がデザインした「しまんトロッコ」。四万十川の風景に映える山吹色の車体が目立つ。列車はキハ54形と貨車を改造したトロッコ車両が連結して走る

 

↑後尾にトロッコ車両が連結される。開放感いっぱいのトロッコ車両。橋の上から見る四万十川の流れが素晴らしい。澄みきった川の流れにはちょっとびっくりさせられる

 

四万十川沿いに路線が延びる予土線。この路線の名物列車が「しまんトロッコ」だ。気動車に連結したトロッコは貨車を改造したもの。トロッコそのものの造りで、車内から見下ろし、また渡る清流の眺めが素晴らしい。

 

◇走行区間:宇和島駅〜窪川駅(トロッコ車両に乗車できる区間は窪川行きが江川崎駅〜土佐大正駅間、宇和島行きは十川駅〜江川崎駅間)

◇運行日:GW、土・日祝日、7月20日〜8月25日は毎日、6月は運休。

◇時刻:宇和島駅11時39分発 → 窪川駅14時22分着、窪川駅15時1分発 → 宇和島駅17時24分着。

◇利用料金:運賃+指定席料金(大人520円)

◇予約(購入)方法:1か月前の10時からJRの主要駅みどりの窓口と、全国の主な旅行会社で購入可能。

 

◆JR四国では、他に「瀬戸大橋 アンパンマントロッコ」(岡山駅〜高松駅間/運行日は「しまんトロッコ」とほぼ同じ)と、「志国高知 幕末維新号」(高知駅〜窪川駅間/運行日はGWと土・日祝日)がトロッコ車両で運行されている。

 

 

○土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線「しんたろう号・やたろう号」/ひと味違うオープンデッキから太平洋を望む

↑ごめん・なはり線を走るオープンデッキ車両。太平洋に面した側のみデッキがある構造となっている。同線を走る車両はすべて9640形で、そのうち1S(写真)と2S(薄緑色の車体)という車両がオープンデッキ車両となっている

 

↑ごめん・なはり線は同線の半分以上、太平洋に沿って走る。写真のように海側にあるデッキから見る眺望が素晴らしい。高架路線を走る区間が多いために、車両から見渡す太平洋(土佐湾)はまさにパノラマそのものだ

 

ごめん・なはり線を走るオープンデッキ車両。トロッコ車両とはかなり形態が異なるが、外の風をトロッコのように楽しむことができる車両として取り上げた。南国高知ならではの美しい海景色を楽しむのに最適な車両だ。

 

◇走行区間:JR高知駅(または後免駅)〜奈半利駅(または安芸駅)

◇運行日:毎日(検査等で一般車両になることもあり)。

◇時刻:「やたろう1号」安芸駅8時11分発 → 高知駅9時32分着、「しんたろう2号」高知駅10時19分 → 奈半利駅12時1分、「しんたろう1号」奈半利駅12時6分発 → 後免駅13時44分着、「やたろう2号」後免駅14時3分 → 安芸駅14時56分着。

◇利用料金:運賃のみで乗車可能。

◇予約(購入)方法:予約不要。

※オープンデッキは「やたろう1号」は全区間開放なし、「しんたろう2号」では後免〜奈半利駅間で開放、ほか列車は全区間開放あり。ただし悪天候時には利用中止になることがある。

 

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