アクセルを踏んだ瞬間、パワフル感はノートを大きく超える!
ではオーラの走りはどうでしょうか。率直に言って、その走りは現行ノートでも先代とは比較にならないほど安定した走りを見せるようになりました。特に発電用エンジンの音が静かで、作動する時間も先代よりも大幅に少なくなっているので感覚的にも快適そのもの。このフィーリングはオーラにも引き継がれ、その上でフロントモーターの出力が向上しているのです。今回の試乗では4WDを選んだため、リアからのモーターアシストも加わり、アクセルを踏んだ瞬間のパワフル感はまるで違っていました。
操舵フィーリングも思ったコースを忠実にトレースしてくれ、e-POWERならではの「eペダル」を組み合わせることで峠道の走行もいっそう愉しさが増します。特にオーラではタイヤをノートの185/60R16から205/50R17へとサイズアップしていることもあって、コーナリングでの踏ん張りはなかなかのもの。つい峠道を選んで走ってみたくなってしまいます。
ただ、オーラは路面からの突き上げ感は大きめに出ます。なかでも気になるのは少し荒れた一般道を入っているとき。車体にも振動が伝わってくるため、状況によっては不快に感じることさえあります。ノートの時はそれほど気になることはなかったため、おそらくサイズアップしたタイヤの影響が大きいのではないかと思いますが、一方で操安性の向上にプラスとなっているのは間違いありません。これをどう捉えるかで評価は大きく変わってくると思います。
「ノート+60万円」で手に入るプラスアルファの走りと質感
ではオーラとノート、どちらを選ぶのがいいのでしょうか。オーラを外から俯瞰した後でノートを見ると、前後のフェンダーに膨らみを持たせたオーラは豊かなプロポーションを感じさせます。個人的には濃いめのボディカラーを組み合わせたときのリッチな雰囲気が好みでした。ただ、オーラとノートの価格差は装備に違いがあるとは言え60万円ほどあり、そこに価値が見出せるかと言えば、人によって差は出てくるでしょう。
特にインテリアは硬質プラスチックのままで、ノートとの明らかな違いを感じ取ることはできず、せめてパワーシートぐらいは装着しても良かったのではないかと思うのです。とはいえ、ノートを上回るパワフルさが生み出す走りは楽しいし、ノート以上のグレード感は、オーラならではの大きな魅力と言えます。豊満なボディとプレミアム感、そして走りの良さを求めたいならオーラは間違いなくオススメ。自分にとって何が必要かを選択しながら、ノートと比較してみるのも良いのではないでしょうか。
SPEC【G leather edition(4WD)】●全長×全幅×全高:4045×1735×1525㎜●車両重量:1370㎏●パワーユニット:1.2リッター直3DOHC12バルブ+交流同期電動機●最高出力:エンジン82PS/6000rpm (モーターフロント136PS/3183-8500rpm ・リア68PS/4775-10024rpm )●最大トルク:エンジン103Nm/4800rpm(モーターフロント300Nm/0-3183rpm ・リア100Nm/0-4775rpm )●WLTCモード燃費:22.7㎞/L
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