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ラーメン
2018/1/26 21:10

【ラーメンと血圧計のオイシイ関係 3】肉と脂と炭水化物がテンコ盛りの自作ラーメン「オレ二郎」で究極の自己満足を得る!(提供元:オムロン ヘルスケア)

日夜、仕事に遊びにグルメにと、多忙な中年男性たち。彼らが抱える最大の心配ごとといえば、健康ではないだろうか。

 

さまざまな数値の中でも血圧は、健康状態を知る上でもっとも大事なバロメーター。そこで、当サイトや雑誌『GetNavi』で連載をもつほどのラーメン好きミュージシャン、サニーデイ・サービスの田中 貴さんが、“健康不安世代”の代表として立ち上がった! 日々の“ラーメン生活”の中で定期的に血圧を測ることで、どんな作用を及ぼすのか検証する、というのが主旨だ。

 

全3回の同企画で最終回となる今回は、人気ラーメンブロガー・nonchさんが不定期に開くホームパーティに突撃し、自作の「ラーメン二郎」を堪能することに。すかさず持ち込んだのは、オムロンの「上腕式血圧計 HEM-7600T」。スタイリッシュで軽いうえにスマホ連携機能まで備えており、習慣化を後押ししてくれる逸品である。

 

【プロフィール】

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田中

サニーデイ・サービスのベーシスト。年間600杯以上を食べ歩くラーメン好きとしても知られ、TVや雑誌などでそのマニアぶりを発揮することも多い。バンドとしては2016年8月にリリースした通算10枚目のアルバム「DANCE TO YOU」に続き、2017年6月にはニューアルバム「Popcorn Ballads」を配信限定でリリース。Apple Music J-POPチャート第1位を獲得するなど話題に。12月25日にはCDとアナログ盤でもリリースするとともに、同年夏に行われた日比谷野外大音楽堂公演の模様を収めたライブDVD「サニーデイ・サービス in 日比谷 夏のいけにえ」も発売。

 

チャーシューつまみにビール! そんな欲望を叶えるオレ二郎

ここは、都内某所で年に一度だけ極秘裏にオープンする「オレ二郎 西新宿店」。普段はブログ「そんなに食うなら走らんと」を主宰するnonchさんが、ラーメン仲間に腕を振るう場所だ。日々、「オレ勝軒」「天下オレ品」「蒙古タンメン オレ本」なども自作するnonchさんの原点でもある「オレ二郎」。今回は田中さんたっての希望で、さらにインパクト大な“自作二郎”を作ってもらうこととなった。

 

「nonchさんは、ラーメンブロガーのレジェンド的な存在。全国を食べ歩くラーメン好きであり、しかも独学で激ウマのラーメンも作れる超人です。僕も昔から『そんなに食うなら走らんと』が大好きで、知人に頼み込んで紹介してもらったほど。過去には僕の著作『Ra:』(学研プラス)に、しずるの村上君と一緒に出てもらった恩もあります」(田中さん)

↑「ラーメンオレ二郎 西新宿店」のキッチンには、大きなスープの寸胴(右)と、麺を茹でるための鍋(左)が。nonchさんはこの日のために、丸2日間かけてスープを仕込んでいた
↑「ラーメンオレ二郎 西新宿店」のキッチンには、大きなスープの寸胴(右)と、麺を茹でるための鍋(左)が。nonchさんはこの日のために、丸2日間かけてスープを仕込んでいた

 

↑寸胴の上層には、大量の背脂。その下にはじっくり煮込まれた珠玉の豚骨スープが
↑寸胴の上層には、大量の背脂。その下にはじっくり煮込まれた珠玉の豚骨スープが

 

一連の企画「ラーメンと血圧計のオイシイ関係」は、初回に王道のラーメンを提供する新宿の「若月」、第2回にはラーメンの殿堂「新横浜ラーメン博物館」を訪れた。血圧を計測するにあたってラーメンの味はなんでもいいのだが、あえて凶暴な二郎系をオーダーするとは、田中さんには相当な自信があるとみえる。

 

「毎日計ってきた成果をはっきり証明するには、それなりの相手じゃないと。まぁ僕が個人的に“オレ二郎”を食べたいという気持ちのほうが強いんですけどね(笑)。だから今日は『ヤサイマシマシニンニクアブラカラメ(キャベツとモヤシのトッピングを多めに盛り付け、ニンニクと背脂とタレを増量という意味のコール。“呪文”とも呼ばれる)』でいきますよ! nonchさん、手加減は無用です」(田中さん)

 

nonchさんも「もちろん! この段階では化調(化学調味料のこと)を入れてないけど、TT(田中さんの呼び名)のぶんは、思いっきり化調入れるからね」と、やる気満々。麺も、この日のために熟成を含めて2日間かけて仕上げてきたという。

↑こちらもnonchさんによる自家製麺。ラーメン二郎と同じく、「オーション」という精製度の低い強力粉を使って打たれている
↑こちらもnonchさんによる自家製麺。ラーメン二郎と同じく、「オーション」という精製度の低い強力粉を使って打たれている

 

↑nonchさんはイタリア製と日本製、2種類の製麺機を保有している。今回使ったのは、大量生産するときに使う前者の「ATLAS MOTOR」(左)だ
↑nonchさんはイタリア製と日本製、2種類の製麺機を保有している。今回使ったのは、大量生産するときに使う前者の「ATLAS MOTOR」(左)だ

 

↑この方がnonchさん。手際よく準備を進めるなか「まずはつまんでよ」と、チャーシューを前菜として出してくれた
↑この方がnonchさん。手際よく準備を進めるなか「まずはつまんでよ」と、チャーシューを前菜として出してくれた

 

まずは、通称「ブタ」と呼ばれるラーメン二郎のチャーシュー。一番の特徴が、ロースやバラではなくウデ肉を使うことである。塊がスーパーで売られていることはあまりないが、nonchさんはなじみの業者から仕入れているとのこと。

↑味付けは、スープで煮込むだけと想像以上にシンプル。だがその調理時間によって、食感や味のしみこみ具合が変わってくるという。今回は約2時間半だ
↑味付けは、スープで煮込むだけと想像以上にシンプル。だがその調理時間によって、食感や味のしみこみ具合が変わってくるという。今回は約2時間半だ

 

↑やがてブタの盛り合わせが登場。下には茹でたキャベツとモヤシが敷かれ、上にはニンニクがオン。タレもかけられている
↑やがてブタの盛り合わせが登場。下には茹でたキャベツとモヤシが敷かれ、上にはニンニクがオン。タレもかけられている

 

「今日のnonchさんも気合入ってますね~。メチャメチャウマいっす!二郎は、どの店も行列しているので、ラーメンを食べたらすぐ退出して次のお客に席を譲る、というのが暗黙のルール。だからお酒やチャーシュー単品を出すところって基本的にないんです。でも、本心としてはブタをつまみにお酒を楽しみたい。そうなったら自分で作るしかないんですよ。こういう欲望を叶えられるのが、自作のいいところですよね」(田中さん)

↑壁にはnonchさん直筆のアツいメニューが。あえてもう一筆加えるとしたら「ニンニク入れますか?」だろう
↑壁にはnonchさん直筆のアツいメニューが。あえてもう一筆加えるとしたら「ニンニク入れますか?」だろう

 

そしていよいよ麺料理。「どの丼で食べる?」と気を利かせてくれるnonchさん。出てきたのはさまざまなラーメン店のロゴが入った器。驚くことに、入手困難なマニア垂涎のアイテムもあるじゃないか!

↑なかには10万円分食べないともらえない「蒙古タンメン中本」や、店主から直接もらったという非売品の「中華そば 二代目にゃがにゃが亭」の丼も
↑なかには10万円分食べないともらえない「蒙古タンメン中本」や、店主から直接もらったという非売品の「中華そば 二代目にゃがにゃが亭」の丼も

 

まずはウォーミングアップということで、希少な一杯を作ってくれた。なんと、まぜそばスタイルのオレ二郎。このタイプは「ラーメン二郎 横浜関内店」の「汁なし」が有名であるが、その他多くのラーメン二郎では提供されていない。

↑まぜそばのベースとなるタレ。このうえから麺、トッピングとどんどん重ねていく
↑まぜそばのベースとなるタレ。このうえから麺、トッピングとどんどん重ねていく

 

↑完成。二郎のラーメンは「天地返し」という、トッピングと麺をひっくり返す技が食べ手に用いられるが、まぜそばの場合はより重要である
↑完成。二郎のラーメンは「天地返し」という、トッピングと麺をひっくり返す技が食べ手に用いられるが、まぜそばの場合はより重要である

 

「大量の豚ガラとゲンコツで抽出した濃厚なスープとタレ。ワシっとした力強い麺。背脂が生み出す甘味。ジャンクさを強調するニンニク。それらがひとつになったパンチのある味わいは、まさしく二郎ですよ! 麺の仕上がりも素晴らしいし、豚肉をはじめ素材は本家二郎よりもいい物を使ってるので、ある意味本物を超えてます」(田中さん)

 

「雑なのが二郎のいいところ」と、nonchさんははにかむ。だが、素材の仕入れや選び方、煮込み時間など、大事なところは丁寧さを欠かさない。そして何よりも、長年の食べ歩きで鍛えた確かな舌と、何度もプロのラーメン店主に食べさせてうならせてきた経験がある。それらが、このおいしさの土台になっているのだろう。次に出てきた一杯にも、nonchさんのラーメン愛があふれていた。

↑その名も「燕三二郎」。ラーメン二郎的なスープと麺をベースに、新潟県のご当地麺「燕三条ラーメン」の要素を加えたハイブリッドな一杯。チャーシューは薄切りにしたブタで表現した。最大の特徴は背脂と刻み玉ネギ。煮干しのスープは今回なかったので、魚粉を加えてそれっぽさを演出

 

「二郎のスープの濃厚さは、ドロっと乳化させているからではなく背脂によるものなんですよね。豚骨の清湯(チンタン)と背脂が特徴の燕三条ラーメンとの共通点に着目して、サラっとアレンジするnonchさんのセンスに脱帽! しかもこの場合ニンニクや野菜トッピングがほとんどないから、スープ自体のおいしさがより際立っています」(田中さん)

 

とうとう完成の「小ブタ ヤサイマシマシニンニクアブラカラメ」!

いよいよ“メインディッシュ”のラーメン作りがスタート。これには田中さんもnonchさんの元へ駆け寄り、間近でその工程を見守ることに。というよりも、どうやらカスタマイズをより細かく調整したいようだ。

↑タレとスープを合わせ、いったん背脂は取り除く。この塊が、ジロリアン(ラーメン二郎マニアのこと)の愛する“アブラ”である
↑タレとスープを合わせ、いったん背脂は取り除く。この塊が、ジロリアン(ラーメン二郎マニアのこと)の愛するアブラである

 

↑この状態ではどんな味になっているのか、田中さんは興味津々。そして味見をしてにんまり笑顔に
↑この状態ではどんな味になっているのか、田中さんは興味津々。そして味見をしてにんまり笑顔に

 

「二郎のタレは『カネシ醤油』という門外不出の専用醤油とみりん風調味料がベース。nonchさんはこれに近い醤油を仕入れて、あえて上質な本みりんを合わせているようですね。そして、よりジャンクにするなら化学調味料を。これは二郎おなじみの『グルエース』です」(田中さん)

↑続けて麺も茹で上がり。「今日の麺だと6~7分ですかね~」とnonchさん。スープの中に投入する
↑続けて麺も茹で上がり。「今日の麺だと6~7分ですかね~」とnonchさん。スープの中に投入する

 

↑ヤサイもしっかりとスタンバイ。もちろんキャベツとモヤシだ
↑ヤサイもしっかりとスタンバイ。もちろんキャベツとモヤシだ

 

↑ブタの上からこんもりと。ヤサイマシマシなので、山のように盛り付けていく
↑ブタの上からこんもりと。ヤサイマシマシなので、山のように盛り付けていく

 

↑先ほど取り出したアブラ。チャッチャと細かく切ってふりかけるのではなく、そのままのせるのが二郎流だ。上からでっぷりと投下していく
↑先ほど取り出したアブラ。チャッチャと細かく切ってふりかけるのではなく、そのままのせるのが二郎流だ。上からでっぷりと投下していく

 

↑nonchさんは宮醤油店の「特選かずさむらさき」をタレのベースに。煮沸させた本みりんを加え、5対1の割合で調合しているという
↑nonchさんは宮醤油店の「特選かずさむらさき」をタレのベースに。煮沸させた本みりんを加え、5対1の割合で調合しているという

 

↑ヤサイマシマシにすると、そのぶん水分量も増す。そのため、カラメもオーダーするのがベターなのだ
↑ヤサイマシマシにすると、そのぶん水分量も増す。そのため、カラメもオーダーするのがベターなのだ

 

↑ニンニクも必需品だ。nonchさん曰く、炊いたスープにもあらかじめニンニクを入れておくものの、熱で風味が飛んでいっていまうとか。そのため、適宜追いニンニクが欠かせないという
↑ニンニクも必需品だ。nonchさん曰く、炊いたスープにもあらかじめニンニクを入れておくものの、熱で風味が飛んでいっていまうとか。そのため、適宜追いニンニクが欠かせないという

 

↑「ニンニク入れますか?」と聞かれる前に待ちきれず、自らニンニクを追加する田中さん。しかもかなり大量に入れている模様
↑「ニンニク入れますか?」と聞かれる前に待ちきれず、自らニンニクを追加する田中さん。しかもかなり大量に入れている模様

 

↑盛り付けを終え、自ら運ぶ。こぼれないよう、丼から目を離さず慎重に……
↑盛り付けを終え、自ら運ぶ。こぼれないよう、丼から目を離さず慎重に……

 

↑ついに完成! これが「ラーメンオレ二郎 西新宿店」の「小ブタ ヤサイマシマシニンニクアブラカラメ」だ!
↑ついに完成! これが「ラーメンオレ二郎 西新宿店」の「小ブタ ヤサイマシマシニンニクアブラカラメ」だ!

 

↑なんとか天地返しに成功。いただきましょう
↑なんとか天地返しに成功。いただきましょう

 

「強烈な個性を持ったスープやニンニクに負けない、強靭な太麺。脇を固めるヤサイの存在感。二郎としかいいようがないこのウマさを、普通の設備でこれだけしっかり作れるnonchさん、あらためてスゴイっす。でも、この中毒性ってなんなんでしょうね。数多のインスパイアはあっても、だれも本家は超えられないというレジェンド。このラーメンは、業界におけるひとつの大発明ですよ」(田中さん)

 

自然と健康を意識することでバランスをとれるように

ひと通り食べたところで、最後の計測に。ここまで3ヶ月以上、毎日計ってきた田中さん。慣れた手つきで装着しながら、血圧計のある生活について述懐してくれた。

 

「ダイエットでもよく言われることだと思うんですが、毎日計ること、続けることが大切なんです。そうすると、自然と健康へ意識が向いていくんですよ。たとえば今日は、こってりしたラーメンを食べましたよね。だから、明日はあっさりしたラーメンにしようって気を遣えるようになったんです。これは僕自身、計るようになって変わりましたね」(田中さん)

↑スマートに装着してスイッチオン。コンパクトかつスタイリッシュなデザインで、違和感もない
↑スマートに装着してスイッチオン。コンパクトかつスタイリッシュなデザインで、違和感もない

 

↑数値はこの通り。最低65/最高111という数値が計測された

 

その日の朝に計ったときの血圧は86/120だったそうで、なんとオレ二郎の凶暴なラーメンを食べた直後にもかかわらず下がったことになる。だが驚くなかれ、食べた直後はたいてい血圧はいったん下がる傾向にあり、暴飲暴食した後の朝こそ、数値は高くなりやすいとされている。忘れたころの血圧の上昇をチェックできるのは、やはり血圧を日常的に測定している効果である。

 

ちなみに、田中さんの暴飲暴食後の血圧の推移に上下があったかといえば……

↑とある一週間、田中さんが測定した血圧の推移。並んだ水色の縦棒が血圧だが、大きくブレている気配はない
↑とある一週間、田中さんが測定した血圧の推移。並んだ水色の縦棒が血圧だが、大きくブレているデータはない

 

とある一週間を見てみても平均して119/82と、年間600杯超=1日1〜2食がラーメンと食欲は荒ぶっていながらも血圧はいたって平穏。やはり常人とは異なる身体の持ち主のようだ。

 

「毎日続けているから、コンディションも把握しやすいんです。だから、今日のオレ二郎みたいな濃厚ラーメンを食べるってことになっても問題ありません。日々体調管理しているから、怖くないんですよ。それに、もし数値がちょっと悪くなってもそれがひと目で分かるのですぐ軌道修正できますから。食べること、飲むことが好きな人にはぜひオススメしたいですね」(田中さん)

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オムロン ヘルスケア

上腕式血圧計 HEM-7600T

血圧計本体とカフが一体化した、チューブレスタイプの上腕式血圧計。本体に腕を通して装着し、測定ボタンを押すだけで簡単に数値をチェックできる上、腕に巻いたとき、正しい測定位置から多少のズレがあっても正確に測れ、装着の向きを気にせず左右どちらの腕でもスムーズに装着が可能。薄手なら服の上からでも測定でき、腕まくりする面倒がない。健康機器には珍しい、スタイリッシュなデザインや、有機ELによる視認性の高さも魅力だ。

http://www.healthcare.omron.co.jp/

 

血圧の数値を管理するようになって、田中さんは最近、水泳も始めたという。これも健康への意識が高まったことでもたらされた変化といえるだろう。毎日測定するのは大変では? と心配されるかもしれないが、ハードルとなる装着から測定までの面倒くささを排したツールを選べば、おのずと無理なく習慣化されていくもの。これは上記のとおり、測定が簡単なことに加えて、データがクラウドに蓄積され、スマホなどで日々の数値を一覧できる点も魅力だ。「今度こそは健康的な生活を!」と思っている人は、まず計ることからはじめてみるといいだろう。

 

撮影/真名子