加熱式たばこ「アイコス(IQOS)」を手掛けるフィリップ モリス ジャパンが、オーラルたばこ「ZYN(ジン) BY IQOS(以下、ZYN)」の販路拡大を発表しました。実はこの“オーラルたばこ”、今年に入ってから市場が急激に盛り上がっており、本稿では全体トレンドとともに「ZYN」の特徴を解説します。

都内のローソンから積極販売がスタート
オーラルたばことは、タバコ葉を詰め込んだパウチを上唇の裏(歯茎とほほの内側の間)などにセットし、口腔粘膜からニコチンを吸収する、いわゆる“嗅ぎたばこ”のこと。紙巻きや加熱式たばこと違い、電車や映画館といった公共の場をはじめ、どこでも利用できる自由度の高さが最大の特徴といえます。

「ZYN」の誕生は2014年。スウェーデンのスウェディッシュ・マッチ社による、アメリカでの発売が最初です。その後2022年にフィリップ モリス インターナショナル傘下となり、日本には2025年の7月に上陸しました。

ただし日本では当初、公式オンラインストアやIQOSストア銀座など、一部のたばこ取扱店や免税店など販売チャネルが限定されており、積極展開されていませんでした。それがいよいよ、拡大路線へと大転換。
今年の5月11日からは東京都内のローソンをはじめ、家電量販店やディスカウントショップ内でも販売することが決定しました。都内在住者や勤務者などは、よりその姿を見かけるようになるでしょう。

販路拡大の背景にあるのはユーザーの増加であり、同時に競合他社の動向にも影響されていると考えられます。国内たばこ市場の大手といえば、フィリップ モリス ジャパン(アイコスなど)、BAT(ブリティッシュ アメリカン タバコ)ジャパン(グロー、ラッキーストライク、ケント、ヴァルトなど)、JT(メビウス、プルーム、エボなど)の3社。
オーラルタバコも同様で、BATジャパンは2020年から「ベロ(VELO)」を販売。JTは2013年から「ゼロスタイル・スヌース」を展開していましたが、今年3月からは新ブランド「ノルディックスピリット」を市場投入し、さらなるフレーバー拡充で攻めていくことを発表しています。

そもそも、世界におけるユーザー数は増加中。アメリカや北欧を中心にエリアが拡大しており、グローバルにおける「ZYN」は56の市場で展開されているとか。こうしたトレンドは競合ブランドも同様であり、いわばこの流れが日本にも来ているといっていいでしょう。

アップルとピーチは「ZYN」独自のフレーバー
ここからは実際に「ZYN」を味わった感想とともに、特徴を伝えていきましょう。パッケージは手の平に収まるサイズで、そのなかに白い不織布のような素材で包まれたパウチが入っています。

冒頭でも触れましたが、各フレーバーに対してほどよい刺激感の「Low」と、しっかりした刺激感の「Medium」の2タイプがあり、最初はヘビースモーカーでも「Low」がオススメです。
というのも、オーラルたばこはピリピリとした刺激がたばこならではのキックとは別にあり、その感じ方には個人差があるからです。なお「ZYN」の場合、「Medium」の強さは「Low」の2倍あるとか。ということで、「ZYN by IQOS アップルミント Low」からテイスティング。

印象的なのは、アップルミントのジューシーで爽やかなフレーバーです。タバコ葉のような香ばしさはなく、ある種ガムのような香り。口に入れてセットすると、約10秒後からピリピリ感が広がります。そしてさらに1分経ったころから、ニコチンの成分と思しきふわっとした高揚感も。

「Medium」は、味やニコチンの広がるスピードは「Low」と大差ないように感じますが、その上限幅が高く、フレーバーの濃さも刺激も強め。特に後者は輪郭はっきり系のジンジンとしたパワーがあり、満足度も強いです。

アップルミント以外は試してないですが、フレーバーはほかに「クールミント」「スペアミント」「ピーチ」があり、なかでも「ピーチ」は現状「ベロ」や「ノルディックスピリット」にはなく、「ZYN」ならではの味。

なお、オーラルたばこはそのテイストとは別に、味わった後はたばこを吸った気分になるので、紙巻きや加熱式たばこの愛煙家が公共の場で吸いたくなったときにも重宝すると思います。ひとまずは都内からのスタートですが、気になる人は公式オンラインストアから入手してみてはいかがでしょうか。
ZYN公式サイト