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2018/6/11 20:50

タムロンの新型標準ズーム「28-75mm F/2.8」はソニーユーザーにとって買いか?【実写レビュー】

話題のタムロンのフルサイズEマウント用レンズ「28-75mm F/2.8 Di III RXD(Model A036)」がついに発売されましたね。このレンズは28mmから75mmの焦点距離をカバーするF2.8通しの大口径標準ズームでありながら、実売価格で10万円を切る価格帯が大きな特徴となっています。何を隠そう実は筆者もEマウントユーザーでして、このレンズには注目していました。ということで、早速レビューしてみたいと思います。

↑タムロン「28-75mm F/2.8 Di III RXD」。実売価格は9万4500円

 

Gマスターと同等のF値と焦点距離をカバー

ソニーのフルサイズEマウントの標準ズームレンズと言えば、Gマスターの名を冠した「FE 24-70mm F2.8 GM(以下、SEL2470GM)」というレンズがフラグシップに君臨しています。筆者も愛用し、その画質には大いに満足しているのですが、実売価格が25万円前後と高額なため、いくら標準ズームと言っても最初の1本としてはなかなか手を出しづらいもの。

 

そこで、SEL2470GMと同じF値とほぼ同等の焦点距離をカバーしつつ、価格は半分以下という本レンズに注目しているEマウントユーザーも多いはず。まずは製品概要を見てみましょう。

 

α7シリーズのボディと相性ヨシ!

今回は筆者が普段から愛用している「α7II」に本レンズを装着。鏡胴は樹脂性素材を採用しているため、重量は550gで大口径ズームレンズとしては軽量な部類に入ります。SEL2470GMが1kg弱であることを考えると、機動力の高さを感じます。

↑ソニー α7IIに28-75mm F/2.8 Di III RXDを装着

 

↑レンズ先端側がズームリング、ボディ側がピントリング。SEL2470GMとは前後が逆となります。ロックスイッチなどは非搭載

 

↑花形のレンズフードが標準で付属

 

↑広角端である焦点距離28mmの状態

 

 

↑望遠端である焦点距離75mmの状態

 

サイズ感ですが、SEL2470GMと比較するとそのコンパクトさは一目瞭然。鏡胴だけでなくレンズ口径も大きく違うので、当然サイズ感も違ってくるのですが、普段からヘビー級とも言えるSEL2470GMを使用している筆者としては、その軽量さとコンパクトさがとても印象的です。

↑28-75mm F/2.8 Di III RXD(左)とSEL2470GM(右)。太さがまるで違います

 

↑28-75mm F/2.8 Di III RXD(左)とSEL2470GM(右)。レンズ口径も大きく異なります

 

重量が約600gのα7IIに約1kgもあるSEL2470GMを装着すると、明らかにフロントヘビーとなり、携行時や撮影時などバランスがやや悪く感じることがあります。その点、本レンズであれば重量バランスは良好。特に撮影時にカメラを構えた際のホールド感は違和感がなく、フットワークの軽い撮影ができる印象です。

↑バランス・ホールド感ヨシ!

 

一方、軽量コンパクトとはいえ、そこはF2.8通しの標準ズーム。それなりに迫力はあります。フィールドワークや三脚固定時などは、SEL2470GMにも勝るとも劣らない大口径レンズらしい存在感があり、撮影者をその気にさせる雰囲気を漂わせています。

 

広角側で4mm、望遠側で5mmの焦点距離の差はいかに?

本レンズのスペックを見たときに、SEL2470GMと比べて微妙にずれてるな? という印象でした。というのも、SEL2470GMは、24-70mmで、ニコンやキヤノンにも同じF2.8通しのレンズがラインナップされているほど、一般的な焦点距離です。ところが、本レンズは28-75mmと広角がわずかに狭く、望遠がわずかに長いという仕様。そこで、両者の画角の違いを比べてみました。

 

まずは広角側。両レンズの広角端で、同じ位置から撮影しています。

↑28-75mm F/2.8 Di III RXDの広角端28mm(上写真)とSEL2470GMの広角端24mm(下写真)

 

一見、大差ないように見えますが、注目していただきたいのは、24mmは左右にポールのようなものが画角に入っていること。28mmだと両サイドとも画角から外れてしまっています。広角4mmの差は数値以上に大きいと感じました。

 

一方の望遠側は、5mmの差があるのでもちろん画角に違いは出るのですが、広角側ほど大きな違いは感じられません。撮影スタイルにもよるとは思うのですが、70mmを使用していて「あと5mm足りない……」と枕を涙で濡らすシチュエーションはあまりないと筆者は感じました。

 

まとめると、筆者の感想としては、望遠の恩恵はあまり感じられず、逆にシーンによっては広角側が物足りなく感じることはありそうです。

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