シュレッダーを使わずポイできる! 宅配伝票の個人情報を消し去るシヤチハタの便利アイテム2選

ink_pen 2026/4/13
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シュレッダーを使わずポイできる! 宅配伝票の個人情報を消し去るシヤチハタの便利アイテム2選
きだてたく
きだてたく
きだてたく

1973年京都生まれ、東京都内在住。フリーライター/デザイナー。 小学生の頃、勉強も運動も見た目も普通の子がクラスでちやほやされるにはどうすれば良いかを考え抜いた結果「面白い文房具を持ち込んで自慢すればいい」という結論に辿り着き、そのまま数十年、何一つ変わることなく現在に至る。自称世界一の色物文具コレクション(3000点以上)に囲まれながらニヤニヤと笑って暮らす日々。ウェブサイト「デイリーポータルZ」では火曜担当ライターとして活躍中。

我が家の近くには大きな文房具店がないため、この連載で紹介する文房具はネット通販で購入することが多い。

結果的に、そういった小さな買い物がほぼ毎日届くため、開梱して中身を確認して、ダンボールなどの梱包材をまとめて捨てて……という作業も日々かなりの量が発生するのである。

その中でも特に面倒くさいのが、貼り付けられた宅配伝票や宛名ラベルの処理だ。

なにせ個人情報丸出しのラベルをそのまま捨てるわけにもいかない。

とはいっても、ダンボールから1つひとつラベルを剥がし、細かく切る(粘着が残っていたり、フィルムシートだったりするとシュレッダーにかけづらい)という作業を荷物の個数分だけ繰り返すのは、地味にストレスである。

そこで、その辺りを少しでもラクにできないかと考えて、シヤチハタの感熱紙専用字消しペン「ラベケシ」と、個人情報保護インク「黒隠くん」を試してみた。

ラベケシ

感熱紙の印字を消す手品

昨今、大手通販会社の宛名ラベルはほとんどが感熱紙になっている。専用の感熱紙に熱を加えて発色させたもので、ラベル表面を爪でシュッと擦ると摩擦熱で色が変わるので判断できるだろう。

この感熱紙のラベル印字を文字通り“消す”ことができるのが、感熱紙専用の字消しペンというわけだ。

シヤチハタ

ラベケシ

450円(税別)

新品を使い始めるときは、まずキャップを開けて先端を上向きにし、ペン芯を親指でグッと押し込むようにプッシュし、中の空気を抜く。 続けて今度は下向きにして紙などにペン芯を押し付けて繰り返しプッシュ。だいたい30回ぐらいやると芯が水色にじんわり染まるので、これで準備完了だ。

↑使い始めのときだけ、上向きにしてペン芯をプッシュ。マーカー系としては珍しい作法だが、これで中の液が素早く芯に浸透する。
↑さらに下向きで数十回プッシュして、ペン芯が白から水色に変わったら準備完了。

あとはラベルの消したい部分にペン芯を当ててなぞる。すると、先端から染み出した液体が触れたところから、印字がスーッと消えた!

ちょっとした手品みたいな感じで、これはなかなか楽しい。

印字が消える秘密は…

この液体の成分は明かされていないが、おそらくはアルコール系溶剤と思われる。感熱紙は、中に含まれているロイコ染料(無色)と顕色剤という2つの成分が熱で溶け合うことで黒く発色する仕組みを持つが、アルコールはこの発色したロイコ染料と顕色剤を溶かしてしまう。

その結果、印字された部分が消えてしまうという仕組みだ。

ちなみに消毒用のアルコールスプレーを感熱紙に吹きかけても印字が消せるのだけど、消える速度はラベケシのほうが圧倒的に速く、確実性も高い。

↑試しに油性ボールペンの筆跡を上からなぞってみると、インクが溶け出してにじんだ。この成分はアルコールということで間違いなさそうだ。

一度消えてしまった印字はもう復活することがないので、これで住所や名前、電話番号といった個人情報の部分をなぞって消してしまえば、もうラベルを細かく切る必要はない。そのまま燃やせるゴミとしてポイ。これでOKだ。

↑印字された住所や電話番号、名前などの個人情報がきれいに消えたので、あとはラベルを剥がして捨てるだけ。非常に簡単!

リサイクルの都合上、ラベルはダンボールから剥がす必要があるが(自治体による)、その後の処理だけでもずっとラクになるのは、ありがたいのである。

できれば一気に広範囲が消せるよう、もう少しペン芯が太いとさらに良かったようには思う。

そもそも感熱ラベルじゃないものには効果がなく、最近は耐アルコール性をもった感熱ラベルも存在するので、「これ1本あれば大丈夫!」とは言えない。

それでも手元にあると便利であることは間違いないので、ストック用に追加でもう1本、ネット通販で注文してみた次第だ。

黒隠くん

難敵には“力技”で対抗

その一方、こんな問題が依然として残っている。

カーボンコピーの宅配伝票や、耐アルコール性の感熱ラベルはどうすればいいのか?

そこで、シヤチハタが「じゃあ『ラベケシ』で消せないヤツは、こっちの方法でどうぞ」と提案してきたのが、“黒塗り”である。

シヤチハタ

黒隠くん

800円(税別)

ラベケシとほぼ同時期に発売となった個人情報保護インク・黒隠(読み「こくいん」)くんは、ボトルに入った粘性の高い黒インクをラベルの消したい部分に塗りつけ、真っ黒に塗り潰すというもの。

化学反応で印字を消してしまうのに対して、かなりの力技というか、古典的なやり方と言えるだろう。しかし、その分だけ使える範囲は広く、伝票やラベルならなんでも使えるし、体操着や上履きといった布地に書かれた名前も塗り潰すことが可能だ。

↑上向きのノズルからインクを押し出す。だいたいこれぐらいの量で、住所から名前まで真っ黒に塗り潰すことができる。

使うときは、まずよく振ってから上向きにしてキャップを外し、ボトルを軽く押してインクが広口ノズルから少しだけ盛り上がる程度に出す。

このときインクが出すぎると後から大変なので、むしろ「これで足りるの?」と感じるぐらいにしておくのがポイントだ。

あとはそのままボトルを下向きにして、消したい箇所に直接塗り口を当ててインクを塗り広げていく。

↑インクをベターッと塗り広げて、個人情報を隠す。力ずくだが確実性の高い方法だ。

高い隠ぺい力を持つインクの正体

このインクについては、説明書きに「隠ぺい力の高い黒色の顔料系水性インキ」とあるが、塗った感じや乾いた際のマットさから見るに、アクリルガッシュ(顔料成分の比率が高いアクリル絵の具)の1種と推測される。

実際に塗ってみると、確かに下地がまったく透けないレベルで高い隠ぺい力を持っている。

試しに黒の油性マーカーと黒隠くんで塗りつぶしを比較してみると、明確な差が出た(以下の画像を参照)。

↑油性マーカーだと下の文字が見えてしまうのに対して、黒隠くんはまったく読み取ることができない。

ここまでの不透明さであれば、まず個人情報が盗み見られる心配はないはずだ。

しかも一度乾いてしまえば十分に耐水性があるうえ(インクが流れて下の文字が現れる心配はない)、アクリルガッシュの弱点である乾燥後のヒビ割れやインク剥落も発生しなかった。その点で、なかなか優秀だと思う。

↑乾燥したところをしわくちゃにしてみたところ、わずかに粉が落ちる程度で、インク自体にヒビ割れは発生しなかった。これなら安心して捨てられそう。

ただし、しっかり乾くまでには薄塗りでもそれなりに時間がかかる(数分以上)のは、使う上で難点と言えそうだ。乾く前にラベルに触れると手や衣服を汚すおそれもあるので、十分に注意すべきだろう。

↑一応、気を付けて作業していたつもりだが、わずかながら手にインクが付着していた。万が一にも衣服に付くとダメージが大きいので要注意だ。

それでもだいたいの個人情報が塗り潰せて、使い方もわりとシンプルとあれば、ラベル廃棄の1つのやり方として覚えておいてもいいかもしれない。

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