ハプニング多発で視聴率アップ!
さて、過去4シーズンにおける最終回の視聴率が平均23.75%だったのに対し、最新シリーズでは31%と高い視聴率となり、他のチャンネルを押さえて1位を独占しました。その一因は、出場者全員を集め週に1回開かれるディナーパーティー。参加者たちは普段アパートで2人暮らしをしますが、そのパーティーでは22人のグループのなかに置かれます。このような場の変化で生み出されるのが「集団のダイナミズム」で、自分や相手を集団に置くことによって、自分たちの関係をより現実的に評価させるように設計されているのです。
こうした場面では自分や相手を、他の参加者と比較するようになります。これまでのシリーズでは「ただの社交」で終わっていましたが、今回は、このパーティーを通し「カップルAの男性」と「カップルBの女性」の間に「浮気」が発生。そこから、番組が思わぬ方向へ進み、視聴率がアップしたと言うわけです。結局、この浮気は男性が「元のさや」に戻り、寄りを戻して終わりました。
ところが最終回、さらに視聴者を驚かせたことがありました。番組はリアリティーショーと言いつつ、撮影は最終回の6週間前に終了しており、最終回では、この6週間でそれぞれのカップルがどうなったかを報告。8週間の生活を経て「今後は付き合わない」と決めたカップルが数組あり、そのうち3組の片方は別の参加者と付き合うようになっていたのです。さらに、8週間の共同生活後「今後も付き合う」とロマンチックに語った3組のカップルでさえも結局、破局。運命の赤い糸はやはり科学では見つけられないということになるのでしょうか。
番組は賛否両論を呼んでいます。ある出場者は、番組の制作側が視聴率をあげるために番組の内容をあまりにもドラマ化しすぎたと批判。「科学的マッチング」への不信感も募っていますが、番組の専門家の一人ストラトフォード博士は「男女関係というものがいかに難しいか、そしていかに素晴らしいものであるかを学べるという点において、この番組は重要だ」と反論。一目で結婚は2019年にも放送が予定されていますが、今後も高い視聴率を維持できるかどうかは分かりません。