【4月14日発売】アサヒ9年ぶりの新作「アサヒ ゴールド」はどんな味? 開発者インタビューと実飲レビューで解剖!

ink_pen 2026/4/12
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【4月14日発売】アサヒ9年ぶりの新作「アサヒ ゴールド」はどんな味? 開発者インタビューと実飲レビューで解剖!
中山秀明
なかやまひであき
中山秀明

GetNaviお酒・グルメアドバイザー。GetNavi内食・外食のトレンドに精通した、食情報の専門家。現場取材をモットーとし、全国各地へ赴いて、大手メーカーや大手小売りから小規模事業者まで、幅広く取材している。酒類に関する知識量の多さでは、大手ビールメーカーでも一目置かれる存在。GetNavi・GetNavi webのほかに、テレビや大手企業サイトのコメンテーターなど幅広く活躍。

ビール好きにとって、今春の大型ニュースのひとつが4月14日発売の「アサヒ ゴールド」ではないでしょうか。本商品は、アサヒビールが麦芽100%のスタンダードビールとして発売する、9年ぶりの新ブランド(※)。開発者インタビューと実飲レビューで、その特徴を明らかにします。

※:2017年に麦芽100%になったスタンダードビール「アサヒ ザ・ドリーム」以来9年ぶり。

↑「アサヒ ゴールド」。コンビニ想定価格は350mlが237円前後、500mlが311円前後(ともに税込)。

「アサヒスーパードライ」のDNAが宿ってる!

「アサヒ ゴールド」の代表的な特徴を挙げるとすれば2つ。ひとつは素材を贅沢に使っていること。もうひとつは、「アサヒスーパードライ」のDNAが宿っていることです。

贅沢さに関しては、同社の従来品と比べて麦芽の量を約1.5倍使用しています。そしてDNAとは「アサヒスーパードライ」に使われている318号酵母のことで、この酵母はズバ抜けた発酵力の強さが特徴です。

↑近年の代表銘柄では、2025年4月15日発売の「アサヒ ザ・ビタリスト」でも318号酵母を使用。同商品は、スタンダードビールとして7年ぶりの新ブランドだった。

発酵力が強いと酵母が糖分をよく食べるため残糖が少なくなり、そのぶんクリアでキレの鋭い辛口ビールになります。これが「アサヒスーパードライ」のシャープなウマさの所以です。

「アサヒ ゴールド」は、約1.5倍の麦芽によるコク深い厚みを寄与しつつ、そこで生じやすい渋みや雑味などを抑えるために麦芽やホップの配合を調整。そのうえで318号酵母により、スッキリとしたキレのある後味に。「アサヒスーパードライ」とはまた違った、パワフルなドンシャリ感が楽しめるのです。

素材が贅沢かつ金色でもプレミアムビールではない理由

大注目の「アサヒ ゴールド」。このクオリティーならプレミアムビールとしても通用すると思うのですが、「アサヒ スーパードライ」などと同じくスタンダードビールにカテゴライズされています。そこにはどういう狙いがあるのか開発担当者に聞いてみました。

↑「アサヒ ゴールド」ブランドマネージャーの松井茜人さん。アサヒビールのマーケティング本部 新ブランド開発部に所属。

「アサヒ ゴールド」は麦芽1.5倍のリッチな味わいや、金色のパッケージを見てもプレミアムビールのような印象を受けるのですが、価格帯も「アサヒスーパードライ」と変わりません。スタンダードビールにカテゴライズした背景や意図は?

「確かに、麦芽1.5倍の設計やゴールドのパッケージから、プレミアムビールのような印象をもたれることはあると思います。ただし『アサヒ ゴールド』は、プレミアムビールを目指した商品ではありません。私たちは特別な日に飲む一杯ではなく、日常の中で選ばれる麦芽100%のスタンダードビールを造りたいと思いました」(松井さん)

↑「『今日もそこそこ良い日だったな』。そんな気持ちに寄り添う存在でありたいですね!」

味については単なるリッチさではなく、318号酵母によってシャープなキレを付与することで、コク深くもゴクゴク飲みやすいバランスを両立。また、ゴールドのパッケージは高級感や価格の高さを表現したものではなく、昇る朝日や金メダルのように、前向きな気持ちや自分を肯定できる気持ちの象徴であるといいます。

「2026年秋の酒税法改正(※)を控え、今後はスタンダードカテゴリーのビール市場が再び広がり、選択肢も増えていくと考えています。その中で『アサヒ ゴールド』は、日常の中でビールを楽しまれている層に向けた“新しい選択肢”になることを狙いました。だからこそレギュラーの価格帯。ターゲットはすべてのビールユーザーとし、スタンダードカテゴリーに位置づけています」(松井さん)

※:2026年の10月1日に酒税法改正が予定されており、ビール・発泡酒・新ジャンル(第3のビール)の税率が一本化される。

サイバー攻撃に遭ったからこそ発売の前倒しを叶えた

アサヒビールといえば、グループ全体で2025年9月末にサイバー攻撃に遭いました。この危機により「アサヒ ゴールド」は当初の発売予定にスケジュールの変更が生じたとのこと。発売時期が遅れたのかと思いきや、「実は、逆なんです。後ろ倒しではなく、前倒しで今春の発売を実現できたのです」と意外な答えが返ってきました。

↑「アサヒビールにとって、サイバー攻撃後に世に送り出す最初の新ブランドが『アサヒ ゴールド』です」

「当初は2026年の酒税改正を見据え、今年10月の発売を予定していました。しかし昨年のサイバー障害により、アサヒビールの商品は一時的に販売を停止。その後は通常商品の安定供給を優先していました。

こうした状況のなか、当社はこの新ブランドを“アサヒビールの復活の象徴”と位置づけ、これまで応援してくださったお客さまにいち早くお届けしたいと考え、再始動のタイミングに合わせて発売時期を2026年4月に変更することにしました。

発売時期の前倒しにより、関係各所との調整が必要でありましたが、生産、研究所、営業をはじめとする社内各所が密に連携した結果、4月発売を実現することができたのです」(松井さん)

「アサヒ ゴールド」の味と独自性をクロスレビューで解説

ここからは、「アサヒ ゴールド」を、同社の代表的なスタンダードビール「アサヒスーパードライ」「アサヒ生ビール(通称:マルエフ)」「アサヒ ザ・ビタリスト」と比べながら、テイスティングレビューをお届け。加えて松井さんからも、各ビールはどんなとき、どんな嗜好の人にオススメかを聞きました。

アサヒ ゴールド

キレ:4 コク:2.5 苦み:2 甘み:2 香り:1.5

麦芽100%らしい、モルティなうまみとコクをファーストタッチで感じます。なお麦芽100%とは、麦芽、水、ホップ、酵母以外の素材に米やコーン、スターチなどの副原料を使わないビールのこと。他社の有名銘柄だと「ヱビス」「プレミアムモルツ」「キリン一番搾り」「キリン晴れ風」などが麦芽100%ビールにあたります。

十分な飲みごたえがありつつ、ミドルからラストにかけてスカッと抜けていく爽快感が気持ちいいですね。それでいて、トップは豊かな麦の主張があり、アルコール度数も5.5%と適度なボディ。この厚みが絶妙なキレとのメリハリとなって、飲みやすさにもつながっているのでしょう。

「『アサヒ ゴールド』はしっかりした麦のうまみがありながら、後味はスッキリしているため、毎日の暮らしのなかで無理なく選び続けられるビールとして設計しました。特別な日ではなく、日常のなかでビールを楽しまれている方に向けたビールですね。社会の変化が激しい時代だからこそ、頑張った自分を少し肯定できる存在でありたいと考えています」(松井さん)

アサヒスーパードライ

キレ:5 コク:1 苦み:1.5 甘み:1 香り:1

ビールならではの「プシュッ、プハッ、ウメー!」という高揚感がズバリな味わい。「アサヒ ゴールド」以上にクリアで、カラッとした飲み口はまさにドライ。洗練されていて、キュッとシャープなのどごしもお見事です。

「『アサヒスーパードライ』は『飲んだ瞬間の飲みごたえ、瞬時に感じるキレのよさ』を両立した、いわゆる辛口<生>が特徴。辛口やキレを好む方を主なターゲットとしています。仕事終わりや食事中など、気持ちを切り替えたいときや、どんな料理とも合わせやすいビールを求める方にオススメです」(松井さん)

マルエフ

キレ:3 コク:2 苦み:1.5 甘み:3 香り:2

まろやかな飲み口のあとに麦のうまみがやさしく広がり、あとから苦みがほんのりと。麦感やボディは「アサヒ ゴールド」よりも抑え目ですが、上品なキレや爽快感があってスムースに楽しめるビールです。

「『マルエフ』はやわらかな口当たりと、まろやかな味わいが特徴。『アサヒスーパードライ』とは対照的にまろやかな味わいを好む方をターゲットとしています。1日の終わりなど、ゆっくりリラックスして心身を癒やしたいときにオススメですよ」(松井さん)

アサヒ ザ・ビタリスト

キレ:2 コク:3 苦み:4.5 甘み:2.5 香り:3.5

グッと引き締まる、モダンでしたたかな苦みが印象的です。グレープフルーツ的な柑橘系のビター感があって、「アサヒ ゴールド」を含む今回のほか3商品とは明らかに違う個性派ポジション。クラフトビールといってよい味わいです。

「『アサヒ ザ・ビタリスト』は『ホップの香り、ガツンとした苦味の先にある、つきぬけるうまさ』を特徴としています。主に苦みを愛するビール好きな方がターゲットで、1日の疲れやストレスをリセットしたいとき、ひとりで趣味に没頭しているとき、味の濃い食事などのシーンで特にオススメです」(松井さん)

いよいよ、4月14日に発売となる「アサヒ ゴールド」。2026年の上半期、ひいては年間ヒットを象徴するビールとなるのでしょうか。だんだん気温も高くなるこれからの時季、まずは飲んで味わいを確かめてみましょう!

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