爆笑問題・太田光さん&太田光代さんが考える「ネーミングが語ること、ネーミングから受け取るもの」

ink_pen 2026/9/30
  • X
  • Facebook
  • LINE
爆笑問題・太田光さん&太田光代さんが考える「ネーミングが語ること、ネーミングから受け取るもの」
GetNavi編集部
げっとなびへんしゅうぶ
GetNavi編集部

1999年創刊。「新しくていいモノ」を吟味して取り上げる月刊の新製品情報誌。生活家電とIT・デジタルガジェットを中心に、モビリティ・雑貨日用品・グルメ・お酒まで、モノ好きの「欲しい!」に結論を出す、がコンセプト。

日本ネーミング大賞で審査委員長を太田光さんが、特別顧問を太田光代さんが務める。光さんは漫才師として、作家として、また光代さんは経営者として、特に言葉を大切にするからこそ、ネーミング大賞への参加を通じて改めて、“名前を背負う覚悟や潔さ”を感じたという。

太田光●おおた・ひかり…1965年5月13日生まれ。埼玉県出身。1988年、田中裕二と爆笑問題を結成。93年度「NHK 新人演芸大賞」、2006年「芸術選奨文部科学大臣賞」受賞。18年、オムニバス映画「クソ野郎と美しき世界」の一編、草彅剛主演の「光へ、航る」を監督。第57回「ギャラクシー賞」ラジオ部門 DJ パーソナリティ賞、第42回「浅草芸能大賞  大賞」受賞。著書に『爆笑問題の日本言論』(宝島社)など多数。

太田光代●おおた・みつよ…1964年7月6日生まれ。東京都出身。武蔵國府中大使。モデルを経てタレントに。漫才コンビ「爆笑問題」太田光の妻として、1993年に芸能プロダクション「タイタン」を設立。爆笑問題はじめ、多くのタレント・構成作家や社員を抱える傍ら、国産葡萄100%の赤いスパークリングワインのプロデュースや、名誉唎酒師酒匠に任命されるなど、自らも精力的に活動。

印象的なネーミングにはセンスと覚悟が詰まっている

──お二人は日本ネーミング大賞が発足した当初から審査委員長と特別顧問を担当されています。

光「このようなアワードが新しくできると聞いた時は、面白い企画だなと思いました。世の中には本当にいろんなネーミングがありますし、そこにスポットを当てるのは非常に興味深いなと」

光代「ただ、運営側から『太田光さんに審査委員長をお願いしたい』と言われて、最初は驚きました。内容自体がとても真剣なものですし」

光「自分はお笑いに関しては審査員の仕事を受けないようしているんです。ですから、こうした機会をいただけたのはうれしかったですね」

光代「いつも『お笑いを自分が評価するのは嫌だ』と言ってますからね。とはいえ、先ほどもお話ししたように、アワードの対象になるのは主に企業ですから、そこにひとりで行かせるのも心配で(笑)。だからというわけではないんでしょうけど、私も特別顧問という形でお願いされたんです。ようは見張り役みたいなものですね(笑)。それに、私自身も社長業をしていますから、その視点で意見をお伝えしたり、学ぶことがたくさんあるかなというのもありました」

──実際に審査に携わることでネーミングを見る目や意識に変化はありましたか?

光代「きっと、商品名などは製品開発をしている段階から漠然と決まっていることが多いと思うんです。だからこそ、ひとつひとつのネーミングから、企業や開発者のいろんな熱意が伝わってくるのを強く感じるようになりましたね」

光「それに、名前というのはずっと背負っていくものだからね。今の時代は匿名で好き勝手に批評や批判をする人が増えてきていますが、『この商品名は大げさ過ぎるだろ』といった声を受けるのを覚悟の上で、自信を持って自分たちの商品を売っている。その潔さが本当に立派だなと、審査員をするようになってより感じました」

光代「名前を背負う覚悟に関しては、あなたは人一倍敏感かもしれないですね。昔から爆笑問題というコンビ名でいろいろと言われてきましたから」

光「そうだね。『お前らの漫才じゃ、全然爆笑できねぇよ』とかね(笑)」

光代「でも、爆笑問題の漫才は時事ネタを扱っているから、実はバランスがいいんですよ。〈爆笑〉の部分だけを取り上げて批判されがちですけど、〈問題〉という言葉がついていることにすごく意味がある。そこは、ネタを見れば自然と感じ取ってもらえると思います」

↑名前はずっと背負っていくものその覚悟をいつも強く感じています(太田光さん)

ネーミングの裏側には奥深さと面白さがある

──確かにそうですね。ちなみに、お笑いのコンビ名にも時代によって流行などはあるのでしょうか?

光「あると思いますよ。昭和の漫才ブームの頃はB&Bみたいに、横文字やカタカナが流行っていましたから。そうしたなかで、個人的にすごくセンスがあるなと感じたのがツービート。ビートたけしさんがジャズ好きで、8ビートにかけて、二人組だからツービートと名付けたんです。言葉の響きがかっこいいし、それでいて狙いすぎてもいない。ほかのコンビ名と比べて、ずば抜けてるなと思いました。その少し前だと、クレイジーキャッツも好きでしたね。一度聞いただけで耳に残るし、やはりセンスがある。ただ、こんなに素敵なネーミングなのに、きっと今の時代だと、炎上騒ぎが起きそうで」

光代「そうですね。〈クレイジー〉というワードがNGっぽいし、『そこにかわいい“猫”を付けるとは何事だ』という批判を浴びるかも」

光「そう考えると、芸人に限らず、だんだんとネーミングを付けることにも神経を注がないといけない時代になってきているのかもね」

──広義でいえばキャッチフレーズもネーミングに近いものがありますが、思い出されるのが、かつての『ボキャブラ天国』では、出演者の芸人にキャッチフレーズがついていたのが印象的でした。

光「懐かしいですね。爆笑問題は〈不発の核弾頭〉でした。これも今の時代だったら『すぐに替えろ』って言われるだろうね(笑)」

光代「キャッチフレーズって、名前と同じで難しいんですよ。特にタレントの場合、そこで使われる言葉が個性や芸風を印象付けてしまう可能性がありますから。ただ、『ボキャブラ天国』は本当に皆さん、すごくセンスのあるワードを使われていたなと思います」

──ネーミングもそうですが、特に日本人は短い言葉やフレーズを使い、そこからいろんな物事を想起させる表現に長けているような気がします。

光代「古くから日本に短歌や俳句があるのは、そうした言葉遊びのようなことが昔から好きだったからでしょうね。日本ネーミング協会の現会長で、このアワードでも副審査委員長をされている黒川伊保子さんはAI研究の第一人者であり、言葉の響きから生まれる人間の感情などを調べていらっしゃる方なんです。その黒川さんと一緒に審査をしてお話を聞いていると、短いネーミングの裏側にある奥深さや面白さをいつも感じます」

光「だからこそ、この日本ネーミング大賞の知名度をもうちょっと上げていきたいところだよね。〝打倒、新語・流行語大賞!〟ですから。しかも、よりによって、いつも同じ時期に授賞式を開催するもんだから、翌日のニュースの話題は大抵、向こうに持っていかれちゃって(笑)」

光代「でも、今年はそれぞれ別の日に開催するみたいですよ。そこはちょっと安心していますね(笑)」

↑短い名前に込められた背景まで知ると熱い思いがより伝わってきます(太田光代さん)

「日本ネーミング大賞 2026」応募概要

■応募対象
2025年10月1日〜2026年9月30日の間に、日本国内で販売または提供されている「商品名」「サービス名」「社名」「ブランド名」等で、商標登録がされているもの(※20年前に発売されたロングセラー製品でも、期間内に販売されていれば対象となる)

■応募期間
2026年9月1日(火)〜10月10日(土)

■応募方法
公式ホームページのエントリーフォームより
【エントリーフォームはコチラ】

■応募費用
ネーミング1件(1部門)につき5500円

■2026年度地域フォーカスエリア
「広島県」
※地域ソウルブランド部門において、広島県の企業・団体等が商標を持つネーミングの応募費用は無料。

日本ネーミング大賞2026
https://j-naming-award.jp

Related Articles

関連記事

もっと知りたい!に応える記事
Special Tie-up

注目記事

作り手のモノ語りをGetNavi流で