乗り物
2016/11/10 21:32

飛行機内でクルマを販売!? しかもピンクのビートル!? VWとLCCのピーチが新しすぎるコラボを展開

フォルクスワーゲン・ジャパンとLCC航空会社のピーチ・アビエーションは11月9日、ピーチの本社がある関西国際空港の格納庫において、女性に愛されるカラー「ピンク」を核とした多彩なコラボレーションを展開すると発表した。

発表された「#PinkBeetle」の限定車とピーチの客室乗務員。手はピーチの形を象っている
↑発表された「#PinkBeetle」の限定車とピーチの客室乗務員。手はピーチの形を象っている

 

両社がコラボする内容は以下の4項目。

①「Peach の機体に Volkswagen のロゴと The Beetle のラッピングを施した機体の運航」

②「関西空港にて Peach が使用する#PinkBeetle のランプカーの導入」

③「日本初となる機内販売専用限定車“#PinkBeetle Peach Edition”の発売 」

④「Peach の発行するフリーペーパー“PEACH LIVE”内で、フォルクスワーゲン社の車種を利用したコンテンツ発信」

 

このうち、目玉企画として用意されたのがピンク色の限定車「#PinkBeetle」の販売(限定300台)と、日本では初となる機内販売による特別仕様車「#PinkBeetle Peach Edition」(限定5台)だ。「#PinkBeetle」に採用されたピンク色は、2015年の「ニューヨーク オートショー」でコンセプトカーとして発表された色と同じもの。今回、限定車が販売されることとなるにあたり、その色が偶然ピーチの機体で採用する機体カラーと同一であったことからコラボ企画が実現した。

 

また、ハッシュタグの付いた「#PinkBeetle」の名称はフォルクスワーゲンとしては初のことで、これは「ニューヨーク オートショー」後にTwitter上で話題になったことから採用が決まったという。なお、この限定車は今のところ、米国とカナダ、欧州のオーストリア(なぜかドイツ本国では提供されない)でも販売されている。

 

「#PinkBeetle」は発表して間もない新型「ザ・ビートル」をベースに専用色を施した上で、ブラック仕上げのドアミラー&サイドモールディング、ピンクとブラックの2トーン塗装のリアスポイラーを装着。ホイールはブラック塗装とメッキ仕上げの専用17インチアルミホイールを組み合わせる。

↑新型「ザ・ビートル」をベースに専用色を施した特別仕様車「#PinkBeetle」
↑新型「ザ・ビートル」をベースに専用色を施した特別仕様車「#PinkBeetle」

 

↑「#PinkBeetle」のリアビュー。ピンクとブラックの2トーン塗装のリアスポイラーを装着
↑「#PinkBeetle」のリアビュー。ピンクとブラックの2トーン塗装のリアスポイラーを装着

 

↑タイヤは215/55 R17で、ブラック塗装とメッキ仕上げカバーの専用アルミホイールを組み合わせる
↑タイヤは215/55 R17で、ブラック塗装とメッキ仕上げカバーの専用アルミホイールを組み合わせる

 

シートはGTIシリーズを彷彿させるタータンチェックで、ラインにピンク色をアレンジしているのが限定車らしい。また、純正ナビゲシステム「716SDCW」を装備し、安全装備としてバイキセノンヘッドライト、ブラインドスポットディテクション、リアトラフィックアラートも装備している。価格は307万円。

↑シートはGTIを彷彿させるタータンチェックで、ラインにピンク色をアレンジ
↑シートはGTIを彷彿させるタータンチェックで、ラインにピンク色をアレンジ

 

↑リアシートもフロントと同じタータンチェック柄がおりこまれている
↑リアシートもフロントと同じタータンチェック柄がおりこまれている

 

機内販売専用モデルは10万円以上お得

注目はやはり機内において5台限定で販売される特別仕様車「#PinkBeetle Peach Edition」の存在だ。価格は一般販売される#Pink Beetleと同じ307万円にもかかわらず、専用デカールを左右ドアに貼るほか、アルミホイールに専用品を装着。さらにピーチの搭乗券購入に使えるピーチポイント10万円分が1台ごとに付与される。つまり、この限定車のほうが10万円分以上お得になるってワケだ。販売期間は6か月間となる。

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↑ピーチで機内販売される限定5台の「#PinkBeetle Peach Edition」

 

この購入希望者はまずピーチのフライトに搭乗から始める必要がある。機内にはこの販売を知らせる専用リーフレットが置かれており、希望者がその旨を客室乗務員に伝えると購入のための専用URLを記載するカードが渡される。申込時にはフライト便名や氏名などの入力が求められ、それらが記録と一致することで購入は可能になるとのこと。申し込み後は最寄りのディーラーが担当となり、契約や代金の支払いの窓口ともなる。

 

機内に置かれる「#PinkBeetle Peach Edition」の専用リーフレット
↑機内に置かれる「#PinkBeetle Peach Edition」の専用リーフレット

 

陸と空で“モビリティの民主化”

発表会では、ピーチ・アビエーションの代表取締役CEO井上慎一氏と、フォルクスワーゲン グループ ジャパン 代表取締役社長 ティル・シェア氏が挨拶に立った。

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↑ピーチ・アビエーションの代表取締役CEO井上慎一氏(車体左)と、フォルクスワーゲン グループ ジャパン 代表取締役社長 ティル・シェア氏(車体右)

 

ピーチの井上氏は、「このコラボレーションは、移動や旅をすることの楽しさをより多くの人に感じていただきたいという共通の思いから実現した」と挨拶。その背景には「フォルクスワーゲンが掲げるモビリティの民主化」と、ピーチの「“空飛ぶ電車”として旅の日常化をテーマに新たなライフスタイルを提案する」共通性があるという。また、「今回のコラボは(ピンクをテーマとしたように)女性ユーザーをターゲットにしており、お客様に驚きを与えられる企画として今後も同様の企画を考えていきたい」と語った。

 

ティル・シェア氏は、機体を振り返りながら「VWのロゴがラッピングされた機体の前でプレゼンを行うのは初めての体験で、とても誇りに思う。これが国内外に飛んでいくことを考えるだけでもワクワクしてくる」と感想を述べた。その後、フォルクスワーゲンの創業以来の基本コンセプトである大衆車構想を例に挙げ、「日本では60年にわたってモビリティの民主化を目指してきた。特に海に囲まれた日本のような国では地上だけの移動ではモビリティに限界がある。ピーチとのコラボによってモビリティに民主化につながる」としコラボした意義を述べた。

 

街で目立つこと間違いなしのピンクのビートル。興味がある方は、まずピーチの航空券を予約してみてはいかが?