勝間式「家電が進化し、AIが当たり前になる時代に人間が本当にやるべき仕事」とは?

ink_pen 2026/5/1
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勝間式「家電が進化し、AIが当たり前になる時代に人間が本当にやるべき仕事」とは?
GetNavi編集部
げっとなびへんしゅうぶ
GetNavi編集部

1999年創刊。「新しくていいモノ」を吟味して取り上げる月刊の新製品情報誌。生活家電とIT・デジタルガジェットを中心に、モビリティ・雑貨日用品・グルメ・お酒まで、モノ好きの「欲しい!」に結論を出す、がコンセプト。

仕事も家事も無駄が多い。AIや家電の技術が充実した現代において、人がすべき仕事とは、人がしなくてよい仕事とは何か。『仕事と人生を変える 勝間家電』の著者で経済評論家の勝間和代さんに聞いた。

Profile/経済評論家。早稲田大学ファイナンスMBA。アーサー・アンダーセン、マッキンゼー、JPモルガンなどを経て独立。経済や教育、キャリア形成、人生を効率化するライフハック提案などで支持を集める。3女の母。

【勝間流】自分の時間を最大化する思考法
■機械でやった方が優れていることは潔く機械に任せ、労働の奴隷から脱する
■日常で繰り返している“やりたくないこと”を特定する
■自分にも世間にも価値をもたらさない時間は排除する
■モノに万能を求めず、快適のために必要な手間暇は惜しまない
■仕事の生産性と住空間の快適性はすべてつながっていると考える

時間を生み出す「勝間家電」

シャープ
ウォーターオーブン ヘルシオ
焼きはもちろん蒸し、煮込み、茹でまであらゆる調理に活用できる。時間さえあれば料亭クオリティの土鍋ごはんまで炊けてしまう。

アイロボット
ロボット掃除機 ルンバ
ルンバを選ぶのは、ソフトウェアの使い勝手の良さから。最新モデルは高価でも、一世代前の機種ならリーズナブルに購入できる。

グーグル
Google Pixel
スマホは、音声入力のスピードとGeminiとの相性の良さで、Pixelを愛用。日々の連絡はもちろん原稿作成もスマホで音声入力している。

Google
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シャープ
ヘルシオ ホットクック
勝間さんいわくホーロー鍋の進化版。以前は鍋で無水調理を楽しんでいたが、今は味噌汁やカレー、スープなどはすべてこちらを使用。

無駄な仕事や家事で疲弊してはいけない

『仕事と人生を変える 勝間家電』(ダイヤモンド社)が各方面で話題。本書で勝間さんが語っているのは、単なる時短術や効率化のテクニックではなく、人生に〝自分の時間〟を取り戻すことだ。

「自分の時間とは、自分が楽しく自由に使える時間のこと。生産性がなくてもいいんです。多くの人は、時短して捻出した空き時間にさえ、タスクを詰め込むから疲弊する」

 結局、現代人から時間を奪っているのは、惰性で抱え込んでしまっている仕事と家事なのだ。

「自分にも世の中にも価値をもたらさない時間は楽しくない。社内向け資料を必要以上に作り込むことや、手が荒れる皿洗いなんてその典型です。繰り返し発生するやりたくないことを特定し、テクノロジーの力で避けていく。それが『仕事と人生を変える 勝間家電』の考え方なんです」

仕事で生産性を上げるには、無駄な作業をしないこと。特にAIは自分の能力の向上ではなく、〝労働の奴隷〟から脱するために活用するものだ、と勝間さん。

「ビジネスマンの仕事の多くは、もはや手足を動かしたら負け。特に、議事録取りや非効率なメール連絡のような、お客様に届ける価値以外の事務作業は基本的に無駄な仕事です。そういった仕事こそAIで代替すればいい」

 その際の最強のビジネスツールとしては最新のスマホ、特にGoogle Pixelを推す。

「固有名詞までパッと秒で入力できる優れた音声入力によって、業務は大幅に効率化できます。これにAIアシスタントのGeminiとGoogleの各サービスを組み合わせれば、もはやパーソナル秘書。これまで時間を費やしてきた事務作業が削減できます」

重要なのは「考えを止めることなく、アウトプットできる環境をテクノロジーで整える」という発想だ。一方で、仕事の質を高めるには、生活の質を高める必要がある。そのため、家電選びにはこだわる。

面倒なことはテクノロジーで代替する

「苦手なこと、機械の方が優れていることは家電に任せればいいんです。例えば私は料理が好きですが、それでもホットクックやヘルシオといった調理家電を使うのは、自炊よりもセンサーで正確に調理した方がおいしいと気づいたから。食器洗いも食洗機のほうがきれいになるし、水道代も安く手荒れもしない。掃除はルンバをセットして自動化しています。室内には目に見えない埃が常に舞っているので、マメな掃除で蓄積を防がないときれいな空間は保てない。掃除機をたまに自分でかけるくらいでは、意味がないんです」

ただ、全てが家電任せというわけではない。洗濯機のフィルター清掃など機械が苦手とする部分への手間は惜しまない。

「本当の〝全自動〟は技術的に無理です。家電にパーフェクトを求めすぎないのも大事なポイント。それに、家電は人間の手でやるより安上がりで便利でないと、絶対使わなくなりますから」

重要なのは、判断と手間を減らし、日常を自動で回す仕組みを作ることだ。機械に任せることで仕事と家事の無駄を排除し、そうして生まれた自分時間にはスキーや山登りなどの運動を楽しみ、年に100回はゴルフへ行く。この振り切った時間の使い方にも、きちんと理由がある。

「私は食品工業の分野が好きで展示会などにも行くんですが、ロボットって海苔巻きを巻くのは上手なのに、お弁当箱におかずを詰める作業は苦手。なぜって、〝空間把握〟と〝運動〟が苦手だから。一方で人間の知能の8〜9割はすでにLLMで再現できると言われています。それはつまり、文字で解決できることはほぼ全部ロボットで代用できているけれど、残り1〜2割の〝運動〟などに関わることは代用できていないということ。私は、将来的に人間の能力として残るのは運動だと思っています。だから、体力が衰えないよう運動を継続しているわけです」

AIやロボットによって便利になる一方で、仕事を奪われると危惧する人も少なくない。今後も活躍できる人材であり続けるには?

「AIやロボットはあくまで代替。ロボットにはできない残り1〜2割には、間違える能力とか、新しいことをする能力というのが含まれているそうです。世紀の大発見って、実はほとんどが人間のミスや偶然から生まれているんですよ。人工知能の最大の問題は、偶然の間違いを起こせないこと。そこに私たちの可能性がある。だからメーカーはこれからもいろんな家電を開発したらいいし、私たちも新たなテクノロジーを面白がって使えばいいのだと思う。その繰り返しが、新しい何かを生むきっかけになるはずですから」

面倒ごとはさっさと機械に任せ、日常に余白を作る。その余白で新しいチャレンジや本当に好きなことをして人生を楽しむ。それこそが、家電が進化しAIが当たり前になる時代に、人間が本当にやるべき仕事なのかもしれない。


仕事と人生を変える 勝間家電』(勝間和代・著/ダイヤモンド社・刊)
これまで2000以上の家電やガジェットなどを試してきた著者が、無駄な仕事や家事時間を徹底的に減らし、人生を楽しむ自由時間を取り戻すための最新家電&テクノロジー活用術を説いたライフハック本。

※「GetNavi」2026年4月号に掲載された記事を再編集したものです。
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