本・書籍
2018/3/16 13:30

「ゆるキャン△」から考える最近の女子高生「おひとりさま」事情

群れない女子高生たち

私の女子高生の娘も、あまり群れない。時々ひとりで吉祥寺や池袋にふらっと行って何やら雑貨を買って帰ってくる。友達への誕生日プレゼントだというから友達はいる。というかバレンタインには友チョコを50個も持って行ったので大勢いるようだ。けれど、あまり群れない。映画もひとりで観に行ってしまう。

 

彼女が言うには、みんな塾や部活やバイトなどが忙しく、なかなか一緒に出かけるタイミングが合わないのでひとりで行くしかないのだそうだ。つまり、現代女子高生が多忙だという物理的な理由だ。そしてプレゼントはじっくり選びたいからむしろひとりで買いに行きたいというこだわりの一面がある。けれど私は一番大きな理由は多様性なのではないかと考えている。

 

 

多様性と行動範囲

昔は同じタレントを一緒に応援する仲間が身近にいたものだ。けれど、今は友達がさまざまなタレントを応援していて、ほとんどかぶらないのだという。ジャニーズ好きもいれば、エグザイル派もいるし、舞台俳優好きもいれば、地下アイドルにハマる人もいるし、海外ポップスを好む人がいれば韓流マニアもいる。皆の趣味が広がりすぎて、同じ系統に夢中になるということにはなりにくいらしい。

 

現代人の趣味は多様化している。旅の行き先も様々だし、洋服にもたくさんのバリエーションがある。本も音楽も映画もオンライン上に一生かかっても消化できないほどの膨大な量がある。同じものを友人が好むとは限らないという時代を女子高生たちは生きているのだ。ひとりでキャンプに行くリンちゃんも、ひとりでマイナーな映画を観に行くうちの娘も、根っこは同じなのかもしれない。それぞれがそれぞれの好きなことをして楽しむ、群れない女子高生は今後さらに増えていくのかもしれない。

 

【著書紹介】

 

ゆるキャン△ 1巻

著者:あfろ
発行:芳文社

富士山が見える湖畔でキャンプをする女の子、リン。自転車に乗り富士山を見にきた女の子、なでしこ。二人でカップラーメンを食べて見た景色は…。読めばキャンプに行きたくなる。行かなくても行った気分になる。そんな新感覚キャンプマンガの登場です!
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