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2016/6/28 16:15

オリンパスの新感覚フィールドログカメラ 「TG-Tracker」を選ぶべき7つの理由

6月24日に発売されたオリンパスの“フィールドログカメラ”こと「STYLUS TG-Tracker」。同社お得意の本格的タフスペックを備えた、いわゆるアクションカメラの一種なのですが、いくつかの点でこれまでの製品にない画期的な特長を備えています。すでに基本的な情報はお伝えしているので、今回は、それら“画期的な特長”にフォーカスしたレビューをお届けします。

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ここが画期的! その1「さまざまなログを取得できる」

これまでもGPSや電子コンパス、加速度センサーを内蔵したアクションカメラはいくつか存在しましたが、「TG-Tracker」はそれらに加えて、気圧、温度センサーも搭載。これらを駆使することで、撮影時のトラッキング情報をより正確に記録できるようになりました。

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↑GPSセンサーは本体天面に配置

 

気圧センサーなんて何の役に立つのと思われる方もいそうですが、これは現在の高さ(標高)を測るのに使用。例えば山登りをしている時に自分が今、どのあたりまで登ったかを確認できるのです。

 

これらの情報は撮影したデータに情報として記録されるほか、本体天面のINFOボタンを押すことでリアルタイム表示が可能。アウトドアツールとしても活躍してくれます。

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↑INFOボタンを押すと画面が測位情報(左)、水準器(中央)、標高ログ(右)の順に切り替わります

 

撮影していない時でもトラッキング情報を取得し続ける「LOG」モードも搭載しているので、移動経路などを記録するなどといった使い方も可能ですよ。

 

ここが画期的! その2「ワンランク上のタフスペック」

オリンパスといえば防水デジカメ「STYLUS Tough」のタフ性能が有名ですが、その技術とノウハウはもちろん本機にも活用。防水・防塵・耐衝撃・耐低温・耐荷重の5大タフ性能をしっかり備えています。

 

中でもすごいのが、水深30mでの撮影を可能にしたこと。この数値は文句なしに業界トップの数値。同社のハイエンドタフデジカメ「STYLUS TG-4 Tough」ですら水深15mまでということを考えれば、それがどれだけすごいかわかるはず。

 

これまではこのクラスの深さにカメラを持っていくためには10万円前後する(しかも大きくて重い!)防水プロテクターが必要だったのですが、本機なら、これだけでOK。もっと深い場所で撮影したいと考えていたスキューバダイビング愛好家の人にも支持されそうですね。

 

なお、水中撮影時には専用プロテクターを装着する必要あり。これを装着することで、画質や画角が水中撮影に最適化されるそうです。また、内蔵センサーによってカメラを水の中に入れると自動的に水中撮影モードに切り替わる仕組みも用意。至れり尽くせりの仕様です。

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↑水中撮影用プロテクター装着時

 

ここが画期的! その3「スマホアプリで動画とトラッキング情報を連動」

なんでも記録してくれる充実センサー、そしてどこでも使えるタフスペックと、ここまででも充分にすごいTG-Trackerですが、何より本機が画期的なのは、そうして取得した情報と撮影した動画・写真をスマホを使って手軽に連動できるようにしたこと。

 

スマホ専用アプリ「O.I.Track」に、動画・写真とトラッキング情報を取り込むことで、それらを同時に表示・再生することができるのです。

 

例えば、移動しながら撮影した動画で自分がどこにいるのかを確認したりできます。もちろん移動に合わせてマーカーが移動しますよ。

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↑動画の現在位置が地図上に表示されます

 

地図の代わりに高度計を表示することも可能。例えば、以下はケーブルカーで山の麓から中腹まで一気に登っていく様子を撮影した動画のものなのですが、動画を見ているだけでは伝わりにくい「高さ」の情報がきちんと記録されています。

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↑動画の現在高度が高度計上に表示されます

 

これ、メチャクチャ楽しいです! 自転車レースからスキューバダイビング、登山・トレッキングなどなど、アクションカメラを利用するあらゆるシーンで活躍してくれるはず。

 

現在はまだスマホ画面上でしかこれを利用できないのがすっごく残念。1日も早く、SNSなどで共有できるようにしてほしいですね(ホント、お願いします!)。

 

ここが画期的! その4「専用グリップが持ちやすい」

アクションカメラというと豊富なアタッチメントが人気ですが、本機には標準でガングリップスタイルの「ステディグリップ」が同梱。これを装着することで、より安定した撮影が可能になります。見た目にもSF映画に出てくる銃みたいで格好いいですよね、これ。

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↑付属のステディグリップ

 

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↑使わない時は収納しやすいかたちに変形可能

なお、このグリップ、ハンドル部分を分離させると、あの大定番アクションカメラのアタッチメントをそのまま利用可能に。公式に対応を表明しているわけではないようですが、私の手元にあるアタッチメントは全て利用可能でした。これはうれしい!

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↑車載アタッチメントで車に装着してみました

 

ここが画期的! その5「アクションカメラでは珍しい可動式モニタを搭載」

アクションカメラでは強度確保や小型化の都合もあって、モニタが固定式というのが当たり前(そもそもモニタがない製品も多いですね)なのですが、TG-Trackerは可動式モニタを搭載。水平方向に90度回転するだけなのですが、あるのとないのとでは大違い。自動車や自転車などに固定したときに便利そうですね。

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↑手前方向にきっかり90度回転します

 

ここが画期的! その6「手ぶれ補正付きで4K動画撮影可能」

近年、多くのアクションカメラで実現している4K動画撮影機能。もちろん、本機も4K/30pの美麗動画を撮影可能です。すごいのは、電子式手ぶれ補正と4K動画撮影機能を併用できること。これはこのクラスの製品としては初めてです。

 

気になる画質もなかなか良好。一部のアクションカメラの4K動画撮影機能はセンサーやレンズの性能が追いついておらず、単に解像度が高いだけだったのですが、これなら納得。実はオリンパス初の4K対応カメラだったりするのですが、さすがは老舗カメラメーカー、満足できる高画質に仕上がっています。

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↑左が4K画質、右がフルHD画質(部分拡大)。クリックすると拡大できます

 

ここが画期的! その7「内蔵ライトで暗所撮影もOK」

TG-Trackerは本体前面にLEDヘッドライトを内蔵。本機が初というわけではないのですが、その輝度は業界トップクラス。暗い場所でもしっかり撮影できるようにしています。1灯式のため、照らせる範囲はあまり広くないのですが、あるとないとでは大違いです。

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↑レンズの真上にLEDヘッドライトを配置

 

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↑ライトを付ければ暗い場所でも撮影できます

ちなみにこのLEDライトは本体天面のヘッドライトボタン長押しでも点等可能。夕暮れの山歩き時などにちょっとした光源としても利用可能です。

 

残念な点もあるが遊べる製品

個人的本命はその3の「スマホ連携機能」なのですが、それ以外にもたくさんの画期的な機能が盛りこまれていることが伝わったでしょうか?

 

もちろん長所だけでなく短所もあります。たとえば、動画の連続撮影時間が最大29分までというのはかなりのガッカリポイントでしょう。自転車や自動車に取り付けて、長回し動画を撮りたいという人にとってはかなり残念な仕様ですね。

 

また、画角が204度と非常に広い反面、撮れる映像が大きく歪んでしまうという広角特有の問題も。手ぶれ補正をオンにすると画角が狭くなるのですが、筆者的にはこれくらいがちょうど良いと思いました。

 

ただ、そこが問題にならないのであれば、実に面白い製品です、これ。特に、登山などの「高さ」が関連するアクティビティを記録したいという人におすすめです。

 

【URL】
オリンパス https://www.olympus-imaging.jp/
製品情報ページ https://www.olympus-imaging.jp/product/compact/tgtracker/