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2022/5/30 11:40

iPhone 14の性能は現行iPhoneとあまり変わらない可能性出てきた、一方Macは大幅進化?

アップルは独自開発チップ(通称「Appleシリコン」)をiPhoneやMacに搭載し、競合他社のスマートフォンやPCに対して「省電力性能とパフォーマンスの両立」という強みを実現してます。

 

そのうち「A16」チップや「M2」チップ、さらにはM1チップファミリーの「最終」版に関する計画を「かなり信頼できる情報源」から得たという噂話が報じられています。

 

ここでいうA16とは、今年秋に登場が噂されている「iPhone 14(仮)」シリーズの一部に搭載されると予想されるもの。またM2チップは次期Mac向けであり、M1チップファミリーとは現行のMacやiPadに搭載されたM1 ProやM1 Ultraなど「M1」チップの延長上にあるプロセッサーのことです。

 

この噂の発信源は、有名リーカー(注目の未発表製品にまつわる有力情報を発信する人)ShrimpApplePro氏がツイートしたことです。それによれば、まずA16はA15やM1チップと同じく、TSMCの5nmプロセス技術をベースにした「N5P」により製造されるそうです。

 

ちなみに半導体における「製造プロセス」とは、回路内の配線幅のこと。一般的には7nmや5nmといった数字が小さくなればなるほど集積度が高まり、結果的に処理速度や省電力性能が良くなる傾向があります。

 

これまでの報道では、A16はTSMCの「N4P」技術が使われるとの観測もありました。いかにも4nmのような呼び方ですが、実はTSMCはN4Pを「TSMCの5nmファミリーの3番目の大きな強化」だと説明しています。つまり配線幅は5nmのまま、4nm相当の性能を引き出す「ブランド名」とも推測されていたわけです。

 

それでも進歩には違いなかったはずですが、もしもN5Pだとすれば、A15と同じ製造技術が使われることになります。このことから、A16はさほど性能が向上しない可能性が出てきました。

 

今回の情報によると、A16の改良は「少し強化されたCPU、 LPDDR5 RAMやGPU」により実現するそうです。特にLPDDR5 RAMは、現行のiPhone 13シリーズに採用されたLPDDR4X RAMと比べて最大1.5倍高速だと言われています。RAMが速くなればゲームの読み込みや起動までの時間も短くなり、ゲーマーにとってはうれしいはずです。

 

次に「M2」チップは、4nmを飛び越して3nmプロセスを採用する初のAppleシリコンとなるようです。以前はM2世代は4nmで、次の「M3」世代でようやく3nmプロセスになるとの説もありましたが、前倒しになるのかもしれません。

 

第3にShrimpApplePro氏は、アップルがコアを更新した「M1シリーズの最終SoC(チップ)」に取り組んでいると主張しています。M1~M1 Ultraチップでは高効率(消費電力が少ない)の「Icestorm」コアと高性能な「Firestorm」コアを使っていますが、これらが高効率の「Blizzard」コアと高性能の「Avalanche」コアに置き換えられるそうです。

 

もっとも、アップルはMac Studio向けのM1 Ultraを「最後のM1ファミリー」と呼んでいました。この新型チップは、別のブランド名を付けて次期Mac Proなどに搭載される可能性もありそうです。

 

iPhone 14シリーズではA16チップは高価なProモデルのみ、通常価格モデルはA15(ないし、そのバリエーション)に留まるとの予想もありました。しかし搭載チップが違ったとしても、それほど性能差は大きくならないのかもしれません。

Source:ShrimpApplePro(Twitter)
via:MacRumors