スティングモデルのように、著名人の愛用したG-SHOCKに特別なニックネームが付き、人気に火が付く事例が過去にいくつかあります。中でもスポーツ選手の愛称が付いた代表的なG-SHOCKがDW-6000D-1、いわゆる“イチローモデル”です。
将来の大リーガーが愛用した迷彩ストラップ
DW-6000D-1は1/1000秒計測が可能な超高速クロノグラフをベースに、1992年に発売された冬季限定モデルです。グリーンのカモフラージュ柄が入ったスペシャルなストラップが特徴で、ベゼルのロゴもグリーンでコーディネートされていました。1995年にオリックスが初優勝したとき、インタビューを受けた若きイチローの腕にあったのが、このモデルです。
発売当時はまだG-SHOCKが大ブレイクする前で、イチローはトレンドを先取りしていたことになります。スポーツ新聞に“G-SHOCKフリーク”であることがスクープされてから、イチローはG-SHOCK関連の特集記事には欠かせない存在となったのです。
ちなみに、ストラップの迷彩柄はプリントではなく、樹脂自体に着色したもの。G-SHOCKファンの中には、ストラップを切断して確かめた人もいたようです。結果、金太郎アメのように、内部まで迷彩柄になっていたとか。
G-SHOCKの限定シリーズの中で、最も歴史の古いプレミアム(リミテッド)コレクションが、ウィンタープレミアム(冬季限定)モデル。1992年12月に発売されたDW-6000D-1は特に人気が高く、発売時は1万1000円でしたが、一時は個人売買で十数万円の値が付いたとも言われています。そしてオリックス時代のイチローが7連連続首位打者に輝いた2000年には、正式にDW-6600Bをベースにしたコラボレーションモデルも製作されています。