ゲーム&ホビー
2016/9/20 21:30

早くも戦国時代に突入したVRゲーム市場【東京ゲームショウ2016総括】

今年の東京ゲームショウは、ソニー・インタラクティブ・エンタテインメント(SIE)の「PlayStation VR」の発売直前ということもあり、なんといっても“VR一色”に染まったイベントとなりました。

 

SIEブースのPS VR体験会場は事前予約が必要なため、当日の飛び込みプレイができなかったのですが、別棟ホール9~11で開催されていたPS VR以外のVRマシンの展示コーナーは当日の整理券配布となっていたので、別棟ながら人気を集めていました。しかし、この別棟のコーナーも、会場のオープンと同時に整理券がなくなるほどの人気。あらためてVRへの注目度の高さを知ることができました。

↑VRコーナーにもSIEブースがあり、PlayStation VRを用意していました
↑別棟のVRコーナーにもSIEブースがあり、PlayStation VRを用意していました

 

↑ここでは全部で32台のPlayStation VRを用意。当日に整理券を配布していたので、事前予約なしでも体験できました
↑ここでは全部で32台のPlayStation VRを用意。当日に整理券を配布していたので、事前予約なしでも体験できました

 

日本未発売のVRマシンも多数展示

HTC Viveなど、すでに日本ではお馴染みとなったVRマシンが多く出展されていましたが、メガネ型VRゴーグルの「dlodlo」やアイトラッキングを搭載した「FOVE」、本体だけでプレイができるオールインワンタイプの「IDEALENS K2」など、見なれないマシンも多数ありました。ほとんどが、これから日本での展開を予定している未発売のもので、早いもので2016年末から来年初頭、遅くても来年中に発売する予定とのことです。

↑HTC Viveのブース。VRコーナーではかなりの大きさで、さまざまなコンテンツを用意し、実力を見せつけていました
↑HTC Viveのブース。VRコーナーではかなりの大きさで、さまざまなコンテンツを用意し、実力を見せつけていました

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
↑HTC Viveのゲーム画面とプレイヤーを合成し、ほかの来場者にもどのようなゲームを楽しんでいるかわかりやすく見せていました

 

↑ 世界最軽量を謳う双日プラネットの「dlodlo」のブース
↑世界最軽量を謳う双日プラネットの「dlodlo」のブース

 

↑スマートフォンを装着するタイプのVRマシンなど4ラインナップを展示
↑「dlodlo V1」。サングラスよりはさすがに厚くなっていますが、VRゴーグルの中では破格の小ささ、薄さです

 

↑コントローラーがなくても、視線を向けるだけで操作ができるアイトラッキングシステムを搭載した「FOVE」ブース
↑コントローラーがなくても、視線を向けるだけで操作ができるアイトラッキングシステムを搭載した「FOVE」ブース

 

↑「FOVE」はブラックとホワイトの2色で展開
↑「FOVE」はブラックとホワイトの2色で展開

 

↑FOVEで見ている画面をPCディスプレイに表示したところ。視線を移動するだけで、照準を合わせられます
↑FOVEで見ている画面をPCディスプレイに表示したところ。視線を移動するだけで、照準を合わせられます

 

クリーク・アンド・リバーの扱う「IDEALENS K2」は、本体にCPUやディスプレイ、バッテリーを搭載しており、スタンドアローンで楽しむことが可能。スマホを利用するよりも快適に遊べるとのこと。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
↑クリーク・アンド・リバーの扱う「IDEALENS K2」

 

様々な業種の企業がVRを活用

ほかにも「攻殻機動隊 新劇場版 VirtualReality Diver」のVRコンテンツを展示したアニメ製作会社Productin I.Gや、VRマシンと連動する体感用周辺機器を展示していたFUTURETOWN、VRに対応したスマホアプリ「オルタナティブガールズ」のサイバーエージェント、鉄道運転シミュレーターなどを展示したフォーラムエイト、全天球撮影でVRで写真や動画を楽しめるTHETAを発売するRICHOなど、様々な分野の有名企業がズラリ。VRはゲームの枠を超えて活用されていきそうです。

↑「攻殻機動隊 新劇場版 VirtualReality Diver」と「ブレイブウィッチーズVR(仮)」を展示したProductin I.Gブース
↑「攻殻機動隊 新劇場版 VirtualReality Diver」と「ブレイブウィッチーズVR(仮)」を展示したProductin I.Gブース

 

↑ ORIHALCON Technologiesのドームシアターを使って「攻殻機動隊 新劇場版 VirtualReality Diver」を体験
↑ORIHALCON Technologiesのドームシアターを使って「攻殻機動隊 新劇場版 VirtualReality Diver」を体験

 

↑スマホで楽しめるVRコンテンツ「オラタナティブガールズ」
↑スマホで楽しめるVRコンテンツ「オルタナティブガールズ」

 

↑女性に人気の「キンプリ」(KING OF PRISM by PrettyRhythm)のVRプロジェクト
↑女性に人気の「キンプリ」(KING OF PRISM by PrettyRhythm)のVRプロジェクト

 

↑VRコンテンツ「CIRCLE of SAVIORS(サークル オブ セイバーズ)」を展示したPDトウキョウブース
↑VRコンテンツ「CIRCLE of SAVIORS(サークル オブ セイバーズ)」を展示したPDトウキョウブース

 

↑HTC ViveやOculus RiftなどのVRゴーグルと連携する体感周辺機器を展示。スキーや乗馬、サーフィン、バイクレースなどのコンテンツに合わせた体感マシンを展示
↑FUTURETOWNは、HTC ViveやOculus RiftなどのVRゴーグルと連携する体感周辺機器を展示。スキーや乗馬、サーフィン、バイクレースなどのコンテンツが楽しめました

 

↑360度全天球写真、動画が撮影できるデジタルカメラTHETAでお馴染みのリコーブース。自分でVRコンテンツを作れるのは、VRのもう一つの楽しみ方
↑360度全天球写真、動画が撮影できるデジタルカメラTHETAでお馴染みのリコーブース。自分でVRコンテンツを作れるのは、VRのもう一つの楽しみ方です

 

↑フォーラム8のシミュレーター「UC-win」シリーズを使用して作った鉄道シミュレーター
↑フォーラム8は「UC-win」シリーズを使用して作った鉄道シミュレーターを出展

 

ほかにも、イギリスやアメリカ、中国、台湾など世界各国からVRマシンやVRコンテンツが大量に展示されていました。PlayStation VR、Oculus Rift、HTC Viveの三つ巴の戦いが繰り広げられると思われていたVR市場ですが、早くも群雄割拠の戦国時代の様相を呈しています。

 

家庭用ゲーム機も、各社のハードによる競争が激化していたときが最も盛り上がっていたので、多くの企業が参入してVR市場をより盛り上げていってほしいですね。ゲームソフトの互換性はなくても、VR映像の視聴自体は基本的にどの機器も対応する予定。どういったデバイスを購入しても全天球の映像や画像を楽しめるので、まずは1台買って新しい映像体験を楽しんでみることをオススメします。