グルメ
2021/10/6 18:10

煙やニオイ、後片付けも悩みナシ! フライパンで調理する「サンマ」レシピ 4品

代表的な“秋の味覚”であり、刀のような形をしていることから「秋刀魚」と書くサンマが、今年も旬を迎えています。

 

サンマの“旬”については、水揚げする場所によって、時期や脂の乗りが異なるため諸説ありますが、秋のサンマは身がふっくらとして脂が乗っている上、漁獲量が多くなるため1尾100円前後で買える、魅力的な食材です(※漁獲量によって、価格は前後します)。その上、栄養価は高く、善玉コレステロールを増やし血液をサラサラにしてくれるDHAや、タンパク質、鉄分やカルシウムなども含んでいます。

 

ところが、いざサンマを焼くとなると、煙や臭いが気になるし、使用後のグリルを洗うのがわずらわしいと、調理を躊躇する人も多いのでは? そこでおすすめしたいのがフライパン調理。煙や臭いが広がりにくく、片付けも簡単なフライパン調理でできる多彩なサンマ料理を、料理家の横山久美子さんに教えていただきました。

 

“おいしいサンマ”の見分け方

スーパーや鮮魚店でサンマを買うとき、鮮度がよく脂の乗ったものを選びたいですよね。まずは、おいしいサンマの見分け方をおさえておきましょう。

 

「まっすぐ一本線のような形で、体色は青々として、目は透明感がありキラキラしているものが新鮮な状態です。また、口元は尖っていて下顎が黄色っぽいものを選びましょう。頭から背中にかけてぷっくりと盛り上がっていると脂が乗っています。

 

塩焼きにするときは脂の乗りがよいものを選びましょう。一方、竜田揚げのような揚げ物にするときは、背脂の少ないスレンダーなものを選んだ方が、あっさりとした味わいになります」(料理家・横山久美子さん、以下同)

 

サンマの鮮度を保つ保管方法

サンマは鮮度が落ちやすいため、購入後の下処置も大切だという横山さん。

 

「買ってきたら、すぐに少量の塩をまぶし、脱水シートで包んだら冷蔵庫のチルド室で保存しましょう。こうすることで、余分な水分と臭みが抜けます。脱水シートがない場合はキッチンペーパーで包み、その上からラップを巻いてチルド室に入れます。脱水シートの場合もラップで包んだ場合も、冷蔵保存したら購入した翌日までには調理をしてください」

 

調理する際に用意したい便利グッズ

臭いや身の扱いなど、魚の扱いにはそれなりにコツがいるもの。あると便利なアイテムをピックアップしていただきました。

左上=オカモト「浸透圧脱水シート ピチットレギュラー15枚」1100円(税込)
「サンマの下処理で説明しましたが、塩を振って水気や臭みを抜く際に脱水シートはとても便利。業務用スーパーやインターネットで購入できます」

 

左下=旭化成ホームプロダクツ「クックパー フライパン用ホイル」242円(税込)
「フライパンで魚を焼くときは、シリコンでコートされた専用ホイルを敷くことで、魚がフライパンに焼きついて皮や身がはがれるのを防ぎます。さらに、フライパンへの臭い移りがおさえられ、片付けも簡単に。一方、アルミホイルは魚がくっつきやすくなりますし、クッキングシートは、サンマから出る脂分により耐熱限度を超えたり、シートが焼けてしまったりする危険があるので注意が必要です」

 

右=レイエ「ソースもすくえるガッシリトング」2200円(税込)
「魚を裏返すときは、菜箸よりもトングを使う方が身を傷つけません。わたしが愛用しているのは、日本の調理道具ブランド『レイエ』のものです。これは魚がつかみやすい上に、スプーン側がちょうど大さじ1の分量なので、調理時の軽量スプーンとしても貢献してくれます」

 

ここからは、さっそくフライパンを使ったサンマレシピを紹介していただきましょう。

1. 王道レシピを手軽に!「サンマの塩焼き」
2. キャンプ飯にもおすすめ!「サンマのジャンバラヤ」
3. 晩酌のおともにぴったり!「揚げサンマのエスニックサラダ」
4. パスタソースにすれば二度おいしい!「サンマのアクアパッツァ」

 

1. 王道レシピを手軽に!「サンマの塩焼き」

旬のサンマといえば、塩焼きは欠かせません。「脂の乗った鮮度の良いサンマは、塩を振って焼くだけでごちそうになりますよね。グリルや網で焼くと、下に落ちた脂から煙や臭いが広がりますが、フライパンで焼けばそれらの煩わしさがありません。塩は全体になじみやすいように、粗塩ではなく粒子の細かいものを選びましょう」

 

【材料(1人分)】

サンマ……1尾
塩……適量

<お好みで>
大根おろし……適量
すだち……1/2個

 

【作り方】

1. サンマを半分に切り、全体に軽く塩を振る。脱水シートまたはキッチンペーパーの上からラップで巻き、1時間ほど冷蔵庫に置く。

「焼く前には頭と尾の部分には『化粧塩』として、少し多めに塩を振っておくのがポイントです。こうすることで焦げ色を抑え、見た目がより美しく仕上がります」

 

2. (1)のサンマの脱水シートをはずし、アルミホイルを引きたフライパンに並べて中強火で焼く。片面に焼き色が付いたら裏返して蓋をし、中弱火にする。

「サンマから出る脂によって、表面が揚げ焼きのようになります。強火だと中まで火が通る前に焦げてしまうので、中火のやや強めくらいで焼いていきましょう」

 

3. 2分ほど焼き、断面の身がふっくらとしてきたら蓋を取り、中強火にし、全体に焼き色が付いたら完成。

「フライパンで調理するときは、サイズの都合でサンマを1/2サイズにカットしますが、こうすることで、火の通り具合も確認しやすくなります。断面の身がふっくらと盛り上がってきた頃がいい塩梅。蓋を取ったら中強火で表面をこんがりさせて仕上げましょう」

 

定番の塩焼きを押さえた上で、ここからはエスニックやクレオールなど、さまざまな味わいでサンマのおいしさを堪能できるアレンジレシピを紹介していただきます。

 


提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

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