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2020/7/9 17:30

3大キャリアが取り込む”5G時代”のエンタメ――専門家が語る最新情報

5G開始と共に、「超大容量通信」や「低遅延」といった特徴を生かした新しいエンタメが、具体的な姿で登場し始めています。それらの真価が発揮されるまでは少し時間がかかりそうですが、各社の取り組みを比べ、その現在地を探ってみましょう。

※こちらの記事は「GetNavi」 2020年7月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

【教えてくれた人】

モバイルライター

井上 晃さん

スマホやスマートウオッチなど、最新モバイル事情に精通。雑誌やウェブに記事を寄稿しています。

 

5Gは「観て」楽しむか「ゲーム」で満喫するか

5G時代の新コンテンツは2種に大別できる。1つは、ARやVR、そして多視点映像といった新形態のコンテンツ配信。もう1つは、アプリをダウンロードする必要がなく、通信環境さえ整えば、デバイスを問わずゲームをプレイできるクラウドゲームです。

 

コンテンツ配信を見てみると、ドコモはVR・ARからタテヨコ動画といった独自の提案まで全方位をカバー。ソフトバンクも「5G LAB」というブランドに集約し、幅広いコンテンツを提案している。一方、auは渋谷という場所に紐づいたプロモーションに注力するなど、やや独自性の高い路線を採っている印象です。

 

クラウドゲームは、ドコモが独自のプラットフォームを展開する一方、ソフトバンクはNVIDIAと協業して「GeForce NOW」の日本版を運営しています。また、auも同サービスに夏から参加すると発表しており、両陣営の対決の行方に注目です。

 

 

【その1/NTTドコモ】「体験」の買い方を変える新しい提案が続々登場!

【新機軸動画】2つ以上の動画を同時に再生して切り替える時代に

動画配信サービスの「dアニメストア」や「ひかりTV for docomo」で、多視点コンテンツが提供される。前者はスマホの向きに応じてアニメと実写が切り替わる動画が用意され、後者は複数チャンネルの同時視聴を楽しめます。

↑スマホの向きに応じて映像が切り替わる「タテヨコ動画」を提供。第1弾は東京事変と神風動画のコラボです

 

↑「ひかりTV for docomo」はマルチストリーミング機能を使用可能。ドコモの5G端末のみの提供です

 

【VR&AR】ライブやフィギュアなど独自コンテンツを展開

スマホ対応VRグラスと専用アプリを用い、臨場感ある8KVR映像を楽しめる「新体感ライブ CONNECT」を展開。ARマーカーにスマホをかざすとアイドルが現れる「ARフィギュア」などのコンテンツも提供します。

 

【クラウドゲーム】スマホゲームなのにダウンロード不要!

有効期限付きチケットを購入するとゲームをプレイできる「dゲーム プレイチケット」が開始されています。アプリのダウンロードが不要という手軽さで、「新三國無双8」(写真上)や「FINAL FANTASY XV」といった本格的ゲームを楽しめます。

↑「エヴァンゲリオン バトルフィールズ」は、5Gの低遅延を生かしてリアルタイムの対戦が可能に

 

【ここがPoint!】卓球「Tリーグ」の5G向け映像配信にも期待が高まる!

5Gプレサービスではラグビー中継が話題となりましたが、NTTドコモは引き続きスポーツ配信にも注力。3月18日には卓球「Tリーグ」とのトップパートナー契約を締結しており、今後5Gの活用を踏まえ、マルチアングルやXRなどを活用した観戦方法が提案される見込みです。

↑Tリーグ公式サイトより。現在も「dTVチャンネル」でTリーグ(ノジマTリーグ)の配信が行われています

 

 

【その2/au】体験型コンテンツを急遽オンラインで配信

【新機軸動画】「SHOWROOM」提携で縦型動画コンテンツ配信へ

KDDIは、5Gサービス開始と同じタイミングで、ライブ配信サービスで知られるSHOWROOMとの業務提携を発表。SHOWROOMが春以降に提供を予定する縦型動画配信サービス「smash.」の有料プランを、auスマートパスプレミアム会員限定で、無料提供する予定です。

↑「smash.」の縦型動画はスマホ視聴に特化。プロが手掛けた高品位な作品が中心となります

 

【VR&AR】Netflix独占で配信される最新版「攻殻機動隊」とコラボ

auは、当初渋谷の街を舞台に実施を予定していた「攻殻機動隊 SAC_2045」の体験型XRコンテンツを、オンライン向けの360度動画などの形に調整して5月31日まで配信。これらは、auの5G対応端末がなくとも、「YouTube」や「Instagram」などのアプリを通じて体験できた。

↑本来は渋谷を舞台に犯人と戦うARコンテンツになるはずでしたが、360度動画に変更してYouTubeで配信。視聴者は“新入り”視点で楽しめた

 

↑au SHIBUYA MODIや渋谷PARCOでの展開を予定していたタチコマのARコンテンツ。スマホで自宅でも楽しめた

 

↑「公安9課」のメンバーになれるインスタフィルターを提供中。抽選で限定グッズが当たるキャンペーンも実施された

 

【ここがPoint!】5G向けのコンテンツを疑似体験するチャンス

「攻殻機動隊 SAC_2045」の体験型イベント「UNLIMITED REALITY」は、本来、東急プラザなど渋谷の各スポットで提供予定でした。しかし、コロナ禍により急遽オンラインで楽しめる形に調整。現在、「YouTube」にて動画を公開中。

 

 

【その3/ソフトバンク】4つのアプリからなる「5G LAB」を展開

【クラウドゲーム】PCでもAndroidでも遊び放題! 世界的に展開される注目サービス

NVDIAのクラウドゲーミングサービス「GeForce NOW」を国内向けに提供。ゲームの処理はサーバー側で行われ、スマホやPCでその映像を受信するといった仕組みとなっており、低遅延で快適なプレイが可能。6月10日にサービスが開始された。

↑Android、Windows、Macに対応。ペアリング可能なコントローラーがあると快適です。現在iOSは非対応

 

↑正式名称は「GeForce NOW Powerd by SoftBank」。通信環境さえ整えば、スマホでも「SEKIRO」などの本格的なタイトルが遊べます

 

↑ゲームは、ストアの「Steam」や「Epic Games」で購入する仕組み。GeForce NOWと連携すればクラウドゲーム化されます

 

【VR&AR】アプリごとに異なるXR体験が楽しめる

ソフトバンクは4サービスを「5G LAB」というワンパッケージで提供。空間に出現したアイドルやキャラクターとAR撮影が行える「AR SQUARE」、広視野で臨場感あるライブ映像を楽しめる「VR SQUARE」、そして映像を多視点で体験できる「FR SQUARE」などがあります。

 

【ここがPoint!】7月中までは無料で試せるので早めにチャレンジしてみよう

AR/VR/FR SQUAREは7月31日までは無料(※)。以降は月額550円の「5G LAB ベーシック」に加入が必要となります。ただし、5G端末ではこれが無料となります。「GeForce NOW」も7月31日まで無料で提供中。8月以降は月額1980円となります。

※:一部の有料コンテンツを除く

 

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