昨今、AIデータセンターの需要拡大に伴いメモリ(DRAM)やストレージ(NAND)の不足が続いており、価格も数倍に跳ね上がっています。この事態は2028年から2030年頃まで続くと見られていますが、その後は元の価格に戻るのではないかと期待する声もあります。
しかし、大手PCメーカーのレノボは、現在のように高騰したメモリ価格が「ニューノーマル(新常態)」になるかもしれないと警告しています。
ドイツメディアのComputerBaseによると、これはICS 2026の講演にて語られたものです。「二度と安くはならない」とも発言されていますが、こちらは笑いを交えたものでした。およそ5年後には現在よりも価格が落ち着く(=ニューノーマルとなる)ものの、その価格水準は2024〜2025年よりも明らかに高くなるというニュアンスであるとされています。
これは、MicronやSK Hynixといった半導体企業が新たな工場を建設し、2028年以降に新しい製造キャパシティが本格稼働することを織り込んだうえでの発言です。レノボはメモリ価格の高騰を理由に、製品の値上げをいち早く発表していた企業でもあるため、非常に重みのある内容と言えます。
こうしたメモリやストレージの高騰の影響は広く現れており、先週アップルもiPadやMacなどの大幅な値上げを実施したばかりです。そんななか、Micronのスミット・サダナCBO(最高事業責任者)は、現在のメモリ不足について、責任の一部がアップルにあることをThe Wall Street Journalの取材で示唆していました。
サダナ氏はアップルの名前こそ直接出さなかったものの、「一部の顧客が市況の悪化に乗じて、底値でのメモリ調達を徹底したため、十分な設備投資を行えなかった」という趣旨を述べており、それが現在の供給不足を招いた一因であると説明しています。長年にわたり、アップルはサプライヤーに対して厳しい価格交渉を迫ることで知られています。
iPadやMacの値上げもその結果であると考えられますが、レノボの発言が正しければ、近い将来に元の価格へ戻ることはなさそうです。
「しばらく待てば安くなる。もう少し様子を見よう」という考え方は、すでに古くなりつつあります。むしろ「いまが最安値であり、買いたいと思ったときが買いどき」という発想へ切り替えたほうがよさそうです。
Source: ComputerBase via: Tom’s Guide
Image: Brian Kostiuk/Unsplash
