家電
2024/1/7 10:45

「単機能か複合機か」論争を終わらせるモデルも! 2023年「レア機能家電」を家電のプロが振り返る

数多くの家電を取材してきた家電ライターの倉本 春さん。倉本さんに2023年の注目トピックを聞いてみたところ、ほかでは見られない貴重な機能を持つ「レア機能家電」が目を引いたとのこと。え、それどんな家電ですか……? ということで、倉本さんに3つの「レア機能家電」を厳選してもらい、どこがレアで、どこが便利だったのかを教えてもらいました!

 

【ここがレア】あえて庫内を低くしたから予熱が早い。トーストもめちゃウマ!

山善

高効率オーブンレンジ  YRZ-WF150TV

実売価格3万8280円

一般的な30Lの電気オーブンは、通常予熱に10分以上の時間がかっていました。一方、本製品は庫内の高さが135mmと低いこともあって、庫内容量は15L。オーブン調理では5分ほどで予熱が終了し、オーブンを使うストレスがかなり軽減されます。そして、なんといっても驚いたのがトーストの美味しさ。ヒーターとの距離が近く熱効率が良いからか、予熱なし・裏返し不要で食パンが約6分で美味しく焼けます。いままでさまざまな高級オーブンレンジを試しましたが、ここまで美味しく焼けたのは初めて! 本製品を使うようになって、我が家ではトースターの出番がなくなりました。

 

キッチンにトースターとオーブンレンジの両方を置くスペースがない人には特にオススメですし、普段からオーブンをよく利用する人に刺さる機能ではないでしょうか。電子レンジは100~600Wに1000Wの短時間高出力機能も搭載するなど、基本性能も充実しています。

↑低層設計にすることで、時短調理に加えて省エネも実現

 

【ここがレア】加湿ユニットが取り外せる! 「論争」に終止符を打つ目からウロコの製品

アイリスオーヤマ

加湿空気清浄機 10畳 AAP-SH20A

実売価格1万2880円

10畳対応の空気清浄機と7畳対応の気化式加湿器が一体化したモデル。最大の特徴は加湿ユニットが取り外しできること。加湿空気清浄機は加湿と空気清浄が1台でできるので部屋を広く使えますが、構造が複雑で掃除が面倒。本体が単機能製品より大きくて邪魔というデメリットがありました。その点、本製品は加湿ユニットが完全分離するので丸ごと水でジャブジャブ洗えるうえ、必要ないときはかたづけてコンパクトに利用できます。

 

いままで「空気清浄機は単機能タイプか? 加湿機能複合タイプか?」という論争がありましたが、本製品は「必要ないときは加湿ユニットを取り外す」というシンプルな方法ですべての問題を解決。目からウロコが落ちるような驚きを覚えました。

 

特に「我が家に加湿器は必要あるのか? 自分に加湿器のメンテナンスが続けられるのか?」と不安な家庭で使ってほしいです。アイリスオーヤマのマスクと同じフィルターを利用しており、空気清浄機としても高性能。フィルターの値段が安い(2178円)のも魅力です。

↑本体上部の加湿ユニットは取り外せるのでお手入れがラク。加湿機能を使用しないときに取り外せるのも便利です

 

【ここがレア】プレート調理、網焼きのほか、火を使わず本格土鍋で卓上調理ができる!

シロカ

おうちいろり SQ-D151D(土鍋あり)

実売価格3万9600円

網焼きやたこ焼きができるホットプレートは少しずつ増えていますが、本製品はこれらの付属プレートのほかに伊賀焼の窯元による本物の「土鍋」も付属。土鍋はIHでは発熱しないため、卓上調理するにはカセットコンロを使うのが一般的でした。しかし、本製品はコンロがなくても土鍋調理や土鍋を使った蒸し調理ができますし、網焼きからたこ焼き、ホットプレート調理まで一台でOK。調理ごとに複数の調理器具を揃えなくてよいのはうれしいですね。冬の卓上調理に大活躍する家電です。

 

「鍋は本物の土鍋で楽しみたいけど、卓上で火を使うのは怖い」「いろいろな卓上調理を一台でまとめたい」という人にオススメ。付属品に老舗の本物の土鍋を使っていたり、ホットプレート用深皿プレートに5mmの肉厚プレートを採用するなど、付属品にもこだわりを感じます。

↑火を使わずに1台で多彩な調理が可能です