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2022/7/1 11:15

沖縄平和祈念公園で時計台のライトアップが開催中。過去から未来への想いを込めた光が沖縄戦終焉の地を照らす

沖縄が日本本土に復帰してから50年の節目を迎えた2022年の夏。それを記念すると同時に、沖縄戦戦没者への慰霊と平和への想いを込めたライトアップが、沖縄平和祈念公園(糸満市字摩文仁)で7月3日まで行われている。ライトアップされているのは、同公園のエントランス広場にある時計台だ。

 

沖縄戦終結の地を5色の光が照らす

今回のライトアップの特徴は、それぞれ異なる意味を持つ5つのカラーが用いられていることだ。そのカラーは、ホワイト、パープル、イエロー、ブルー、グリーン。ホワイトは「鎮魂」、パープルは「歴史」、イエローは「未来と平和」、ブルーは「海」、グリーンは「自然」を表すという。

↑鎮魂を表すホワイト。暗闇のなかに時計台を浮かび上がらせる光には荘厳さがある

 

↑パープルのライトアップ。高貴な色とされる紫には、琉球の歴史への敬意がこもっている

 

↑時計台を照らすLED照明器具。今回のライトアップでは4台が設置され、時計台を四方から照らしている

 

ライトアップは6月28日から7月3日にかけて、18:00~22:00の間で行われており、各日によって色が異なる。今後の予定は、7月1日はブルー、2日がグリーン、最終日の3日はイエローだ。

↑沖縄の海を表すというブルー。水色に近い、透明感のある光だ

 

↑エメラルドがかったグリーンの光は、青々と茂る南国の木々を思わせる

 

↑ライトアップの最終日、7月3日に灯される予定の黄色の光。ほかにくらべ、明るい印象を受けた

 

このライトアップを行っているのが、大手電機メーカーのパナソニックだ。家電メーカーとして知られる同社だが、実は多くのLED照明器具も手掛けている。

 

パナソニックは、沖縄県が日本本土に復帰すると同時に沖縄営業所(現・沖縄電材営業所)を開設。沖縄が本土復帰50周年を迎えると同時に、その営業所も節目を迎えた。今回のライトアップは、その節目にあわせ、パナソニック側から沖縄県および沖縄平和祈念公園側に提案したものだ。

↑同社の営業所の会議室には、歴史を感じさせる品々や写真が展示されている

 

沖縄が本土に復帰した当時、パナソニックの社長を務めていた丹羽正治氏は、沖縄営業所開設にあたって「沖縄の役に立て」という訓示をしたという。浦添市にある沖縄電材営業所には、その訓示を記した木版が残されている。

↑今回のライトアップを担当した、パナソニック沖縄電材営業所の石野仁大(まさひろ)さんと、「沖縄の役に立て」の訓示を記した木版。石野さんは沖縄の出身ではないが、仕事では県内を飛び回っており、この地への思いは人一倍だという

 

沖縄平和祈念公園は、先の第二次世界大戦で民間人を含む多くの人を巻き込み、「鉄の雨」とも形容されるあまりに凄惨な戦いとなった、沖縄戦が終結した地に立っている。戦争の悲劇と平和への願いをいまに伝えるこの公園。その入り口に立つ時計台を照らす光のように、沖縄の未来が明るいものとなることを、心から祈りたい。

↑時計台の奥、右側にうっすら見えている塔のような建物が平和祈念堂。1978年に開かれたこの祈念堂は、「人種や国家、思想や宗教のすべてを超越して、世界に平和を訴える壮大なモニュメント」である
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