AV
2018/1/26 20:45

なぜ売れた? 「スマスピ」と「格安4K」ヒットの背景を専門家がバッチリ解説

様々なAV機器が登場した2017年。とくに、各種家電のハブとしても大きな可能性を秘めたスマートスピーカーの国内販売が開始され、話題になりました。また、ドン・キホーテは4KテレビやノートPCの常識を覆す低価格品をリリース。ここでは、この2つのトレンドを紹介するとともに、背景を専門家が解説。2017年あんまりAV機器に縁がなかったという人も、この記事を読めば2018年のトレンドにも追いつけるはず!

 

【私が教えます!】

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AV評論家

藤原陽祐さん

新聞記者から専門誌の編集を経て独立。製品レビューやAV専門誌での評論活動などを行っています。

 

 

音声認識技術の向上でスマートスピーカーが話題に

2017年に新たに登場し、一挙に注目が高まったAV機器といえばスマートスピーカーが挙げられます。その背景についてAV評論家の藤原陽祐さんはこう語ります。

 

「技術の向上によって話し言葉による操作がスムーズになった点がまず大きいでしょう。さらに成長中の音楽配信サービスもより活用しやすくなり、ユーザーの好みやシーンにマッチした音楽を快適に楽しめるようになりました」

 

スマートスピーカーは2017年12月時点で3つのプラットフォームが国内販売されていますが、その選び方を藤原さんに聞きました。

 

「アマゾンプライム会員なら音楽配信のPrime MUSICが使えるAmazon Echo、LINEのヘビーユーザーならClova WAVEがおすすめ。複数のユーザーで使うなら最大6人のアカウントを登録できるGoogle Homeがベストです」

 

【スマートスピーカーのココが空前絶後のヒット!】

価格が手ごろで話題性も高いことからから脚光を浴びました。今後スマートスピーカーを介して連携する家電が普及すれば、照明やエアコンやテレビなどの操作を音声だけで行えるようになります。

 

スマートスピーカーって何?

AIアシスタントを搭載したスピーカーのこと。音声認識機能を持ち、端末に向かって操作内容を話しかけることで、ニュースや天気予報の読み上げ、音楽の再生、連携する家電の操作などを行えます。

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↑リビングなどに置いて、やりたいことを話しかけるだけで操作できる手軽さも魅力です

 

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Google

Google Home

実売価格1万5120円

Googleアシスタントを搭載し、Googleカレンダーでのタスク管理やGoogle Play Music上の音楽再生が可能。スピーカー部分の素材やカラーを変えることのできるオプションを用意しています。

 

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↑音楽再生はGoogle Play Musicのほか、ストリーミング配信サービスのSpotifyも利用できます

 

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Amazon.co.jp

Amazon Echo

1万1980円

クラウドベースの音声サービスに対応。Amazon Musicの曲を再生したり、対応端末の操作などが可能なスキルと呼ばれる機能を追加したりできます。本体カラーは3色から選択可能で、別売りの交換用カバーも用意。

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↑コンパクトサイズのEcho Dot(写真・5980円)のほか、上位機種のEcho Plus(1万7980円)も揃います

 

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LINE

Clova WAVE

1万4000円※

AIアシスタント「Clova」を搭載。登録した相手に音声でLINEメッセージを送信したり、受信メッセージを読み上げたりできる点が最大の特徴。ストリーミング音楽再生はLINE MUSICに対応しています。

 

※:2018年1月31日までは、キャンペーン商品として「Clova WAVE + LINE MUSIC セット」を1万2800円で販売中。Clova WAVE(本体価格1万4000円)と「LINE MUSIC」(月額960円)12か月分がセットになっています

 

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↑バッテリーを搭載しているので、電源に接続していない状態でも利用可能です

 

初回出荷分が1週間で完売した格安4Kテレビの第2

「ドン・キホーテ 4Kテレビ」

6月発売の初代製品が5万円台で買える4Kテレビとしてブレイク、10月には第2弾も発売されました。追随して低価格4Kテレビを発売するメーカーも現れており、市場を牽引しました。

 

【ドンキ4Kテレビの「ココ」が空前絶後のヒット!】

なんといっても圧倒的な安さが魅力。画質や細かい機能などスペックにはそれほどこだわらず、低予算で話題の4Kテレビを手に入れたいという層の心をしっかりとつかんでヒットしました。

 

【価格革命を起こした初代】

6月発売の初代製品が4Kテレビの常識を変えた

6月発売の初代ドンキ4Kテレビは、初回出荷分の3000台が1週間で完売。追加生産分も即完売して話題に。国産メーカーの50型は10~20万円台が中心だった4Kテレビ市場に革命を起こしました。

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↑初代には東芝製のメインボードが使用され、「ジェネリックレグザ」とも言われました

 

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ドン・キホーテ

LE-5060TS4K-BK

5万9184円

6月に発売された50型4Kテレビの後継機。前機種から大きなスペックの変更はないものの、輝度が300カンデラから350カンデラに改良されたことで、より明るい環境でもクッキリと映像を楽しめるようになりました。

 

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↑幅はスタンド部を除いて約6.6cm。国産メーカーの4Kテレビと変わらない薄さで、リビングに置いたときもすっきり見えます

 

【プロはこう見た】

初代モデルがヒットした要因は、価格の安さと話題性の高さ。今後は、デザイン性や使いやすさなど、安さにプラスしたメリットがある製品も期待したいですね。(藤原さん)

 

他のメーカーも格安4Kテレビに続々参入

ドンキに追随するメーカーも増えています。ゲオはグリーンハウス製の50型4Kテレビを発売中。全国のゲオショップ約50店舗などで購入できます。

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グリーンハウス

GH-TV50A-BK

5万3784円

 

【モバイルPCも最強コスパ!】

PCでもドンキの価格破壊が話題に

ドンキ家電の価格破壊はテレビだけではありません。これまでの常識を覆すような格安のモバイルPCも話題となりました。

 

人気の2 in1タブレットが約2万円で手に入る

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ジブン専用PC&タブレット

2万1384円

0.1型Windowsタブレットと着脱式キーボードのセット。Officeモバイルを搭載しているので資料作成などにも活用しやすい。質量はキーボードを装着した状態で1180g。バッテリー駆動時間は約6.1時間となっています。

 

ついにノートPCにも格安アイテムが登場

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MUGAストイックPC

2万1384円

14.1インチのWindows 10ノート。機能を絞り込み低価格を実現する一方でディスプレイにはこだわり、フルHD表示に対応した高精細IPSパネルを搭載しています。メモリは2GBと少なめ。ネットや動画を気軽に楽しみたいライトユーザーにおすすめです。質量約1200g。バッテリー駆動時間は約7時間。

 

「スマスピ」と「格安4K」に共通しているのは、最新のトレンドを手ごろな価格で体験できること。2018年もバリュープライスのアイテムに要注目です!