キーやダイヤル、ノブ(回転するツマミ)などに好きな機能を割り当てられる「マクロキーボード」は作業効率を格段に高め、疲労も低減してくれる。いま注目が高まっている、マクロキーボードについて解説しよう。
【私がレクチャーします!】
テクニカルライター・湯浅顕人さん
PC&デジタルガジェットのライター。執筆作業にもマクロキーボードをフル活用している。
作業効率の大幅アップと集中力維持が叶うツール
マクロキーボードとは、定型的なキー操作や同時押しなどを必要とする複雑なコマンドを、ひとつのキーで実行できる入力デバイスのこと。「左手キーボード」や「片手デバイス」などと呼ばれることも多い。例えば、あるキーに「Ctrl+Shift+T」を割り当てれば、Webブラウザーでそのキーを押すだけで「直前に閉じたタブを再度開く」ことができる。キーの数や形状、機能はさまざまで、文字列入力やマウス操作の登録ができる製品もある。リモートワークの普及が進み、PCでの作業時間が増える中で、マクロキーボードは注目度が急上昇しているツールのひとつだ。
マクロキーボードを導入する一番のメリットは、なんといっても作業効率が飛躍的に向上する点。日々タスクに追われる中で、単純作業に時間を取られるのは、とても無駄なこと。マクロキーボードを使いこなせば、作業の〝手数〟が減り、定型的なキー操作が必要な作業に割く時間を大幅に削減できる。さらに操作ミスも減り、集中力の維持、疲労の低減にも大いに貢献してくれる。
PCは本来、人間の手間を減らすためのもの。その役割を一層高めてくれるマクロキーボードを、ぜひ使ってみてほしい。
作業別主な導入メリット
■PC作業全般
1 ショートカットを集約できる
2 定型文、定型作業の入力がラクになる
3 入力作業のミスを削減できる
4 Webブラウザーの操作を短縮できる
■クリエイティブ作業
1 ソフトやツール、エフェクトの切り替えがラクになる
2 レイヤーの切り替えがワンアクションでできる
3ダイヤルを回すだけで動画の早送り、早戻しなどができる
■仕事だけじゃない!ゲーム
1 コンボ攻撃がワンボタンでできる
2 設定項目をワンボタンで変更できる
3 重要度の低い反復作業がラクになる
マクロキーボードの主な種類
■マクロパッド・片手キーボードタイプ

通常のキーが並んでいるだけのシンプルなタイプ。割り当てたい機能の数に応じてキーの数を決めるだけなので選びやすく、初めての人でも使いやすい。
■ダイヤル・ノブ付きタイプ

ダイヤルやノブ(回転するツマミ)を装備したタイプ。描画アプリのペン先やエフェクトの切り替え、動画の早送り/戻し、音量調節などがしやすい。
■フルサイズキーボードタイプ

通常のキーボードに、機能割り当て用のキーが追加されているタイプ。専用アプリを使い、すべてのキーについて割り当てを変えられる製品もある。
■特殊入力タイプ

一般的なキーではなく、動画の編集や配信、ゲームなど、特定のジャンルで使いやすいように特殊な形状のボタンやダイヤルなどが配置された製品。フットペダルタイプもある。
取り入れるべきマクロキーボード6選
クリック感が気持ちイイ「青軸」キーを採用

サンワサプライ
プログラマブルキーボード 400-SKB081
オープン価格(実勢5480円)
マクロキーを6つ装備。マウスのクリックや、ポインタの相対移動も割り当てられる。登録内容は機器内に保存されるため、別のPCに接続しても同じ割り当てで利用可能。割り当て画面がわかりやすく、初心者でも安心だ。
SPEC ●キー数:6●接続:有線●コネクタ形状:本体側USB-C、接続機器側:USB-A●対応OS:Windows 11・10●キースイッチ:メカニカルキースイッチ●キーピッチ:19mm●キーストローク:4mm●サイズ/質量:W7.5×H2.6×6cm/約50g

ダイヤルでマウスのような操作可能

XPPen
ワイヤレスショートカットリモート ACK05
6599円
ダイヤルを装備しており、右手にペンを持っていてもマウスホイールに相当する操作が可能。ペイントアプリなどでの使用に適している。ふたつの大きなキーには、特によく使う機能を割り当てると使いやすい。
SPEC ●キー数:10●接続:有線、専用レシーバー、Bluetooth●対応OS:Windows 7以降/Mac OS X 10.10以降/Linux(有線、専用レシーバーの場合)●バッテリー容量:1000mAh/3.7V●キースイッチ:パンタグラフ式●サイズ/質量:W127.55×H70.49×D10mm/75g

追加スペース不要で機能割り当てができる

ロジクール
Signature Slim Solar+ K980 K980GR [グラファイト]
オープン価格(実勢1万6390円)
テンキーを搭載したフルキーボード。専用アプリ「Logi Options+」を使うと、「F1~F12」など任意のキーに機能を割り当てられる。ソーラーパネル搭載で、室内光でも充電できるのがうれしい。
SPEC ●接続:Bluetooth、専用レシーバー(別売)●バッテリー:自己充電(最低200ルクスの照度が必要)●対応OS:Windows/macOS/iOS/Android/iPadOS/Linux/ChromeOS●キースイッチ:パンタグラフ●サイズ/質量:W430.8×H142.9×D20.2mm/700g

動画配信に便利だが一般作業でも威力を発揮!

Elgato(エルガト)
Stream Deck+
オープン価格(実勢3万2980円)
各ボタンが液晶になっており、専用ソフトを使ってアプリ・機能のアイコンを自分好みにカスタマイズできる。時計・音量などの表示も可能だ。ダイヤルを4つ搭載し、音量や照明の輝度などを個別調整するのに重宝する。
SPEC ●キー数:8●マルチ機能ダイヤル:4つ(プッシュ機能付)●接続:有線●インターフェース:USB 2.0●対応OS:Windows 10以降/macOS 13以降●カラー:ブラック、ホワイト●サイズ/質量:W14×H11×D13.8cm/465g

コンテンツ制作時のマウス操作が激減

TourBox
TourBox NEO
オープン価格(実勢2万4980円)
静止画・動画編集に便利なスイッチを集めたコントローラー。「ボタン+ダイヤル」の組み合わせで、色やエフェクトの切り替え、動画のシーンを戻す/進めるといった操作をスムーズに行える。
SPEC ●接続:有線●インターフェース:USB 3.0 (USB-C)●対応OS:Windows 7以降/macOS 10.13以降●サイズ/質量:W116×H44×101mm/370g

ゲームを有利に進めるマクロキーとスイッチ類

Razer
Razer Tartarus V2
オープン価格(実勢1万880円)
アクション系ゲームでよく使われる「フルキーボードの左側」だけを独立させ、ホイールやスティックを追加したキーボード。「移動」「伏せる」「武器の切り替え」などを素早く行える。
SPEC ●キー数:32●接続:有線●インターフェース:USB-A●対応OS:Windows7以降●キーボードのバックライトカラー:RGB●キースイッチ:メカメンブレン●サイズ/質量:W15.0×H5.9×D20.3cm/340g

※「GetNavi」2026年4月号に掲載された記事を再編集したものです。
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