家電
2017/9/4 21:45

あなたはいくつ知ってる? 懐かしの「ナショナル家電」29製品を振り返る保存版画像ギャラリー

1918年に松下幸之助が「松下電気器具製作所」を創立してから来年で100年。同社は1920年発売の「2股ソケット」をはじめ、アイロン、ラジオ、洗濯機、掃除機、テレビなど多岐にわたる家電製品をヒットさせ、日本人の生活を豊かにし続けてきました。

 

そんな同社が100周年を機に開発した製品群「Creative! セレクション」の発表会では、100年の歩みを物語る、過去の製品が数多く展示されていました。以下ギャラリーでは、そんな懐かしい製品を一気に掲載。パナソニックの前身である「ナショナル」製品を含む29製品を解説つきで紹介します。もしかしたら、「これウチにあった!」「見たことある!」なんていう製品があるかも。ぜひのぞいてみてください!

パナソニックのこれまでを振り返る展示ブースでは、「松下電気器具製作所」時代(大正期)の製品や昭和の時代を彩った家電製品など、様々な製品が陳列されていた。
パナソニックのこれまでを振り返る展示ブースでは、「松下電気器具製作所」時代(大正期)の製品や昭和の時代を彩った家電製品など、様々な製品が陳列されていた。

 

改良アタッチメントプラグ(1918年[大正7年]) 「松下電気器具製作所」の創業第1号商品。当時としては形が斬新で、精度の良いものを簡単に作るために、ねじ込み部分に古い電球の口金を再生して使っていた。価格も他社製品より3〜5割安く、評判となってよく売れた。
改良アタッチメントプラグ(1918年[大正7年])
「松下電気器具製作所」の創業第1号商品。当時としては形が斬新で、精度の良いものを簡単に作るために、ねじ込み部分に古い電球の口金を再生して使っていた。価格も他社製品より3〜5割安く、評判となってよく売れた。

 

2灯用クラスター(1920年[大正9年]) 「2股ソケット」の名前でよく知られる大ヒット商品。当時、一般家庭には電力供給口として天井灯用の1本のソケットしかなく、それで複数の電気製品を使いたいというニーズに応えて考案された。大正時代の家庭用品の「三大便利品」のひとつと言われた。
2灯用クラスター(1920年[大正9年])
「2股ソケット」の名前でよく知られる大ヒット商品。当時、一般家庭には電力供給口として天井灯用の1本のソケットしかなく、それで複数の電気製品を使いたいというニーズに応えて考案された。大正時代の家庭用品の「三大便利品」のひとつと言われた。

 

砲弾型電池式ランプ(1923年[大正12年]) 電池式の自転車用ランプ。電池寿命が従来の10倍以上で、30〜40時間も長くもつ、当時としては画期的な製品だった。
砲弾型電池式ランプ(1923年[大正12年])
電池式の自転車用ランプ。電池寿命が従来の10倍以上で、30〜40時間も長くもつ、当時としては画期的な製品だった。

 

角型ランプ(1927年[昭和2年]) 初めて「ナショナル」の商標を使った「ナショナルランプ」。自転車と手提げ兼用の製品で、発売1年もしないうちに売り上げは月3万個に達する大ヒット商品となり、昭和初頭の同社の発展を支えた。
角型ランプ(1927年[昭和2年])
初めて「ナショナル」の商標を使った「ナショナルランプ」。自転車と手提げ兼用の製品で、発売1年もしないうちに売り上げは月3万個に達する大ヒット商品となり、昭和初頭の同社の発展を支えた。

 

スーパーアイロン(1927年[昭和2年]) 同社の電熱製品第1号機。電熱製品の将来性に着目し、開発した。フォード社の大量生産方式をヒントに低価格を実現。昭和5年には、商工省から国際優良品に指定された。
スーパーアイロン(1927年[昭和2年])
同社の電熱製品第1号機。電熱製品の将来性に着目し、開発した。フォード社の大量生産方式をヒントに低価格を実現。昭和5年には、商工省から国際優良品に指定された。

 

ホームドライヤー(1937年[昭和12年]) 同社ヘアードライヤー第1号機。モーターは当時の電気バリカンに使われていた整流子モーター。風を送るファンは、4枚のプロペラファン。この仕様で、300Wの温風を発生。当時としては軽量の750gで、大風量のヘアードライヤーだった。
ホームドライヤー(1937年[昭和12年])
同社ヘアードライヤー第1号機。モーターは当時の電気バリカンに使われていた整流子モーター。風を送るファンは、4枚のプロペラファン。この仕様で、300Wの温風を発生。当時としては軽量の750gで、大風量のヘアードライヤーだった。

 

3球1号型受信機 R-31(1931年[昭和6年]) 同社のラジオ第1号機。東京中央放送局(現NHK)のラジオセットコンクールに応募、1等に当選した。
3球1号型受信機 R-31(1931年[昭和6年])
同社のラジオ第1号機。東京中央放送局(現NHK)のラジオセットコンクールに応募、1等に当選した。

 

自動首振型電気扇 マーツ電気扇(1936年[昭和11年]) 同社扇風機第1号機。二重首振機能や首振角度変換機能などを搭載。当時の外国製品と遜色ない価格で発売された。
自動首振型電気扇
マーツ電気扇(1936年[昭和11年])
同社扇風機第1号機。二重首振機能や首振角度変換機能などを搭載。当時の外国製品と遜色ない価格で発売された。

 

ホームドライヤー(1937年[昭和12年]) 同社ヘアードライヤー第1号機。モーターは当時の電気バリカンに使われていた整流子モーター。風を送るファンは、4枚のプロペラファン。この仕様で、300Wの温風を発生。当時としては軽量の750gで、大風量のヘアードライヤーだった。
ホームドライヤー(1937年[昭和12年])
同社ヘアードライヤー第1号機。モーターは当時の電気バリカンに使われていた整流子モーター。風を送るファンは、4枚のプロペラファン。この仕様で、300Wの温風を発生。当時としては軽量の750gで、大風量のヘアードライヤーだった。
丸型撹拌式電気洗濯機 MW-101(1951年[昭和26年]) 同社洗濯機第1号機。米国市場視察を終えた創業者自ら、「洗濯機は家庭の主婦を家事の重労働から解放する重要な商品だ」として商品化を指示、開発した。当時は脱水機能はなかった。
丸型撹拌式電気洗濯機 MW-101(1951年[昭和26年])
同社洗濯機第1号機。米国市場視察を終えた創業者自ら、「洗濯機は家庭の主婦を家事の重労働から解放する重要な商品だ」として商品化を指示、開発した。当時は脱水機能はなかった。

 

電気冷蔵庫 NR-351(1953年[昭和28年]) 同社冷蔵庫第1号機。ドア中央にナショナルの王冠マークが取り付けられ、形も大きく、当時としては豪華なイメージだった。当時大卒男子の初任給が1万円前後の時代に12万9000円という価格は、庶民には高嶺の花だった。
電気冷蔵庫 NR-351(1953年[昭和28年])
同社冷蔵庫第1号機。ドア中央にナショナルの王冠マークが取り付けられ、形も大きく、当時としては豪華なイメージだった。当時大卒男子の初任給が1万円前後の時代に12万9000円という価格は、庶民には高嶺の花だった。

 

シェーバー MS-10(1955年[昭和30年]) 国産初の電気カミソリ。既に発売していたバイブレーターの電磁駆動式を採用、刃は厚い鉄の板を曲げ、そこに溝をカットして作った「スリット刃」だった。
シェーバー MS-10(1955年[昭和30年])
国産初の電気カミソリ。既に発売していたバイブレーターの電磁駆動式を採用、刃は厚い鉄の板を曲げ、そこに溝をカットして作った「スリット刃」だった。

 

白黒テレビ T-14R1(1958年[昭和33年]) 量産設備の安定により、高品質高性能と普及価格帯を両立、空前のヒット商品となった。
白黒テレビ T-14R1(1958年[昭和33年])
量産設備の安定により、高品質高性能と普及価格帯を両立、空前のヒット商品となった。

 

ホームクーラーW-31(1958年[昭和33年]) 同社ルームクーラー1号機。「ホームクーラー」と名付けて発売し、家庭用ルームクーラーとしての先鞭をつけた。
ホームクーラーW-31(1958年[昭和33年])
同社ルームクーラー1号機。「ホームクーラー」と名付けて発売し、家庭用ルームクーラーとしての先鞭をつけた。

 

電気自動炊飯器 SR-15(1959年[昭和34年]) 熱効率の良い直熱式の加熱方法を採用。市場でのナショナル自動炊飯器の基礎を築いた。
電気自動炊飯器 SR-15(1959年[昭和34年])
熱効率の良い直熱式の加熱方法を採用。市場でのナショナル自動炊飯器の基礎を築いた。

 

強力ハイクリーンD MC-1000C(1965年[昭和40年]) 世界で初めてプラスチックボディを採用、カラフルなカラーリングが可能になった。走行性にすぐれたデザインと大型キャスターで、引き回しの良さを実現した。
強力ハイクリーンD MC-1000C(1965年[昭和40年])
世界で初めてプラスチックボディを採用、カラフルなカラーリングが可能になった。走行性にすぐれたデザインと大型キャスターで、引き回しの良さを実現した。

 

クーラー CS-82SK(1969年[昭和44年]) 「樹氷」ブランド第1号機のクーラー。室内機と室外機を2つに分けた世界初の壁掛けセパレート型で、現在のクーラー(エアコン)の原型となったモデル。
クーラー CS-82SK(1969年[昭和44年])
「樹氷」ブランド第1号機のクーラー。室内機と室外機を2つに分けた世界初の壁掛けセパレート型で、現在のクーラー(エアコン)の原型となったモデル。

 

電子レンジ NE-5500(1969年[昭和44年]) 家庭用の電子レンジ。新型高性能マグネトロンの採用と量産効果で、10万円を切った商品。
電子レンジ NE-5500(1969年[昭和44年])
家庭用の電子レンジ。新型高性能マグネトロンの採用と量産効果で、10万円を切った商品。

 

ラジオ パナペット R-70(1970年[昭和45年]) 日本万国博の記念商品として開発された。従来の形態から脱却し、大ヒットを記録。ラジオ市場に衝撃を与え、「ファッションラジオ」という新ジャンルを創り上げた。
ラジオ
パナペット R-70(1970年[昭和45年])
日本万国博の記念商品として開発された。従来の形態から脱却し、大ヒットを記録。ラジオ市場に衝撃を与え、「ファッションラジオ」という新ジャンルを創り上げた。

 

ラジオ パナペットクルン R-72(1971年[昭和46年]) リング状にして腕に巻きつけて持ち歩け、ねじるとチューナー部分が現れるラジオで、ヨーロピアンなデザイン感覚が人気に。女性の需要が半数以上を占め、新しい女性用ラジオとして当時注目を集めた。
ラジオ
パナペットクルン R-72(1971年[昭和46年])
リング状にして腕に巻きつけて持ち歩け、ねじるとチューナー部分が現れるラジオで、ヨーロピアンなデザイン感覚が人気に。女性の需要が半数以上を占め、新しい女性用ラジオとして当時注目を集めた。

 

ラジカセ MAC BB RQ-444(1972年[昭和47年]) FM/AMラジオ付きカセットテープレコーダー。「自動巻き戻し機構」を採用し、使い勝手がさらに向上した。
ラジカセ
MAC BB RQ-444(1972年[昭和47年])
FM/AMラジオ付きカセットテープレコーダー。「自動巻き戻し機構」を採用し、使い勝手がさらに向上した。

 

カラーテレビ クイントリックス TH18-E25N(1974年[昭和49年]) 新ブラウン管の採用により、大幅にコントラストや明るさが改善。さらに圧倒的な省エネ性も実現した。
カラーテレビ
クイントリックス TH18-E25N(1974年[昭和49年])
新ブラウン管の採用により、大幅にコントラストや明るさが改善。さらに圧倒的な省エネ性も実現した。

 

ホームビデオ マックロード88 NV-8800(1977年[昭和52年]) 同社のVHS方式ビデオデッキの第1号機。チャンネル切り替えがダイヤル式なのに時代を感じる。
ホームビデオ
マックロード88 NV-8800(1977年[昭和52年])
同社のVHS方式ビデオデッキの第1号機。チャンネル切り替えがダイヤル式なのに時代を感じる。

 

ステレオシステム コンサイスコンポ(1978年[昭和53年]) テクニクスブランドで発売された小型本格システム・コンポーネント・ステレオセット。ミニコンポ時代到来の礎を作った。
ステレオシステム
コンサイスコンポ(1978年[昭和53年])
テクニクスブランドで発売された小型本格システム・コンポーネント・ステレオセット。ミニコンポ時代到来の礎を作った。

 

ビデオ アクションマックロード NV-100(1982年[昭和57年]) 本体質量3.8kgで、発売当時世界最軽量だったポータブルビデオ。屋外への持ち出しが可能で、ビデオカメラを組み合わせて、家庭での録画再生が可能になった。
ビデオ
アクションマックロード NV-100(1982年[昭和57年])
本体質量3.8kgで、発売当時世界最軽量だったポータブルビデオ。屋外への持ち出しが可能で、ビデオカメラを組み合わせて、家庭での録画再生が可能になった。

 

ビデオカメラ VZ-C90(1982年[昭和57年]) 録画機構はなく、上の「アクションマックロード」と組み合わせて録画を行った。
ビデオカメラ
VZ-C90(1982年[昭和57年])
録画機構はなく、上の「アクションマックロード」と組み合わせて録画を行った。

 

洗濯機 愛妻号 NA-F300L(1983年[昭和58年]) 洗い・すすぎ・脱水のすべてを自動でできる一槽式全自動洗濯機。新型パルセーター「U羽根」による「ハートの水流」で、3.0kgを一度に洗う。本機の登場で全自動への流れが本格化した。
洗濯機
愛妻号 NA-F300L(1983年[昭和58年])
洗い・すすぎ・脱水のすべてを自動でできる一槽式全自動洗濯機。新型パルセーター「U羽根」による「ハートの水流」で、3.0kgを一度に洗う。本機の登場で全自動への流れが本格化した。

 

冷蔵庫 パーシャル冷蔵庫 NR-306CG-F(1984年[昭和59年]) マイコン制御技術によるパーシャルフリージング機能付き冷蔵庫。パーシャルは-3℃の、冷蔵でも冷凍でもない新しい保存温度で肉や魚の鮮度を長く保つ画期的技術。現在でもパナソニック冷蔵庫の鮮度維持技術の根幹を成している。
冷蔵庫
パーシャル冷蔵庫 NR-306CG-F(1984年[昭和59年])
マイコン制御技術によるパーシャルフリージング機能付き冷蔵庫。パーシャルは-3℃の、冷蔵でも冷凍でもない新しい保存温度で肉や魚の鮮度を長く保つ画期的技術。現在でもパナソニック冷蔵庫の鮮度維持技術の根幹を成している。

 

IHジャー炊飯器 SR-IH10(1988年[昭和63年]) 業界初のIHジャー炊飯器。釜そのものが発熱する新技術IH方式を採用。ガス並みの火力でお米全体をムラなく素早く加熱し、芯までふっくらおいしく炊き上げる“現代の釜”がIHによって生まれた。
IHジャー炊飯器 SR-IH10(1988年[昭和63年])
業界初のIHジャー炊飯器。釜そのものが発熱する新技術IH方式を採用。ガス並みの火力でお米全体をムラなく素早く加熱し、芯までふっくらおいしく炊き上げる“現代の釜”がIHによって生まれた。

 

ナショナル坊や(1957年[昭和32年]) 松下電器の広告や町の電気屋さんの店頭で活躍したマスコットキャラクター。昭和30年代のミキサーの広告に使われていた「トマト坊や」を元に誕生した。
ナショナル坊や(1957年[昭和32年])
松下電器の広告や町の電気屋さんの店頭で活躍したマスコットキャラクター。昭和30年代のミキサーの広告に使われていた「トマト坊や」を元に誕生した。

100周年を記念した新製品発表会のレポートはコチラ

 

撮影/福永仲秋(ANZ)