ライフスタイル
2016/11/18 11:00

いま、なぜ“サウナ”なのか? 日本上陸から半世紀にして「サウナブーム」 が巻き起こったワケ

海外のサウナ文化が日本に上陸して半世紀以上が経過した。“おじさんの楽園”というイメージが定着して久しいが、最近ではサウナの真価が幅広い層に認知されて盛り上がっている。

 

しかし、なぜ今ごろになってサウナが取り沙汰されるようになったのか? 昨今のサウナブームの背景にはいったい何があったのか。ここでは、サウナブームの要因となった4つの背景を解説していこう。

 

<背景1>

本場仕込みのロウリュやアウフグースなど本格的なサービスが普及

↑白樺の枝葉で作った「ヴィヒタ」を置く施設も増えている。香りを楽しんだり、身体を叩いて血行を促進したりする
↑白樺の枝葉で作った「ヴィヒタ」を置く施設も増えている。香りを楽しんだり、身体を叩いて血行を促進したりする

 

本場のサウナさながらの“熱波”を堪能できる

ロウリュはフィンランド、アウフグースはドイツの入浴スタイル。いずれも温熱作用を高め、心地良い発汗を促すとして注目されていた。いま、このスタイルが日本でも徐々に普及し、快感が病みつきになりサウナの虜になる人が急増中だ。

 

20161117-a04 (1)

ロウリュ

フィンランド発祥の入浴方法。サウナストーブの上に積んだ石(サウナストーン)に水をかけ、発生した蒸気を浴びる。

 

20161117-a04 (2)

アウフグース

ドイツ発祥の入浴方法。スタッフがロウリュで蒸気を発生させ、タオルを振り回して熱波を拡散する。日本ではアウフグースを含めて「ロウリュ」と呼ぶことが多い。

 

<背景2>

粋な大人たちのコミュニケーションスタイルが若い層にも認知された

20161117-a04 (4)
↑たとえ初対面であっても、密室&裸同士というシチュエーションが仲間意識を高め、ついつい会話が弾む(ホテル ニューニシノ)

 

「密室で裸」が連帯感を生み人との距離を近づける

サウナは、会社の上司や同僚などの立場を超えて、裸の付き合いができる。密室ゆえに連帯感が生まれ、本音で話せるように。そんな点が若い層にも評価され始めた。いまやサウナでミーティングを行う会社もあるほどだ。

 

<背景3>

著名人が「サウナが好き」と次々に公言し始め“サウナー”が市民権を獲得

20161117-a04 (8)
横綱・白鵬関は大のサウナ好きとして知られる。サウナで十分に汗をかいた後のあかすりやマッサージが楽しみだという。北川景子さんも「1〜2日おきにサウナに行く」とTV番組で話した

 

白鵬関や北川景子さんらもサウナ愛をアピール

日本サウナのレベルが上がり、流行に敏感な各界著名人が施設を利用。各メディアで魅力を語る機会が増えた。横綱・白鵬関や女優の北川景子さんらは、“サウナー”(サウナ愛好家)であることを公言し、世間に認知されている。

 

<背景4>

レストランや付属施設が充実し手軽なレジャースポットとして人気が上昇

ジムでひと汗かいた後に、サウナで「ととのえる」ことも可能だ(スパリフレッシュリゾート JNファミリーのフィットネスジム/P.53)
↑ジムでひと汗かいた後に、サウナで「ととのえる」ことも可能だ(スパリフレッシュリゾート JNファミリーのフィットネスジム)

 

多彩な施設を併設し休日を思う存分楽しめる

近年はサウナ設備自体がレベルアップしたうえ、付属施設も充実。一流店に迫る味のレストランや本格的な温泉、スパ、エステ、トレーニングジムなどを併設したサウナも増えた。家族で楽しめるレジャー施設として人気が高まっている。

 

↑ホテルのレストランを思わせる料理を出す施設も(バリ風天然温泉 スパ・リブールヨコハマのランチブュッフェ)
↑ホテルのレストランを思わせる料理を出す施設も(バリ風天然温泉 スパ・リブールヨコハマのランチブュッフェ)
↑露天風呂を併設した施設なら、サウナ後に外気浴が楽しめる(シティスパてんくうの絶景露天風呂)
↑露天風呂を併設した施設なら、サウナ後に外気浴が楽しめる(シティスパてんくうの絶景露天風呂)

 

サウナが流行している背景を知り、早速施設に行ってみたくなった人も多いことだろう。GetNavi webでは、今後もサウナの基本情報やサウナ王・太田広さん監修のもと厳選した、全国の優良サウナ施設を紹介していくのでお見逃しなく。

 

協力/太田広