家電
2018/5/8 17:00

工場のラインから人が消えた…!? アイリスオーヤマ、1兆円企業に向け「自動化」を徹底した新工場を設立

中国からの建築内装部品の物流倉庫としての機能も兼備

物流倉庫も自動化しています。奥行き110m、高さ30m、幅80mの巨大倉庫内をコンピューター制御された台車が縦横無尽に動き回り、商品の入出荷を自動管理しています。

↑80メートルの広さに何基もの自動倉庫が収められています

 

↑奥行き110、高さ30メートルの自動倉庫内部

 

さらに、本工場は、LEDや家電製品だけでなく、昨秋から参入した建築内装部品の物流倉庫として機能するとのこと。「新築ビルでは、LEDライトだけでなく床から天井まであらゆる資材が必要になります。大手ゼネコン関係者に当社の大連工場を見学してもらったら、『あれも作れる?』『これも作れる?』とたくさんの要望をいただきました。そのため今、OAフロア、タイル、壁材、消火栓ボックス、天井の点検口、階段の手すりなど、ありとあらゆる建築内装資材の新製品を揃えているところです。建築資材関係は流通が複雑ですが、当社はメーカーベンダーでありながら流通機能も持っています。つくば工場の完成を機に、大きな流通改革ができると考えています」(大山社長)

↑建築内装部品の一例。中国工場で生産された製品の数々が、つくば工場から関東一帯に出荷されます

 

いままで、アイリスオーヤマは、「ユーザーインの製品開発」という信念のもと、機能てんこ盛りで高額な家電製品は作らず、シンプルな製品をリーズナブルな価格で提供し続けることで、ユーザーの支持を得て家電分野で成長を続けてきました。さらに今回、つくば工場に自動生産・自動倉庫システムを新設したことで、コストを抑えながら大量生産と安定供給が図れるため、今後も低価格で質の良い製品が安定的に作ることができるとしています。他メーカーにとっては大変な脅威ですが、ユーザーにとってはうれしい限り。同社がさらなる支持を得て、1兆円企業となる日もそう遠くはないのかもしれません。

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