家電
2023/6/30 20:00

日本の住宅事情にマッチした「分岐水洗式」食洗機の最新3機種の実力チェック

食洗機は、タイパ性能はもちろん洗浄力もメリット。手洗いでは使用できない高温の熱湯や高濃度の洗剤、さらに高圧水流によって、パワフルに汚れを落とすことができる。また、手洗いに比べると節水効果も優秀。今回は「分岐水栓式」タイプの製品を紹介。分岐水栓式(卓上型)は、2017年ごろにはパナソニック以外の選択肢がなかったが、現在は新興家電メーカーなども参入。設置スペースや好みに合わせて選びやすくなっている。

※こちらは「GetNavi」 2023年7月号に掲載された記事を再編集したものです

 

【私が解説します】

家電プロレビュアー・石井和美さん

戸建てのテストスペース「家電ラボ」を運営し、レビュー実績が豊富。自宅ではパナソニックの分岐水栓式を愛用する。

 

設置を諦めていたシンク横にも置きやすいスリムなボディ

パナソニック
スリム食洗機 NP-TSK1

実売価格7万5240円

本体奥行をわずか約29㎝に抑えたスリムタイプ。ドアの開閉構造も見直し、シンク横などの従来機の設置を諦めていたスペースにも置きやすい。50℃以上の高温水流を用いた「ストリーム除菌洗浄」や、熱に弱い食器も洗って除菌できる「低温ソフト」機能を搭載。

標準収納容量(食器点数):24点
標準使用水量:約8ℓ
運転音(50/60Hz):約39/41dB
サイズ/質量(〈〉内はドア開放時):約W550〈386〉×H500〈612〉×D290㎜/約13.7㎏

 

↑上に開く「リフトアップオープンドア」を採用。水栓や蛇口に当たりにくく、レギュラータイプの設置ができないスペースにも入る

 

↑長いピンを装備し、高さ22㎝までのロンググラスやマイボトルをセットできる。写真手前の小物入れは、使わないときは取り外せる

 

日本特有の住宅事情への回答がスリム食洗機

パナソニックの調査によると、家事の負担軽減、時間削減のために購入したい家電の1位は食洗機(※1)。しかし、その普及率は微増傾向にはあるものの、29・5%にとどまっているのが実情だ。特にビルトイン式を入れづらい賃貸では、5.7%と低水準(※2)。

同社は国内1号機の発売以来60年にわたり、「欲しいけど置けない」という日本の住宅事情にマッチする食洗機の開発に尽力してきた。競合他社が撤退していくなか、徹底したリサーチに基づいて開発したのが、シンク横にも収まりやすい、奥行29㎝の「スリム食洗機」だ。そのほかハイエンドクラスの「TZ-300」や小型の「プチ食洗」など、あらゆるニーズに対応する布陣で市場を牽引している。

※1:「家事に関するライフスタイル調査・第5弾」(2021年)
※2:内閣府「消費動向調査 主要耐久消費財等の普及・保有状況」(令和5年3月末時点)

 

【石井‘s Check】

置き場所に悩んでいた4人家族にぴったり

「本体奥行わずか約29㎝のスリムサイズに、約4人ぶんの食器が一度に入ります。ドアが小さく、開けても省スペースなので蛇口にも当たりにくい仕様。置き場所が狭くても、食器をたっぷり洗いたい人にオススメです」

 

【Other Choice】
独自の「ナノイーX送風」で洗浄前も後も清潔に保つ

パナソニック
食器洗い乾燥機 NP-TZ300

実売価格10万4940円

大容量を備える高級モデル。「ナノイーX送風」を採用し、洗浄前と洗浄後に庫内のニオイの抑制や除菌ができる。電源を入れたときのみ静電タッチ操作部が浮かび上がるフルフラットデザインも秀逸。

標準収納容量(食器点数):40点
標準使用水量:約11l
運転音(50/60Hz):約36/38dB
サイズ/質量(〈〉内はドア開放時):約W550×H598〈579〉×D344mm/約20kg

 

【Other Choice】酵素パワーを発揮させるコンパクト設計モデル

パナソニック
プチ食洗 NP-TCR4

実売価格3万9120円

一般的な水切りかごと同等のサイズ。左右に長いピンがあり、水筒なども安定するワイヤーかごを装備した。酵素が活性化する温度帯(約50℃)の洗剤液を食器に直接噴射する「バイオパワー除菌」機能を搭載。

標準収納容量(食器点数):18点
標準使用水量:約9l
運転音(50/60Hz):約41/43dB
サイズ/質量(〈〉内はドア開放時):約W470×H460〈467〉×D300〈598〉mm/約12kg

 

クリア窓で外観から美しく庫内も清潔なステンレス仕様

AQUA
食器洗い機 ADW-GM3

実売価格5万2800円

凹凸が少なく掃除がしやすいクリアウインドウ(強化ガラス)を採用。隅々まで強力に洗浄する庫内の様子が見渡せる仕様だ。上段が取り外し可能で庫内のスペースを効率的に活用できる、ロフト式2段ラックを装備。運転音を抑えるナイトモードもうれしい。

標準収納容量(食器点数):30点
標準使用水量:約10l
運転音(50/60Hz):約43dB
サイズ/質量(〈〉内はドア開放時):約W485×H475〈660〉×D390〈470〉mm/約17kg

 

↑庫内の壁面は、清潔を保ちやすくお手入れしやすいステンレス素材を採用。使用年数を経ても、気になる汚れやニオイがつきにくい

 

↑上段、中段、下段×2の計4基のノズルから噴射される高圧の水流で、脂汚れも弾き飛ばす。下段のWノズルは360度回転しながら勢い良く噴射

 

【石井‘s Check】

清潔感のあるステンレスは使い続けてもキレイなまま

「使い続けると庫内の汚れやニオイが気になってきますが、ステンレス素材なので清潔な状態を保つことができます。着色などもなく、お手入れもラク。洗浄力は高く、庫内に残りやすいギトギトの脂汚れもすっきり落ちます」

 

分岐水栓工事なしでバケツからの自動汲み上げも可能

シロカ
食器洗い乾燥機  温風乾燥タイプ SS-MH351

実売価格6万9800円

各コースの洗浄後に温風で食器を乾燥させて、水滴が残りにくい温風乾燥機能を搭載。洗浄を行わず温風乾燥のみの運転もできる。油汚れまでしっかりと落として、99.9%除菌ができる「トルネード除菌洗浄75」に加えて、UV除菌で洗浄後も清潔が長続き。

標準収納容量(食器点数):36点
標準使用水量:8.5l(分岐水洗使用時)
運転音(50/60Hz):56/58dB
サイズ/質量:約W550×H500×D350㎜/約21㎏

 

↑本機は分岐水栓工事なしでも使用可能。付属のバケツから自動で水を汲み上げる自動給水機能を使えば、賃貸などの台所にも手軽に設置できる

 

↑食器36点、約5人ぶんを一度に洗える大容量。上かごを取り外せば、最大28㎝までのフライパンも収納できてそのまま洗える

 

【石井‘s Check】

家族の大皿や調理器具も一気に洗える大容量

「4〜5人ぶんに適した大容量。上かごを外せば、27㎝までの大皿や調理器具などもラクに入ります。洗浄後自動でドアが開き自然乾燥を促す『オートオープン』機能搭載タイプもあり、庫内乾燥の電気代を節約できますよ」

 

【コレもCheck!】
超音波式のポータブルタイプも話題に!

BDP
The Washer Pro

実売価格9万9600円

■超音波式を採用した手のひらサイズの食洗機がクラファンで注目

工事不要で使える超音波式の食洗機。昨年クラウドファンディングで3.6億円を集め話題になった。シンクなどに水を張って形状を問わずなんでも洗浄できる一方、油汚れの洗浄や除菌性能では一般的な食洗機に軍配。超音波式の後継機種にも期待したい。

↑350Wの高出力で4万回/秒の振動によるパワフルな洗浄を実現。無数のマイクロバブルが汚れを破壊する。おろし金など複雑な形状でも有効