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2016/5/5 17:00

「日本ワイン」が世界で台頭の兆し! 2大メーカーの厳選6本をチェックしてみた

ワインに使うブドウは外国産でも国内で製造されれば国産。定義が曖昧な 「国産ワイン」 に対し、純日本産のブドウを原料とする「日本ワイン」がワイン業界で脚光を浴びています。今回は、代表的な二大ブランドからイチオシの日本ワインを厳選。ワインというと洋食のイメージですが、おせち料理など日本食とも好相性な味わいのものも登場しています。ジャンルを問わずお酒を愛するフードアナリスト、中山秀明さんによるレビュー付きで紹介していきましょう。

 

メルシャン

国内ワインメーカーの老舗。日本ワインブランド、シャトー・メルシャンでは「はじめにブドウありき」を合言葉に世界で認められるワイン産地を目指した挑戦が続けられています。

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繊細な酸味と泡が広がる上品な辛口スパークリング

勝沼のあわ(写真右)
実売価格2332円

香港で開催された国際ワインコンクールで金賞に輝いた辛口スパークリングワイン。ほのかな柑橘香と適度な酸味があり、厚みを持ったエレガントな味わいが楽しめます。

「爽やかな苦味ときめ細やかな泡が心地良く広がります。後味にはレモンや洋梨のような黄色い果実感があって好アクセント」(中山さん)

【URL】

http://www.chateaumercian.com/wines/sparkling/awa_katsunuma.html

 

力強い大地の恵みが凝縮したやわらかな酸味の赤ワイン

シャトー・メルシャン
穂坂マスカット・ベーリーA 2012年(写真中央)
実売価格3261円

標高が高く昼夜の温度差が大きい甲府盆地の丘陵で収穫された黒ブドウをオーク樽でゆっくりと育成。果実の凝縮感と力強い酸を持つ、複雑で上質な味わいの赤ワインです。

「ミディアムに近い上品なフルボディで、やわらかなテイストですね。鶏の照り焼きや、甘辛く煮込まれたおせち料理にも合いそう」(中山さん)

【URL】

http://www.chateaumercian.com/wines/district/yamanashi_bailey_a.html

 

甲州ブドウの実力が開花! 新時代を予感させる一本

シャトー・メルシャン
甲州きいろ香2014年(写真左)
実売価格3002円

ワインの香りの世界的権威であるボルドー大学と共同開発し、日本固有の品種「甲州」の隠れたポテンシャルを創出。柑橘の香りと酸が調和する新スタイルの甲州ワインです。

「柑橘香にはライムなどのほか、かぼすやすだちといった和製の印象も。酸味は爽やかでやさしく、色味も淡い黄色でまさに日本的」(中山さん)

【URL】

http://www.chateaumercian.com/wines/district/koshu_kiiroka.html

 

 

サントリー

「世界を感動させる日本ワインへ。」がモットー。山梨県甲斐市の自園産ブドウによる「登美の丘ワイナリー」と、それ以外の産地や品種による「ジャパンプレミアム」が2大ブランドです。

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リンゴの名産地から届いたフルーティな金賞白ワイン

ジャパンプレミアム
津軽シャルドネ 2013(写真右)
実売価格2570円

冷涼な気候と火山灰土壌が特徴の地区で生まれた白ワインが、「日本ワインコンクール2015」で部門金賞を受賞。現地の特産である、リンゴのような爽やかな果実感が特徴です。

「本当にリンゴのような香りがあってビックリ。また、梅を彷彿とさせる和テイストの酸味も感じられ、日本食と合わせたいです」(中山さん)

【URL】

http://www.suntory.co.jp/wine/nihon/wine-cellar/dach13.html

 

厳しい大自然に育まれたリッチで重厚な赤ワイン

ジャパンプレミアム
塩尻メルロ2011(写真中央)
実売価格3542円

昼夜の寒暖差が大きい長野県の塩尻地区で育てられたメルロを醸造して熟成。樽由来の香ばしい風味と滑らかな渋味がバランスよく広がり、余韻まで上品なおいしさが楽しめます。

「ゴージャスな果実感と力強い味わいを持つフルボディですね。適度なタンニンによる渋みがあり、肉や濃厚な料理に最適でしょう」(中山さん)

【URL】

http://www.suntory.co.jp/wine/nihon/wine-cellar/dsml11.html

 

やさしくふくよかな辛口で日本ワインの代表的ロゼに

登美の丘ワイナリー
メルロ&カルドネ・ソーヴィニョンロゼ 2013(写真左)
実売価格3300円

メルロとカベルネ・ソーヴィニヨンのセニエ果汁を使い、樽内でじっくり低温醗酵させたロゼワイン。やさしい辛口が特徴で、「日本ワインコンクール2015」のロゼ部門で金賞に輝きました。

「ソフトな酸味とふくよかな味のバランスがいいですね。香りはイチゴやチェリー系の、甘酸っぱく華やかなアロマが漂います」(中山さん)

【URL】

http://www.suntory.co.jp/wine/nihon/wine-cellar/list_tominooka.html

 

日本の豊かな自然で育まれた原料から生まれた日本ワインは、豊かな味わいもさることながら、その「地産地消」というスタイルからも人気が高まっています。一度地元生まれのワインを探してみると、里帰りの楽しみも増えそう!