ベテラン自動車ライターの永福ランプとフリーエディターの安ドが、深いような浅いようなクルマ談義をするクルマ連載。今回は、久々の復活を果たした偉大なる国産スペシャリティクーペ、プレリュードを取り上げる!


ホンダ
プレリュード
617万9800円
SPEC●全長×全幅×全高:4520×1880×1355mm●車両重量:1460kg●パワーユニット:1993cc直列4気筒エンジン+モーター●エンジン最高出力:104kW/6000rpm●エンジン最大トルク:182Nm/4500rpm●WLTCモード燃費:23.6km/L
【これぞ感動の細部だ!】車名

伝説のデートカー復活におじさん歓喜
助手席前には刺繍で「Prelude」と刻まれています。50代以上の人にとってプレリュードといえば、当時「このクルマに乗ってるだけでナンパが成功する」という噂がまことしやかに語られていた伝説のデートカー。時代に合わせてデザインテイストが変わっても、2ドアクーペにこの車名が付いているだけで心が震えます。
【GOD PARTS 01】ハッチバック

つながる荷室と居住空間
プレリュード復活に世のクルマ好きたちは活気づいていますが、実は歴代プレリュードはトランクを備えたクーペでした。新型はハッチバック型クーペということで、荷室と居住スペースがつながっています。便利かどうかは使う人次第です。
【GOD PARTS 02】S+シフト

ボタンひとつでスポーティ!
センターコンソールにあるこのボタンを押すと、フィーリング、サウンド、メータービジュアルなどが一気にスポーティモードに変化。ハイブリッドカーとは思えないパワフルなスポーツカーに一変します。
【GOD PARTS 03】ヘッドライト&グリル

グリルと合わせてトレンド形状に
トヨタを中心に採用車を増やしている「コ」の字型ヘッドライト。プレリュードのそれはグリルも合わせて形成されていますが、なんとなく「コ」の字型です。ホンダ車のなかでは個性的でインパクトがあります。
【GOD PARTS 04】パワーユニット

ハイブリッド専用スポーツ
スポーツモデルながら純粋なガソリンエンジンの設定がなく、ハイブリッド一択となっています。走行性能的には不満はありませんし、かつて初代インサイトやCR-Zを販売してきたホンダらしいですね。
【GOD PARTS 05】フロントシート

隠された記念日の刻印
スタイリッシュなシートは身体を包み込んでくれる形状で多少荒い走りをしても問題ありません。なお、謎の数字「112578」がシートベルトホルダー内側に刻まれていますが、これは初代プレリュードの発売日です。
【GOD PARTS 06】ドアハンドル

収納して見た目スッキリ
埋め込み式のドアハンドルが採用されており、キーを持って車両に近づくと、自動でグリップ部分がポップアップします。閉じているときは非常にスマートに見えて、ボディサイドのモダンで均整のとれた面デザインを構成しています。
【GOD PARTS 07】ブルー×ホワイト内装

2色で表現する大人らしい上品さ
白い内装のクルマというと、もうそれだけでオシャレさんなのはクルマの常ですが、プレリュードはネイビーをアクセント的に加えて、さらに質感と色気を演出しています。外装がホワイトパールならブラック内装も選べます。
【GOD PARTS 08】リアシート

荷物置きとして大いに使用すべき
2ドアスペシャリティカーの購入を考えている人なら理解されていると思いますが、リアシートは荷物置きだと割り切りましょう。身長177cmで座高の高い安ドが無理やり乗り込むと、足元は窮屈で、首も曲がったままになります。
【GOD PARTS 09】ドライブモード


ノーマルじゃなくてGT
このレバーで走行モードをINDIVIDUAL、SPORT、GT、COMFORTの4つから選べます。他のクルマでは「NOMAL」のところが、「GT」になっているのはプレリュードらしさですね。
これぞアルファ ロメオなイタリアンデザインの新型モデル
安ド「殿!今回は24年ぶりに復活した、ホンダのプレリュードです!」
永福「24年ぶりか」
安ド「プレリュードといえば、かつて“デートカー”としてもてはやされましたが、殿もデートカー世代では?」
永福「うむ。それだけに感慨深い」
安ド「デートカー全盛期は、カッコいいクーペに乗っていればモテたんですよね」
永福「うむ。女の子をドライブに誘いやすかった」
安ド「ただ、今度のプレリュード、写真を見た印象よりずんぐりしてませんか?もっと車高が低いほうが、カッコいいんじゃないかと思いましたが」
永福「安ドよ。その考えは間違っている」
安ド「えっ?」
永福「今度のプレリュードは、たしかに少しずんぐりしていて、それほどカッコ良くはない。だからこそ良いのだ」
安ド「はぁ……」
永福「現在、世界的にスポーツカーの淘汰が進み、生き残っているのはスーパーカーが中心だ。お前は毎日フェラーリに乗れるか?」
安ド「あっ!カッコ良すぎてキツいかもしれません!」
永福「だろう。あまりカッコ良くないスポーツカーは、いまや世界的にも貴重。ずんぐりしていたほうが、天井が高くて乗り降りもしやすいしな」
安ド「でもやっぱりスポーツカーは天井が低いほうが……」
永福「プレリュードを買っているのは主に60歳前後。中高年にとって、乗り降りのしやすさは命だ」
安ド「命ですか!」
永福「しかも車名がプレリュード。かつてのデートカー世代は、乗りやすくなって帰ってきたプレリュードに、涙を流して喜んでいる」
安ド「そうなんですね。じゃ、パワートレインはどうでしょう。ハイブリッドのみですが、ちょっと加速が物足りないのでは?」
永福「とんでもない。中高年は、速すぎると目がついていかない。それより気持ち良さが大事だ」
安ド「たしかに、のんびり走っていても、なんだか気持ちいいクルマだなと思いましたが」
永福「グライダーみたいに気持ち良く走るだろう。グライダーに乗ったことはないが」
安ド「僕もありません!」
永福「これがグライダーの走りだと思えばいい」
安ド「なるほど!」
永福「シビックタイプRのようなギンギンのエンジンを積んでしまったら、この雰囲気は出ないぞ。これぞ令和のデートカーだ!」
安ド「わかりました!これが中高年のためのデートカーなんですね!」
永福「そうだ。ただし、中高年に実際のデートの機会などない」
安ド「ガクッ!」
永福「中高年は、プレリュードでひとりドライブデートを楽しめれば満足なのだ」
永福ランプ(清水草一)
日本中の貧乏フェラーリオーナーから絶大な人気を誇る大乗フェラーリ教の開祖。様々な自動車専門誌や一般誌、ウェブなどで、クルマを一刀両断しまくっている。初老となり運転支援装置の必然性を実感、クルマを評論する際に重要視するように。
安ド
元ゲットナビ編集部員で、現在ではフリーエディター。妻子を抱えても愛車はMTにこだわる。
※「GetNavi」2026年2-3月合併号に掲載された記事を再編集したものです。