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2017/3/14 11:00

業界初、低糖質ブランパンが焼けるホームベーカリーを徹底検証! 「焼きたての味」でダイエットもはかどる!

ひと昔前のダイエットで欠かせなかったのがカロリー計算。筆者も1日の摂取カロリーを〇キロカロリーにすれば、数か月後には体重が劇的に落ちているはず!  と躍起になって計算していた時代がありました。しかし計算は大変だし、お腹は空くしで、失敗の繰り返し。

 

近年はカロリーではなく糖質を減らす考え方が主流

そして時代は変わり、最近主流となっているのが、ご存じ糖質制限ダイエットです。これは、控えるべきはカロリーではなく、実は糖質であり、ご飯やパン、麺類など、糖質を多く含む炭水化物の量を減らせば、体重も落とせるというもの。生活習慣病も心配な年ごろの筆者は、今度こそ!  と飛びつきました。

 

とはいえ、ご飯とパンと麺類以外でメニューを考えようとしても……全然思いつきません。そんな折に登場したのが、業界初(※)、ブランパン専用モードを搭載し、低糖質の「ブランパン」が自宅で焼けるというツインバードのホームベーカリー「PY-5634W」(メーカー希望小売価格2万1600円)。これは使ってみない手はありません。

※家庭用製パン器市場において、2017年1月現在

↑見た目は普通のホームベーカリーですが、ブランパンが焼けるコースを新搭載
↑見た目は普通のホームベーカリーですが、ブランパンが焼けるコースを新搭載

 

糖質84%オフのブランパンが自宅で焼ける!

ブランパンとは、小麦の表皮「ブラン」で作ったパンのこと。そもそも小麦の粒は、胚乳・胚芽・表皮で構成されていますが、栄養成分がそれぞれ違います。

・胚乳……小麦粒全体の約80%を占め、小麦粉になる部分。主な成分は糖質、たんぱく質
・胚芽……全体の約2%で、脂質、たんぱく質、ミネラル、ビタミンを含む
・表皮……全体の15%を占め、ミネラル、繊維質が多い。ふすまとも呼ばれる

 

ふつうのパンは、胚乳からできた小麦粉で作られているため、糖質をたっぷり含んでいます。一方、表皮を使ったブランパンは、成分に糖質をほとんど含んでいないため、糖質制限にはもってこい。コンビニでも3~4年前に商品化され、今では糖質制限中の人にはなくてはならない存在になっています。そんなブランパンが自宅で手軽に作れて、その焼きたてが食べられたらうれしいですよね。

 

ホームベーカリー自体は、本体サイズがW230×D330×H330mm、重さが約5kgと一般的。庫内を見ると、ぐるりとヒーターが一周めぐっていて、この中にセットしたパンケースに熱を伝えて焼ける仕組みです。メニューは、ブランパンのほか、食パン、スイートパン、全粒粉パン、もちなど18種類。ブランパンは1斤だけですが、多くのパンは1.5斤の大きめサイズも焼くことができます。

↑庫内はヒーターが通っているだけのシンプルな構造
↑庫内はヒーターが通っているだけのシンプルな構造

 

↑ここにパンケースをセットしたら、あとは自動メニューでお任せ
↑ここにパンケースをセットしたら、あとは自動メニューでおまかせ

 

材料に使うのは、ツインバードと共同開発した鳥越製粉の低糖質ブランパンミックス「PY-PM10BR3」(3斤ぶん1200円)。これを使うと、通常の小麦粉を使ったパンに比べて糖質が84%もカットされる一方、食物繊維は約10倍、たんぱく質は約4倍と、必要な栄養がしっかり摂れるそう。まさにいいことづくめです。

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↑ブランパン1斤分の材料は、専用ミックス粉200g(1袋)、鶏卵Mサイズ1個、塩小さじ1/4、スキムミルク大さじ1/2、バター25g、ドライイースト小さじ1(※専用ミックス粉の袋には通常はロゴがプリントされています)。材料をすべて入れ、最後にドライイーストを水に濡れないよう、ミックス粉の上にそっと振り入れます

 

↑フタを閉めたら、メニューで「1」のブランパンを選び、焼き色を選んだらスタート。焼き時間は3時間と表示されました
↑フタを閉めたら、メニューで「1」のブランパンを選び、焼き色を選んだらスタート。焼き時間は3時間と表示されました

 

あとは放っておくだけで、ホームベーカリー内では、「こね・ねかしを2~3回→こね→一次発酵→成形→成形発酵→焼き」という工程を自動で行ってくれます。途中、48分時点で、具入れブザーが鳴るので、ナッツやドライフルーツなどの具を入れる場合は、ここで投入します。

 

焼き上がりは完璧! 肝心のお味のほうは……?

さて3時間が経ち、焼き上がり!  フタを開けると、茶色いパンが頭をのぞかせています。アツアツなので、ミトンを使ってパンケースを取り出し、ひっくり返したところ、きれいに焼けたブランパンがコロンと飛び出しました。初めてにして、なかなか良い出来栄えです。

↑形は少々いびつですが、表面はなめらかで焼き色もきれい
↑形は少々いびつですが、表面はなめらかで焼き色もきれい。ひっくり返すと……コロンと出ました。パンに、生地を練るための羽根がくっついている場合もあるので、そのときは付属の羽根取り棒で外せばOK

 

↑包丁で切った断面を見ても、焼きムラはまったくなし
↑包丁で切った断面を見ても、焼きムラはまったくなし

 

焼きたてふわふわのブランパン、さっそく食べてみました。口に入れると、焼きたてならではの風味が口に広がります。しっかり膨らんでいるので、見た目もきれい。一方、糖質が少ないため甘味もなく、ふつうのパンに比べてパサパサしているので、ブランパンを食べるのは初めてという人は、少々食べにくく感じるかもしれません。

 

とはいえ、これがまさにブランパン。市販品に比べると、やはり焼きたては割増でおいしく感じます。主役というより脇役的な味なので食事に合わせやすく、お腹もしっかり膨らむので、ダイエット中も満足感が得られるまで食べられそうです。

 

ちなみにおすすめの食べ方は、チーズやハムなどを挟んだサンドイッチ。また焼くときに、キューブ型にカットしたチーズを混ぜ込んで焼いてみたところ、食感に変化が生まれ、こちらもおいしくいただけました。こうやって好みに合わせてアレンジできるのも、ホームベーカリーならではの魅力です。

↑具をいっぱい挟んでサンドイッチにすれば、低糖質ながら栄養たっぷりの朝食に
↑具をいっぱい挟んでサンドイッチにすれば、低糖質ながら栄養たっぷりの朝食に

 

↑ミネストローネなどの具沢山スープのおともにも。トーストすると、また違った風味になります
↑ミネストローネなどの具沢山スープのおともにも。トーストすると、また違った風味になります

 

食パンはふわふわ甘く安定のおいしさ

ブランパンがきれいに焼けることがわかりましたが、やはりホームベーカリーとしての基本性能はきちんと押さえていてほしいところ。そこで、食パンも焼いてみました。材料は、ブランパンミックス粉と鶏卵が、強力粉と砂糖に変わる以外はほぼ同じですが、焼き上がり時間はブランパンより1時間以上長い4時間20分(1斤)です。

 

今回も、パンケースをひっくり返してブランパンと同じように取り出しましたが、ブランパンに比べてかなり柔らかく、重みでシワが寄ってしまうほど。少し冷ましてから切ってみると、全体的にしっかり膨らみ、断面もきめ細かな焼き上がりです。

↑表面の焼き色は少し薄いですが、形はなかなかのもの
↑表面の焼き色は少し薄いですが、形はなかなかのもの

 

↑パン切りナイフを入れてみると……ふわっと湯気が立ち上り、きれいな断面が見えました。こちらも大成功
↑パン切りナイフを入れてみると……ふわっと湯気が立ち上り、きれいな断面が見えました。こちらも大成功!

 

 

肝心の味は、文句なし。食感はしっとりなめらかで、甘味もあるので、ついつい食べ過ぎてしまうおいしさです。ブランパンに比べると主役級の存在感ですが、食事との組み合わせを考えると……もしかしたらブランパンのほうが合うかもしれないと思いました。

↑もちもついてみました。モチ米と水を入れ、1時間20分でつきたておもちに。きなこもちにしたら、なめらかでおいしかったです!
↑もちもついてみました。モチ米と水を入れ、1時間20分でつきたておもちに。きなこもちにしたら、なめらかでおいしかったです!

 

ブランパンのミックス粉はやや高いが……

ほかにもソフトパンや全粒粉パンなどのパンメニュー、ピザやうどん生地作りメニュー、甘酒メニューまであるので、1台でまだまだ楽しめそう。ブランパンも、本機でブランパン生地を作り、オーブンで焼いて丸パンにするという楽しみ方もあります。

 

問題は、ブランパンミックス粉は専用のものを使わないといけないこと。単純計算で1斤あたり400円かかってしまうことでしょうか。それでも“糖質制限ダイエッター”が、罪悪感を感じることなくパンを食べられるのはうれしいところ(笑)。結果が出るまでは毎日頑張ってみるもよし、糖質を摂りすぎた日の翌朝はブランパンにするもよし。通常の使い方も楽しみながら、ブランパンを手軽に取り入れてみてはいかがでしょうか。