富士通クライアントコンピューティング(以下FCCL)は10月22日、26年冬モデルとして「FMV」のノートPC新製品を発表しました。各モデルの市場想定価格(税別)は下記のとおりです。
| FMV Note U | FMV UX-L3 | 31万円強 |
| FMV U77-L3 | 30万円弱 | |
| FMV U59-L3 | 28万円弱 | |
| FMV U55-L3 | 26万円強 | |
| FMV UQ-L3 | 27万円弱 | |
| FMV Note C | FMV C77-L3 | 28万円弱 |
| FMV Note M | FMV M55-L3 | 23万円弱 |
| FMV Note A | FMV A79-L3 | 31万円弱 |
| FMV A77-L3 | 28万円強 | |
| FMV A55-L3 | 26万円強 |
FMV Note U、FMV Note C、FMV Note Mは11月13日、FMV Note Aは10月23日に提供を開始します。

世界最軽量の約634gを維持してバッテリー駆動時間は向上
FMV Note Uは、これまでの強みである軽量は維持しながらもバッテリー性能を向上させたことと、全モデルがCopilot+ PCに対応したことが大きなポイントです。

FMV UX-L3は14.0型ワイド液晶搭載のノートPCとしては世界最軽量の約634g。それでいてバッテリー駆動時間は伸びており、動画再生時で約16%向上したとうたいます。バッテリー駆動時間を伸ばすために、バッテリーのセルを増量したなどであれば本体重量も増えるはずですが、世界最軽量を保ったままなのは特筆すべき点でしょう。


またFMV U59-L3は、ユーザーによるバッテリー交換が可能になりました。本体底面のバッテリーを、レバー操作で外して入れ替えるだけで交換できるため工具などは不要。手軽にPC本体を長く使い続けられます。

プロセッサーは、FMV UX-L3がインテル Core Ultra 7 プロセッサー 355、FMV U77-L3がAMD Ryzen AI 7 445、FMV U59-L3とFMV U55-L3がAMD Ryzen AI 5 430、FMV UQ-L3がSnapdragon X-X1-26-100を採用。いずれもAI処理に優れた性能を備えているほか、Microsoftが定める要件をクリアしているため、Copilot+ PCとなっています。
FCCLがFMV Note Uの購入者にアンケートを取ったところ、約85%は購入の決め手として軽さを挙げたそうです。一方で不満点として第一に挙がったのはバッテリー駆動時間。またノートPCに関する調査では、家の中で利用するユーザーは約92.3%で、家の中で部屋を移動して利用するユーザーは約38.7%にのぼったといいます。
これらの調査から、軽さはそのままにバッテリー駆動時間の向上を図ったほか、交換式のバッテリーを取り入れたそうです。



↑FMV Note UをベースにしたFMV Zeroは映画「ゴジラ-0.0」とコラボし、特別モデルを販売。10月22日から受注を開始します
ターゲットの拡大によってデザインや使い勝手を進化
FMV Note Cはこれまで学生向けのモデルといった側面がありましたが、今回の新モデルではターゲットの世代を拡大しています。

FCCLのユーザー調査によると、自分の持ち物と相性のいいデザインのPCを求めるユーザーが半数いたことに加え、機能性も求められていることから、デザインと使い勝手を進化。これによってターゲット層を広げる狙いがあるそうです。

デザインの大きな変化はカラーです。ホライゾンブルーとピンクゴールドの2色展開となり、天面/底面はもちろん、開いたときのキーボード面もカラーが統一されています。また底面には触感塗装を施し、持ったときの心地よさや指紋の拭き取りやすさなどに注力したそうです。
使い勝手においては、AMD Ryzen AI 7 445搭載によるCopilot+ PC対応、ディスプレイにタッチパネルの搭載、Dolby Visionの採用などが挙げられます。

人気イラストレーターである長場雄さんとコラボしたモデルの販売もトピックです。オリジナルの天板、ケース、壁紙が用意され、Web限定で販売を予定しています。




バッテリー交換可能でバランスのいい1台が長く使える
FMV Note Mもデザインを刷新。またバッテリーを交換しやすい機構を取り入れたのも特徴です。カラバリにはシルバーと、青みがかった黒のブルーブラックをそろえています。

またボディの素材にはアルミカバーを採用。バッテリーの交換においては、脱落防止のネジを搭載しました。自分でバッテリーを交換する際に起こりがちなネジの紛失を防げます。

FMVの中では性能と価格のバランスの取れたモデルですが、バッテリー交換が可能になることで長く使えることもメリットになるでしょう。

大画面モデルもCopilot+ PC対応が広がる
家の中で使うのがメインの大画面なFMV Note Aは、FMV A77-L3がAMD Ryzen AI 7 445搭載、FMV A55-L3がAMD Ryzen AI 5 430搭載で、いずれもCopilot+ PCに対応しました。

この2モデルは、根強い人気のある光学ディスクドライブも引き続き搭載します。このほか、排熱がユーザーに当たらないよう配慮していたり、ボディサイズを変えることなく画面サイズを大きくしたりしています。



限られたワークスペースでの体験をアップグレードさせる新ブランド
新モデルの発表に合わせて新しいブランドも登場しました。PC周辺機器を提供する「FMV Accessory」です。

ユーザーがPCで作業する際に、キーボードやマウスを使うのは当たり前。しかしながら、日本のデスク環境は決して広いとはいえず、限られたスペースで作業するのがありがちです。そのためキーボードやマウスを使っても疲れやすかったり狭くて作業しづらかったりと課題があります。
そんな限られたスペースでも、「ワークスペース体験を快適にするため」にFMV Accessoryを誕生させたそうです。
ブランドの第一弾製品として登場したのは「FMV Keyboard X」「FMV Mouse X」「FMV Display V」。FMV Keyboard Xは2026年にクラウドファンディングで7000万円以上を集めた注目製品の一般販売版となります。

キーを押したときの反応の速さを追求し、FMV Note Uを踏襲した日本語配列を採用。さらに静かな打鍵音で入力体験を高めたとしています。また、コンパクトなサイズ感、磁気スイッチ方式のキー採用、打鍵音を抑える効果に加えて打鍵時の指への衝撃を和らげるガスケットマウント構造など、細部までこだわりを感じる仕様となっています。

FMV Mouse Xは日本人の手のサイズデータをもとに最適な形状を検証し、心地よく握れるエルゴノミックデザインを実現したマウス。握ったときに自然と親指の位置にくるサイドボタンとサイドホイール、スクロールを担うメインホイールなど多機能なボタンを搭載しています。



FMV Display Vは、一般的なスタンドに立ったスタイルと、短い支柱を左右の端にレイアウトした「フラッグスタイル」をラインアップしたディスプレイです。支柱は軸を上下に動かすことでディスプレイの高さを調整可能。目線の位置を変えられるうえに、ディスプレイ下にスペースが生まれて有効活用できます。



日本の暮らしから考えて登場した新製品
10月22日に開催した新製品の発表会では、代表取締役社長の大隈 健史氏が登壇しました。冒頭、FMVは店頭向けのPC市場において3年連続でシェアナンバーワンを獲得したと紹介。さらに、2025年度にはWeb販売のeコマースを含めて、国内コンシューマー市場全体でもナンバーワンを獲得し、多くの支持を得たとしています。


特にモバイルノートPCの存在感は強く、「お客様の利用スタイルの変化であると捉え、我々としてもモバイルラインアップをさらに拡充しながら、より幅広いニーズにお応えする。そんな商品展開を進めてまいります」と、今回の新モデル発表の背景を説明しました。
また、急速にAIが進化・普及しているなかでPCが果たす役割の重要性はこれまで以上に高まっているとしたうえで「FMVはPC業界をリードする立場で、しっかりと日本のお客様に寄り添っていきたい。積極的にお客様に支持されるような、明確な価値を持ったものをお届けすることで、市場全体を拡大していきたい」とコメントしました。
今回の発表では「FMVは、日本の暮らしから考える。」というフレーズが掲げられました。ノートPCはスペックで語られる側面が強く、大事な要素であることは間違いありませんが、選ぶユーザーにとってはそれだけが重要ではないことが、FCCLの調査からもわかります。そこで、ノートPCを使う人が何を求め、どんな場所で使い、何を実現したいのかに向き合っていることが、上記のフレーズからうかがえます。
こうした日本のユーザー視点で考えられたノートPCは、なかなか珍しいところ。幅広い層に伝われば、今後もFMVの地位は揺るぎないものとなりそうです。
