海やアウトドア旅行の季節も終わりを告げ、旅行に行くならのんびりと温泉に浸かりたくなる時期が近づいてきました。そこで今回は、この秋の旅行におすすめの温泉宿をご紹介します。
大正15年から続く温泉街、河津の峰温泉
温泉大国とも呼ばれる日本。噴水のように地面からお湯が噴き上げる「噴湯」は、日本各地に名所があるほど。なかでも、かつて東洋一と呼ばれた噴湯が東伊豆の河津にある「峰温泉」です。
奈良時代にこの界隈に湧き出た霊泉が、大正15年、火山の噴火のように地響きを立て、天に向かって50メートルも噴き出したとのこと。現在は、安全のため噴き上げ時間や量が調整されていますが、噴き上げ口を開放すれば今も100℃の温泉が毎分600リットルも噴き上がるのだそう。ちなみに、峰温泉大墳湯公園に行けば1時間おきに1分間、その光景を見ることができます。
そして、今回ご紹介するのが、その峰温泉のお湯をひいている旅館「玉峰館」です。大正15年、大噴湯公園のすぐ隣に開業し、今年でちょうど90周年。歴史ある源泉かけ流しの旅館です。2013年には、よりお客様にくつろいでいただこうとリニューアルされました。古き良き部分を残した改築を行い、「古き、新しき、極み」をコンセプトに営業されています。
お湯とともに空間も楽しめる種類豊富な浴室
宿に着いてすぐ目に入るのは、玄関脇にある源泉やぐら。もくもくと湯煙を吹き出す姿に、これからはじまる温泉三昧の休日に胸が高まります。玉峰館の特徴はお風呂の数が多いこと。客室風呂以外で5種類もあります。
露天風呂は、一度に30人も入れるほどに広い、岩を敷き詰めたお風呂と、季節ごとに変化する庭園を愉しめるヒバ造りのお風呂のふたつ。
そして、ヒノキの香り漂う信楽焼の陶器風呂、庭園の灯篭に揺らめく灯りを見ながら非日常感を味わえる石風呂、大正ロマンを想起させる提灯の装飾と源泉の吹き上がる音が心地良い噴湯風呂、という3つの貸切風呂があります。さらに部屋によっては室内露天風呂まで。まさに、心ゆくまで温泉を楽しめる旅館です。
非日常なプライベート時間を過ごせる個性的な部屋
種類が多いのはお風呂だけではありません。実は客室も5種類あるのです。そのなかでもおすすめは、離れにある露天風呂付きの洋室と、本館2階にある大正モダンツイン。
玉峰館の看板部屋でもある離れの洋室は、国内外で数々の受賞歴を持つインテリアデザイナー内田 繁さんがデザインしたもの。木のぬくもりに満ち、森のなかにいるかのような空気に、思わず深呼吸がしたくなります。リビングと寝室の2部屋がつながり、そこには木の質感を生かしたこだわりの家具やベッドが。まさに上質なプライベート空間。隠れ別荘に来たような気分が味わえます。
寝室からつながる露天風呂では、春は緑、秋は黄色と赤に染まった木々を眺めることも。客室風呂というと、大抵はこじんまりしたイメージですが、こちらは手足を伸ばして浸かることのできる広さなので、ゆったり湯浴みができます。3本の源泉を保有している玉峰館ですが、3つすべてのお湯を楽しめるのは離れに宿泊した人だけ。なんとも贅沢なお部屋です。
そしてもうひとつの注目部屋が大正モダンツイン。2階に位置しているので廻遊式の日本庭園を一望できるお部屋で、市松模様の天井と室内のところどころに配されている赤い壁が、レトロモダンな雰囲気を醸し出し、大正時代にタイムスリップしたかのような気分になれます。
日本料理の道を極めた料理長による旬の素材を使った絶品料理
温泉旅館の楽しみは、お風呂だけではありません。その土地の素材を使った料理だって旅館の大切な要素。玉峰館は、料理長がこれまたすごいんです。というのも、180年以上の歴史を持つ和食の名門「なだ万」で日本料理の基礎を学び、30歳という若さで神楽坂にある懐石料理の名店で料理長を務めた方。
料理長自らが、漁港や市場に出向き仕入れた食材に、培ってきた技を掛け合わせ、創造性豊かな日本料理を作っています。夕食にはメインの魚料理、肉料理を6品の中から選べるプリフィックス制を導入。好みに合わせてコース料理をカスタマイズできるのも、嬉しいですよね。
朝食は釜炊きご飯にやさしい味付けのおかずが並ぶ和食膳です
最後に、今回ご紹介した2つの部屋をお得に予約できるプランをご紹介します。宿泊施設予約サイト「一休.com」限定で予約できるのが「【オータムラッキーデイズ】お日にち限定で予定が合えばお得に宿泊！玉峰館スタンダードプラン」。一休.comは、その宿泊でたまるポイントが予約時に使える、「今すぐポイント割引」というサービスを行っているので、それを活用すればさらにお得に宿泊できますよ。
源泉かけ流しの歴史あるお湯で体と心をほぐしたら、職人の技が光る美食でお腹を満たし、季節の移ろいを映した庭を眺める。まさに至福の休日を過ごすことができる旅館です。ご自身はもちろん、両親へのプレゼントなど、贅沢旅行はいかがでしょうか。
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