片持ちフォークと変形リアフレームでコンパクトに! 約3秒で折りたためる電動アシスト自転車「ENGWE ZIP」

ink_pen 2026/11/6
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片持ちフォークと変形リアフレームでコンパクトに! 約3秒で折りたためる電動アシスト自転車「ENGWE ZIP」
鈴木博之
すずきひろゆき
鈴木博之

フリーランスエディター/ライター。これまでさまざまなジャンルの雑誌編集に携わり独立。現在はモビリティやガジェット、ライフスタイル分野を中心に雑誌・Web媒体で取材・執筆を行う。メーカー発表会や現地取材をもとに、プロダクトの背景や開発ストーリーを掘り下げた記事を得意とする。

電動アシスト自転車で遠出を楽しみたいけれど、持ち運びや保管のしやすさも重視したい。そんな要望に応えるのが、AINOHOTの折りたたみ電動アシスト自転車「ENGWE ZIP(エングウェイジップ)」です。

独自のZ字型折りたたみ機構を採用し、約3秒で折りたたみや展開ができるといいます。折りたたんだ状態でタイヤとローラーを転がすことも可能。今回は実車に試乗し、そのギミック満載の折りたたみ機構と実際の走行性能をチェックしました。

Z字型に約3秒で折りたため、片持ちフォークと変形リアフレームの独自構造

ENGWE ZIPの特徴は、片持ちフォークと変形するリアフレームを組み合わせた、独自のZ字型折りたたみ機構です。

前輪は折りたたむ際にも向きを変えず、そのままの方向を保ちます。そのために採用されているのが、右側にフォークがない片持ち構造です。折りたたんだ際にフォークが後輪のハブと干渉するのを避け、前輪の向きを変えずに車体をコンパクトにまとめられます。

↑前輪に片持ちフォークを採用することで折りたたんだときの干渉を避ける
↑左側のリアにはチェーンステーとシートステーがある

また、前輪と後輪のハブには、平らなブラケット状の部品を装備。これらを連結することで、折りたたんだ状態でも前後輪がばらばらにならず、並行して動きます。この構造により、サドルを持ちながら折りたたんだ状態での転がし移動もしやすいのです。

↑折りたたんだ状態はかなりコンパクト
↑前輪と後輪がほぼ並行になり、この状態で押して移動することも可能

もうひとつ注目したいのが、シートポストを押し下げる動作に連動してリアフレームが変形する独自の構造です。

リアフレームは左右で構造が異なります。右側にはチェーンステーがなく、シートステーのみ。一方、左側にはチェーンステーとシートステーがあります。左側のチェーンステーはシートチューブの下部につながっており、シートステーとシートチューブも溶接ではなく、ボルトで連結されています。

↑左側のチェーンステーとシートチューブの連結部分にはローラーを装備

この連結部分が可動するため、シートチューブを押し下げると、その動きに連動して左右のシートステーの位置が変わり、リアフレーム全体が変形します。これによって後輪がシートチューブに近づき、車体をコンパクトに折りたためるのです。

↑走行状態ではシートチューブやシートステーには変化はない
↑シートチューブを押し下げるとシートステーの角度が変化してタイヤとシートチューブの距離が接近する

さらに、シートチューブとチェーンステーの連結部分にはローラーが設置されています。シートチューブを押し下げるとローラーも下がり、地面に接します。折りたたんだ車体はタイヤだけでも転がして移動できますが、ローラーを併用すれば、より安定して移動させやすくなります。スタンドがなくても自立できるのがこの構造の利点です。

↑たたんだ状態ではタイヤ、ローラーを使い移動もできる

メーカー公称の折りたたみ時間は約3秒。展開も素早くできるため、車載や室内保管時に非常に便利です。ただし、実際にやってみるとスムーズにたたむには多少のコツが必要でした。また、公称値の約3秒には、ジョイント操作、ハンドルの折りたたみ、ペダルの脱着などにかかる時間は含まれていません。

↑ペダルはワンタッチで取り外しでき、たたんだ状態のリアまわりに保管可能

バッテリー込みで約19.4kg。バッグごと持ち運べ給電機能も備える

電動アシスト自転車はモーターやバッテリーを搭載しているため、一般的な自転車より重くなります。ENGWE ZIPはバッテリーを含めて約19.4kg、バッテリーを取り外した状態では約16.9kgです。

バッテリーは約2.5kgで専用のバッグに収納されています。外からバッテリーの存在が見えないデザインになっているのも面白い配慮で、盗難防止にも役立つといいます。ロックを解除すればバッテリー単体やバッグごと取り外せて、ショルダーバッグとして持ち運びが可能です。

↑バッテリーが入った専用バッグごと取り外せる。プラグカバーも付属

バッテリーにはUSB Type-Cのポートが2つ用意されているので、ケーブルを接続すればスマートフォンなどへの給電も可能です。ナビとしてGPSアプリを多用するユーザーにとっては便利な仕様といえます。

↑バッテリーはUSB Type-Cのポートが2基装備され給電可能

250Wモーターとトルクセンサーを搭載。試乗でわかった走り

ENGWE ZIPは、定格出力250Wのリアハブモーターと、36V・10Ahのバッテリーを搭載。ペダルを踏む力を検知してアシストを制御するトルクセンサーを採用しています。

アシストモードは3段階で、実際の走行距離は、路面状況や気温、積載量、アシスト設定などによって変わるものの、メーカー公称の最大走行距離は約120km(アシストレベル1)。

試乗してみると、ペダルを踏み込んだ直後の漕ぎ出しは、アシストの効き方がマイルドで自然なフィーリングでした。登坂も試してみましたが、標準装備されているシマノ製7段変速ギアの貢献が大きく、アシストレベル3に設定すれば急勾配も難なく上り切ることができました。

ブレーキには前後ともに油圧式ディスクブレーキを採用。実際にレバーを握った際の感触はカチッとしており、制動操作に対する反応も安心感があります。16インチの小径タイヤとコンパクトな車体設計のため、アシストをオフにした状態でもストレスなくペダリングできました。

↑バッテリーは専用バッグ内に収納されているため電動アシスト自転車に見えない

輪行や車載を取り入れたサイクリングにも使える

ENGWE ZIPは、複雑な折りたたみ機構とコンパクトな車体を組み合わせた使い勝手の良い電動アシスト自転車です。自室で保管したい人はもちろん、車に積んで出かけた先でポタリングを楽しみたい人にとっても有力な選択肢になるかもしれません。

なお、本機は型式認証を申請中ですが、販売を手掛けるAINOHOTの担当者によると、日本の電動アシスト自転車の保安基準に則って製造されているため公道走行可能とのことです。輪行などで電車に持ち込む場合は、鉄道会社ごとのルールを確認しておきましょう。

販売に関しては、今回、試乗したAINOHOT神楽坂店ほか、天神橋店、心斎橋店でも試乗、販売可能です。直販サイトでは全国送料無料(沖縄・離島除く)、14日間返品保証が付きます。折りたたみの速さとコンパクトさ、そして走りの質感にこだわりたい人は、ぜひ実車でその操作感を確かめてみてはいかがでしょうか。

【ENGWE ZIPの主なスペック】
展開サイズ: 約1,287×590×950mm
折りたたみサイズ: 約630×350×740mm
車体重量: 約19.4kg(バッテリー込み)
バッテリー重量: 約2.5kg
モーター: 250Wリアハブモーター
バッテリー: 36V・10Ah(360Wh)
充電時間: 約6時間
アシストモード: 3段階
最大走行距離: 約120km(アシストレベル1、公称値)
変速機: シマノ製7段変速
ブレーキ: 油圧式ディスクブレーキ
タイヤサイズ: 16×1.95インチ
最大耐荷重: 120kg
フレーム:スチール合金
適応身長: 155~190cm
折りたたみ時間: 約3秒(メーカー公称)
税込価格: 178,800円
販売:AINOHOT
公式YouTubeチャンネル

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