2026年9月に東京国際フォーラムで開催されたワークマンの2026年秋冬新製品発表会では、ワークマンが展開するリカバリーウェア(一般医療機器である疲労回復ウェア)の「メディヒール」から、新たな最上位モデル「メディヒールコスモス」が登場しました。
リカバリーウェア「第2章」を掲げるワークマン
2026年8月31日現在、1105店を展開するワークマン。発表会のステージでは、ワークマン専務取締役の土屋哲雄氏がリカバリーウェア業界について「完全勝利宣言」を行い、新製品と今後の成長戦略を紹介しました。さらに、メディヒールのブランドファミリーである武井壮氏、吉田沙保里氏、新たなブランドアンバサダーとなった宇宙飛行士の野口聡一氏が登壇し、トークセッションも開催しました。
なぜワークマンは、ここまでリカバリーウェアに力を入れるのでしょうか。

背景にあるのが、市場の急拡大です。ワークマンによると、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)へのリカバリーウェアの届け出件数は、2023年時点では4件でした。それが2026年4月時点では185件に増加。新規参入や異業種からの参入も進み、競争が激しくなっているといいます。
そこでワークマンが掲げるのが「リカバリーウェア第2章」。今後は単純に疲労回復をうたうウェアを増やすのではなく、「機能拡張」と「用途拡張」の2軸で商品を広げていくとしています。その「機能拡張」を担うのがメディヒールコスモスなのです。
ワークマンがメディヒールコスモスにかける期待の大きさは、販売計画にも表れています。同社はメディヒールコスモスについて、初年度で310万着、売上高81億円を計画。新製品としては異例の規模だとしています。

メディヒールコスモスは何が違う? 寝返りまで考えた3Dパターンを採用
メディヒールコスモスの大きな特徴は、従来のメディヒールの機能に加えて、温度調節技術「Outlast」を採用したことです。

OutlastはNASA向けに開発された温度調節技術で、生地に含浸された数億個のマイクロカプセルが、暑いときには余分な熱を吸収し、寒いときには蓄えた熱を放出。衣服内を30度前後の快適な温度に保つことを目指しています。
ここで注意したいのは、「NASA向けに開発された」のはOutlastの温度調節技術であって、メディヒールコスモスそのものがNASA向けに開発されたわけではないことです。また、ワークマン公式サイトでは、温度調節機能は医療機器としての効能効果ではないと明記されています。

メディヒールコスモスには、従来のメディヒールが持つ機能も引き継がれています。身体から放出される遠赤外線を繊維に練り込んだ高純度のナノカーボンが輻射することで、血行促進作用によって疲労を回復する環境を整えてくれます。そこに温度調節という新たな機能を加えたのが、今回のメディヒールコスモスです。
メディヒールコスモスのもうひとつのポイントは、独自の3Dパターンを採用した着心地を追求した設計。ワークマンによると、従来品との3Dパターンデータをコンピューター上で検証し、寝返り時の肌当たりを最小限にする設計としています。
さらに、縫い目の肌当たりを抑えるフラットシーマも採用。表面には綿100%の生地を使用し、「高級感」と「着心地」の良さを追求しています。
実際に着てみると、従来のメディヒールとどう違う? 寝具にも注目
筆者は以前から「メディヒールインナー半袖クルーネック」(990円、税込)を使用しているため、メディヒールコスモスの長袖クルーネックとロングパンツを実際に着て、生地の質感や着心地などを比較してみました。
まず感じたのは、肌に触れる生地の印象です。コスモスの方が生地は厚めでしっかりしています。また、同じクルーネックデザインながらも、コスモスの方がシルエットにゆとりがあり、寝具に採用されるラグラン袖になっています。


一方、ロングパンツのほうですが、ウェストはゴム入りで紐も付いているため、ずれ落ちることはありません。後ろのポケットがないため仰向けに寝たときにも違和感がありませんでした。裾にはゴムがないため足首を締め付けない配慮もうれしいところ。




長袖クルーネックとロングパンツは、それぞれ2,900円(税込)。メディヒールコスモスは、従来のメディヒールより上位に位置づけられていますが、ワークマンらしいリーズナブルな価格設定も特徴といえるでしょう。
なお、メディヒールシリーズには衣類だけでなく睡眠環境を意識した製品も存在します。いまのところメディヒールコスモスシリーズとしては「敷パッド(シングル)」や「かけふとん」が用意される見込みですが、今後も販売状況に応じたラインアップ拡充に期待したいところです。