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2018/8/22 18:00

「日本以上の日本車大国」インドネシアの最新クルマ事情。特に人気なのは――

日本では見かけないクルマが勢揃い!ダンスやミニコンサートなど見どころもいっぱい

そうした背景のもと、GIIAS2018は開催されました。会場となったICEはジャカルタ市内からクルマで小一時間ほどかかる再開発地域にあります。周囲にはショッピングモールやホテルなどが多数あるほか、インドネシア国内における自動車販売の最大手「アストラ」が手掛ける大型施設「AUTO2000 BSD City Astra」があることでも知られます。

↑会場となったICE

 

会場は中央ホールを中心に北ホールと南ホールに分かれ、その規模は千葉市にある幕張メッセと同じぐらい。ここの中央ホールには例年同様、BMW/MINIグループが陣取り、北ホールにバスやトラックなどの商用車と用品系が出展。南ホールに日系や欧米系乗用車メーカーが出展する配置となっていました。

↑会場の面積は5万㎡と、幕張メッセとほぼ同等の広さ

 

登場した新型車の大半は、すでにほかのモーターショーなどでお披露目されたものばかりで、目新しさという点ではイマイチの感は否めません。その意味では今年は新型車の端境期だったようです。それでも、MPV系やクロカン系など日本では見かけない車種が数多く出展されており、それを見れば東南アジアに来ていることを実感させてくれました。

↑バスのボディを架装する業者を「カロセリ」と呼びますが、インドネシア国内では大手だけでも100社以上あると言わています。LAKSANAはそのなかでも最大手のメーカーとして知られています

 

そんななか、唯一のワールドプレミアとなったのがホンダ「ブリオ」です。累計で23万台以上も販売した前モデルに続く第二世代モデルで、全長とホイールベースを拡大し、家族がゆったりと乗車できるのが最大のポイント。上級指向が強まっているユーザーの声に応え、あらゆる面で高品質さを追求しています。ラインナップは最上位の「TYPE RS」を筆頭に、標準車でエコカー減税が適用されるLCGC対象車である「TYPE E」「TYPE S」の3タイプを用意。この市場でのナンバーワンを狙います。

↑唯一のワールドプレミアとして発表されたホンダ「ブリオ」。全長とホイールベースを拡大し、家族がゆったりと乗車できるのが最大のポイント。ユーザーの上級志向に合わせています

 

各ブースはどこも平置きのフロア以外にステージを用意。ステージ上にはウリとする新車を並べ、ここではプレスカンファレンスも行われました。また、東南アジアで開催されるほかのモーターショーと同様、ダンスやミニコンサートといったイベントもこのステージ上で展開されました。

↑各ブースに設営されたステージではダウンスやミニコンサートなどが繰り返し披露されていました。これを見るために会場を訪れる人も少なくないそう

 

ほかのモーターショーでは見かけないのが「アストラ・フィナンシャル」のブースです。実は東南アジアで開催されるモーターショーは、新型車のお披露目をするだけでなく、実際に新車の販売も行われます。つまり、購入契約にあたってローンの仲介をするのがこのフィナンシャル会社なのです。親しみやすさを演出するためか、子どもが遊べるスペースを用意したり、ジョコ大統領が来場した際は民族衣装を着た子どもたちが出迎えたりするなど、その存在感は抜群でした。

↑ローン会社としてGIIASをサポートしていた「アストラ・フィナンシャル」。会場の至る所にブースを設け、ジョコ大統領が訪れた際は民族衣装を纏った子どもたちが出迎えました

 

また、会場の外に出ると「FOOD TRUCK FESTIVAL」という、キッチンカーが集まる屋台村ができていました。飲料メーカーの「Kopiko 78°」がスポンサーとなっているイベントで、インドネシア風弁当からホットドッグ、ケバブ、そして吉野家もあるなど、ここを巡るだけでインドネシアの食事情がわかるんじゃないかと思うほどの充実ぶり。

↑会場の外ではキッチンカーが集まる屋台村「FOOD TRUCK FESTIVAL」を開催。インドネシア風弁当からホットドッグ、ケバブ、そして吉野家など多彩なメニューが用意されていました

 

そして、今回のGIIAS2018で否応なく日本との違いを感じさせられたのが気温でした。連日35度を超えていた日本を出発し、赤道直下のジャカルタに着いたらどんだけ暑いんだろうと身構えていたわけです。ところが、驚いたことに日本よりも涼しかったのです! 朝晩は風が心地良く感じられ、昼間でも日陰にさえ入れば、屋外での食事も無理なくできてしまうほどでした。今年の気象状況がいかに異常なのか、身をもって体験したわけです。

 

また、「クルマ離れ」と言われて久しい日本と違い、インドネシアではクルマが憧れの存在。それだけにモーターショーには大勢の人が詰めかけます。会場を訪れるとその盛り上がり方が日本とはまるで違うことを肌で実感できました。そんな雰囲気を味わうためにもインドネシアをはじめ、東南アジアのモーターショーへ海外旅行のついでに出掛けてみてはいかがでしょうか?

 

最後に、各ブースの展示の様子をまとめました。

 

【ダイハツ】

↑ダイハツはコンパクトSUV「テリオス」をベースとした特別仕様車「テリオス・カスタム」を初出展

 

↑インドネシアで展開するコンパクトカー「アイラ」をベースとしたレーシングコンセプト、アイラ・ターボを出展

 

↑東京オートサロン2018出展車「ブーン」

 

【ジムニー】

↑あくまで参考出展としたジムニーはここでも大人気。ジョコ大統領も足を止めたほど。出展車は日本から持ってきたシエラで、「Jimny」のエンブレムを付けていました

 

【レクサス】

↑アジア初披露となったレクサスの新たなコンパクトSUV「UX」を出展。車両はジュネーブショーで披露された左ハンドルのままでした

 

↑北京モーターショーでデビューしたレクサス「ES」も東南アジア初披露となりました

 

【日産】

↑日産の新世代グローバル・ピックアップトラック「NP300ナバラ」の車台をベースに開発されたSUV「テラ」。インドネシアでの発表は4月の中国、5月のフィリピンに続く3番目。会場には懐かしい「テラノ」の姿もありました

 

【スズキ】

↑イグニス・スポーツは、ボディカラー別に3つの外観バリエーションを用意

 

↑インドネシア特産のバティック柄で身をまとったエルティガも出展

 

↑エルティガ・スポーツはノーマルよりもローダウンしたイメージで、精悍さを感じさせていました

 

【トヨタ】

↑東京モーターショーなど、ほかのモーターショーで披露された「コンセプト愛i」をインドネシア初出展

 

↑新たにCH-Rを加え、プリウスPHVなどとともにハイブリッドカーによる環境負荷の少ない社会を訴えていました

 

【BMW】

↑BMW/MINIは今年も中央ホールに“別枠”で陣取っていました

 

↑中央ホールをすべて使っただけにBMW/MINIの会場は広々としていました

 

【マツダ】

↑日本ではラインナップされていないマツダの最上位グレードSUV「CX-9」も出展

 

【いすゞ】

↑ピックアップのD-MAXをベースにしたSUVの「mu-X」。エンジンはコモンレール直噴ターボディーゼル

 

【アウディ/メルセデスベンツ】

↑欧州勢はBMW/MINI以外にもアウディやメルセデスベンツ、フォルクスワーゲンが出展

 

【シボレー】

↑アメリカ系で唯一出展したGM。マイチェンしたコンパクトハッチ「スパーク」と、SUV「トレイル・ブレイザー」を発表した

 

【オートバイ】

↑自動車への憧れは強いものの、インドネシアの庶民の足はいまもなおオートバイが中心。出展車両のなかには排気ガス規制の厳しい先進国では見られないキャブレター搭載車も

 

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