夏のキッチンでつらいことのひとつが、生ゴミのニオイです。とくに魚や肉を扱った日は、数時間でツンとした臭気が立ちのぼり、放っておけばコバエまで寄ってきがち。ゴミ収集日が数日後ともなると、その間ずっと憂うつです。そんな夏のあるあるに、心当たりのある人も多いでしょう。
そんな悩みに「捨てる前に、冷やして保管する」という切り口で応えるのが、「LUNOA 生ゴミ冷却器」。冷蔵庫のように生ゴミを冷やして、腐敗そのものをゆるやかにするという発想の製品です。
はたして、本当にニオイは抑えられるのか。今回は魚介のなかでも悪臭を放ちやすい赤エビを使って、リアルに検証してみました。
なお、今回はテスト機をお借りして検証しているため、実際に販売される製品とは、ロゴの印字など一部の仕様が異なります。また製品自体は韓国のブランドですが、Amazon、楽天、Yahoo!で販売されており、国内で問題なく使用できるようローカライズされています。
コンパクトで存在感のなさが好印象

LUNOA 生ゴミ冷却器は、ペルチェ素子を利用した半導体直冷方式で庫内を冷やし、生ゴミを低温で保管する家庭用のゴミ箱です。悪臭の正体は雑菌の繁殖と腐敗。そこを温度でゆるめて、ニオイの発生そのものを抑えよう、というわけです。
ポイントは、冷凍ではなく「冷蔵」だという点。カチカチに凍らせるタイプもありますが、本機はあくまで冷やして腐敗を遅らせる方向で、そのぶん消費電力も控えめです。この”冷蔵レベル”でどこまでニオイを抑えられるのかが、今回いちばんの見どころでした。
箱から出してまず感じたのは、思っていたよりコンパクトで、キッチンの景観を邪魔しないということ。フタはしっかり閉まり、見た目も生活感の出すぎない仕上がりです。



完全無臭ではないけど嫌なニオイはしっかり抑える


赤エビの殻とワタを庫内に入れ、フタを閉めて1日放置してみます。翌日、おそるおそるフタを開けると、拍子抜けするくらい、あの“ツン”とくる腐敗臭はほぼ感じませんでした。
鼻を近づければ冷えたエビそのもののニオイは残っていますが、それは「冷蔵庫のなかのエビ」に近い、角の取れた冷たいニオイ。常温で1日放置したときの暴力的な臭気とは、まるで別物でした。

フタを閉じているあいだのニオイの”漏れにくさ”も、注目したいポイント。密閉構造と低温のダブルで、キッチンに立っていても生ゴミの存在を忘れていられます。気がかりだったコバエも、1日のあいだに1匹も寄ってきませんでした。
フタを開ければ多少は臭いますが、閉じていればあまり気にならず、腐敗の進行もはっきりゆるやか。「完全無臭」ではなく「ちゃんと気にならないところまで抑えてくれる」というのが、1日試してみての正直な手応えです。
大人2人であれば3~4日分は冷やせて、本体のお手入れはほぼ不要
エビを約1食分であれば十分活用できることはわかりましたが、「一度にどれくらい捨てられて、ゴミの日はどう出すのか」という実運用の部分はどうでしょうか。庫内容量は5Lで、大人2人のわが家の場合だと一般的な家庭の生ゴミで3〜4日分ほどが目安です。
シンクの三角コーナーにたまった生ゴミをこまめに移す、あるいは料理や食事の際に出た生ゴミを直接捨てるといった使い方なら、収集日まで庫内にストックしておける計算になります。冒頭で触れた「収集日までの数日間が憂うつ」という問題も、この容量ならしっかりカバーできそうです。
ゴミ出しのときも手間はなく、拍子抜けするほど簡単でした。セットしておいた専用袋をそのまま取り出し、口を縛って可燃ゴミへ。庫内に生ゴミを直接入れるわけではないので、本体を洗ったり拭いたりする場面もほとんどありません。「家電」と聞くと手入れが億劫に思えますが、日々の運用でやることは”袋を替えるだけ”に近い感覚でした。
本体の安さを考えると取り入れやすい
もうひとつ気になるのは運転音と電気代、そして“つけっぱなし”という運用です。まず運転音についてはペルチェ素子を利用しているため、コンプレッサー式冷蔵庫のような重い“ブーン”という音はありません。

つけっぱなしの面で見ると、公称で消費電力は55W、1日あたりの電気代は約46円。ひと月だとおよそ1,400円になる計算です。継続してかかるコストではありますが、負担としては軽い部類。1回ごとにまとめて乾燥させる生ゴミ処理機とは運用のかたちが違うので、単純比較はしにくいものの、日々の電気代として身構えるほどの数字ではありませんでした。
むしろ見逃せないのが、本体価格の手ごろさ。乾燥式の生ゴミ処理機は本体そのものがそれなりに高価ですが、LUNOA 生ゴミ冷却器はAmazonだと17,900円(税込)と、手に取りやすい価格帯。初期費用とランニングコストの両面で、気軽に取り入れやすい一台だと感じました。
夏場は大活躍、冬も使って構わない
LUNOA 生ゴミ冷却器のいいところは、ニオイ・コバエ・収集日までの憂うつという、夏のキッチンの面倒ごとがまとめてやわらぐところにあります。生ゴミの存在を「忘れていられる」だけで、料理のあとの気分が驚くほど軽い。
正直に言えば、涼しい季節は生ゴミのニオイが落ち着くので必然性が薄れます。とはいえ、まったくニオイがしないわけではないので、生ゴミ専用機として決め込んで使うのはありです。燃えるゴミ用のゴミ箱の容量にも空きが出ますし、活躍の場は失われないでしょう。
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