ファッション
2020/4/3 21:00

ワークマンの実験店舗「W’s Concept Store さいたま佐知川店」の新挑戦は斬新すぎる!!

あのワークマンが、また新しいことに挑戦中です。現在、旧来の「WORKMAN」店舗を、カジュアル系衣料が分かりやすく買いやすくした新業態店「WORKMAN Plus」に鋭意改装中ですが、3月19日にリニューアルオープンした「W’s Concept Store さいたま佐知川店」はさらにひと味違います。今回、メディア向けに同店のお披露目があったので、併せて2020春夏新製品の取材にも行ってきました。

 

W’s Concept Store さいたま佐知川店での新しい試み

「W’s Concept Store さいたま佐知川店」はJR大宮駅(埼玉県さいたま市)からクルマで15分ほどの閑静な住宅街に立地しています。ワークマンの路面店の営業時間は午前7時から午後8時までとオープン時間が早いですが、これは建設作業員など、もともとのプロユーザーが作業現場に行く前に立ち寄ることが多いからです。そのため昼間の来店は少なく、現場が終わった帰宅途中の午後5時以降に、またプロユーザーの来店が増えるという傾向にあります。

 

しかしここ2年ほど、メディアなどでワークマンのオリジナルウェアが話題になるにつれて、昼間の時間帯にも一般ユーザーの来店が増えてきました。そこで、既存店を順次、カジュアル向け商品を選びやすく展示した「WORKMAN Plus」にリニューアルしているところなのですが、これにより、さらに昼間の一般ユーザーの来店が増える結果となっています。

 

佐知川店では時間帯によって見せ方を変え、従来のプロユーザーと新規の一般ユーザーの双方が入りやすい工夫をすることで、両方のユーザーを大事にしていこうというワークマンの今後の姿勢を表現した店舗となっているのです。具体的には、午前7時から午前10時までと午後4時30分から午後8時までをプロユーザー向け、午前10時から午後4時30分までを一般ユーザー向けとし、看板や照明を変更するものです。どのように変わるかというと、外看板が「WORKMAN」から「WORKMAN Plus」へ変身します。

↑時間が来ると変身が始まって…

 

↑日中の時間帯はWORKMAN Plusの看板に変身

 

それと同時に、店内正面のディスプレイが“高所窓拭き作業”から“ボルダリング”へ、その他のディスプレイは作業服からアウトドア・スポーツに。照明が無機質な昼光色から、スポットライトによる優しい暖光色に変更するほか、店内に漂う香りとBGMも変わります。

↑WORKMAN時は、正面のディスプレイが“高所窓拭き作業”

 

↑WORKMAN時、店内照明は明るく無機質に

 

↑WORKMAN Plus時は、正面のディスプレイが“ボルダリング”

 

↑WORKMAN Plus時の店内照明は、暖光色で優しく落ち着いた雰囲気に

 

ここ1年間ほどで大型ショッピングモールに出店しているWORKMAN Plusは、一般ユーザー向けに特化することで品揃えを220アイテムまで絞っていますが、佐知川店はプロユーザー向けの商品も多数展示しているため、約1700アイテムまで品揃えを広げています。ただ、従来のWORKMANと異なるのは、入口から向かって右側がプロ向け、左側が一般向けに売り場を大きくわけており、目的の商品が探しやすいところ。

↑入り口から向かって、右側が建設業などの仕事を持つプロユーザー向けコーナー

 

↑左側が一般ユーザー向けコーナー。WORKMAN Plusは什器の高さが従来より低く、圧迫感がなく探しやすい売り場になっています

 

2020年春夏アイテムも安くて機能性が盛りだくさん!

それでは、一般ユーザー向け商品を中心に、気になる2020春夏新商品を見ていきましょう。今シーズンも安くて高機能の商品が盛りだくさんですよ!

↑マネキンにヘルメットを被せればワーク系、アドベンチャーハットを被せればカジュアルと、身にまとうギアを1つ変えるだけで印象が大きく変わります

 

一着目は完全防水の「4D防水STRETCHデニムパンツ」です。昨年、「超撥水」デニムパンツを発売して人気を博しましたが、今年はさらに性能をアップして完全防水としました。表面は濡れても中には水を通さず、右ももには止水ファスナー付きのポケットを装備しており、スマートフォンを入れても安心です。耐水圧は1万mmと高いにもかかわらず、透湿度も5000g/㎡/24hと高く、ムレにくくなっています。バイクに乗っている時、急な雨でもいちいちレインウェアを着る手間いらずで便利ですね。ストレッチ性も高いので、バイクだけでなくアウトドアシーンでも活躍しそう。

↑4D防水STRETCHデニムパンツ、3900円(税込、以下同)。完全防水デニムパンツは細身のシルエット

 

↑右もものポケットに止水シール。股間のジップフライを開けたところにも防水布があり、ジッパーからの水の侵入を防ぎます

 

↑大量の水をかけても大丈夫

 

次は、ワークマンの大ベストセラーである「AERO STRETCH(エアロストレッチ) クライミングパンツ」の新作。伸縮率130%のスーパーストレッチと紫外線90%カット、3カ所のファスナー付きポケット、カラビナループ、吸汗速乾といった高い機能性と低価格で、山登りだけでなくワークユースとしても高い人気を誇っています。今年は防虫加工を施したDGブラウン色を追加しました。三菱商事ファッションが開発した加工法で、虫がつきにくい成分を生地に浸透させています。今回はDGブラウンモデルだけですが、今年の売れ行きを見て他の色への拡大を検討していくとしています。なお、クライミングパンツは人気商品ゆえ、毎年あっという間に売り切れてしまうため今年は70万着を用意しているとのことです。

↑大人気のAERO STRETCH クライミングパンツ、1900円。写真左のDGブラウンのみ防虫加工が施されています

 

防虫加工素材を使った新商品は他にもあります。「AERO GUARD(エアロガード)」シリーズとして新展開するもので、こちらはユニチカトレーディングが開発した素材を使用しています。虫が嫌う成分をマイクロカプセル化して生地の表面に固着することで、虫が止まりにくく、逃げやすくなっているとのこと。同シリーズには「長袖ジャンパー」(4色、各2900円)、「長袖シャツ」(4色、各1900円)、「カーゴパンツ」(2色、各1900円)をラインナップ。それぞれストレッチ性もありますので、アウトドアレジャーやガーデニングなどに最適です。

↑写真左からエアロガードシリーズの長袖ジャンパーとカーゴパンツ

 

昨年、カジュアル向けにカラーを変えて発売して一世を風靡した空調ウェア「Wind Core(ウィンドコア)」に、今年は半袖バージョンが加わりました。脇腹2カ所に電動ファンを装着することで服の中を風が抜けて真夏でも涼しいモノになりました。昨年は長袖とベストを発売したところ、キャンプや音楽フェス用として飛ぶように売れ、1カ月で売り切れとなりました。半袖は脇の下や首筋から風が抜けて涼しいとのことですが、デザインをよりカジュアル側に振ることで一般客のニーズを取り込みたい考えです。なお、空調服として機能するためにはファンセットと専用バッテリーが必要となります。

↑WindCore半袖バージョン、3900円。デザイン性もアップ

 

↑背中側の脇腹付近にファンを取り付ける穴が空いています

 

↑左から別売りのバッテリー(10Vセットが7980円、8Vセットが4900円)と、ファンセット(ファン2個入りで3900円)

 

昨年、新たな試みとしてスタートしたアンバサダーコラボモデルの新製品、「コットンキャンパー」も新発売。アウトドアブロガーのサリーさんのアドバイスのもと、キャンプ女子ならではの機能・性能がてんこ盛り。アウトドア女子は髪の毛を縛ることが多いのでハーフジップでは脱着するときに髪が引っかかったり、お化粧が服に付いたりします。100%コットンは脱ぐ時に下着も一緒に引っ張ってしまい思わぬ事故が起こってしまいます。フルジップにすることで、これらの不便が解消しているわけです。さらに、ゆったりめに作られたAラインシルエットは重ね着がしやすく、動きやすい。前身頃の大きなポケットはテントペグやミトン、折りたたみナイフ、カトラリー、ミニスコップなど、キャンプやガーデニングの時にさまざまな小物を気軽に収納することができます。腰のループはペグ打ちハンマーを挿したりカラビナを付けてハンドライトをぶら下げたり、胸のカラビナループとあわせていろいろと工夫できそう。また、厚手の100%コットンは焚き火の火の粉が飛んできても燃え広がらず安心。

↑アンバサダーコラボのコットンキャンパー、2900円。デザインも秀逸。男女兼用なので色違いで夫婦・カップルがお揃いで着られます

 

↑大きめのポケット、カラビナループ、火の粉に強い厚手のコットン生地と機能性もバツグン

 

次は、着るカバン「CORDURA UTILITY(コーデュラユーティリティ)」2種。「CORDURA UTILITY ベスト」は14のマルチポケットとA4サイズが入る背中のバックパックポケットを装備しており、小物から大物まで何でも収納できます。「CORDURA UTILITY ショートパンツ」は8つのポケットと14のマルチループを装備。夏の建築作業現場はTシャツ着なので、メジャーやボールペンなどの小物を収納したいというニーズから生まれたものなのですが、カバンを持たない主義の男性には普段着としても重宝しそうです。

↑CORDURA UTILITY ベスト、3900円。前身の表と裏に14のマルチポケット

 

↑背中側にはA4サイズが入る大きなポケット

 

↑CORDURA UTILITY ショートパンツ、2900円。マルチループが豊富でなんでもぶら下げられます。摩耗に強い素材を使っているのも特徴

 

通勤通学にオススメのレインウェアを紹介します。「BAG in(バッグ イン)レインジャケット」は背中のファスナーを開けると内部のマチが広がり、リュックサックを背負ったままで着ることができます。2020年モデルはツートンのおしゃれなデザインで、肌寒いときのウインドブレーカーとして着ることもできるでしょう。5000g/㎡/24hの高い透湿度とポケットのベンチレーションで内部のムレを軽減。背中側は長めのサイクルカットデザインを採用。防水デニム・撥水デニムと組み合わせれば梅雨時の通勤通学に最適です。

↑BAG inレインジャケット、3900円。カラーバリエーションはレッド、カーキ、ブルーの3色

 

↑背中のファスナーを開ければリュックを背負ったまま着られるレインウェアに。ファスナーを閉じてウインドブレーカーとして使ってもよいでしょう

 

ついでに撥水シューズも紹介しましょう。1つは「LIGHTスリッポン」。かかとを踏んでスリッパのように履ける仕様で、低価格と約160g(Lサイズ・片足)の軽量さで人気です。昨年はベージュとブラックの2色でしたが、今年は新色のネイビーとグリーンが加わりました。もう1つは三菱商事ファッションの高耐久撥水素材であるディアマジックダイレクトを使用した「耐久撥水キャンパスデッキシューズ」です。水を弾くのはもちろん、汚れも落ちやすく、日常使いだけでなくアウトドアアクティビティにも最適で、男女兼用です。

↑シューズのバリエーションはこんなに豊富になりました

 

↑写真左から耐久撥水キャンパスデッキシューズ、 1500円。LIGHTスリッポンの新色ネイビー、1500円

 

↑耐久撥水キャンパスデッキシューズはしっかりと水を弾きます

 

最後に女性向けアイテムを2品ほど。ワークマンとしては初めてのワンピース「ハイストレッチUVアクトワンピース」は、ゆったりとしたシルエットと高いストレッチ性で動きやすくできています。スパッツと組み合わせればリラックスウェアとして最適でしょう。左胸のファスナー付きポケットは家の鍵を入れたりスマホを入れたりと、ちょっと近所に出かける時に便利。ポケッタブルでコンパクトになるから旅行の時の着替えとしてもGOOD。また、これからのシーズンにオススメなのが「レディース高撥水フーデッドロング」。高い撥水力を持ち、レインコートとしてはもちろん、曇り空で肌寒い時のスプリングコートとしても使い勝手がよさそうです。

↑写真左がハイストレッチUVアクトワンピース、1500円。カラーバリエーションは3色

 

↑レディース高撥水フーデッドロング、2900円。ダブルファスナー仕様となっています

 

↑WORKMAN Plus店舗は女性向けの品揃えも豊富で見やすく展示されています

 

↑ベルトも価格が安くてデザイン性が高いモデルが揃っています

 

↑アドベンチャーハットのカラーバリエーションも増えました

 

ワークマンは現在857店舗を全国展開しており、このうちWORKMAN Plus店舗は3月末までに新店・リニューアル合わせて175店舗になる計画です。佐知川店の実験により、さらに集客効果が見込めると判断した場合、佐知川店で導入した仕掛けの一部をWORKMAN Plusに導入していく考えです。知らないうちに近所のワークマンが楽しく変身しているかもしれません。今すぐワークマンに行ってみましょう!

 

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