ファッション
2021/4/2 19:15

40周年を迎えたアウトドアブランド「メレル」。その原点から現在までを直撃!

「メレル ジャパン カプセル」にも注目!

ーー昨年から「メレル ジャパン カプセル」も展開していて、ブランドの裾野が広がっているように感じます。

 

田中 このコレクションは、「メレル」を知ってもらうきっかけになればいいと思っています。2019年にメレルのクリエイティブディレクターが一人で来日し、日本の若い世代が魅せる、アウトドアウェアを使った洗練されたスタイルにインスピレーションを受けたことで、企画・開発に至りました。

 

実際にはハイパフォーマンスウェアのカテゴリーに参入する余地もありましたが、私たちとしてはまずそこではなく、もう少しライトなアウトドアファン層にアプローチしようと試みたのが当コレクションです。

↑今回で2シーズン目を迎える「メレル ジャパン カプセル」

 

【2021S/Sコレクションのルックはこちらから(画像をタップすると拡大画像が表示されます)】

 

ーー確かに他社ブランドなどで、かっこいいけど、タウンユースとしてはオーバースペックで高価なアウトドアウェアもありますよね。

 

田中 それと、デザイナーが来日した際に感じたこととして、日本人はスタイル全体にブラックやネイビー、グレーといったベーシックな色遣いを好む傾向が高い、だからこそシルエットやサイズ選びに長けており、洗練されたスタイルをつくるのが上手だ、というポイントがありました。このような背景からもベーシックで汎用性の高いカラーやパターンを基軸として採用し、そこにメレルが培っていきたアウトドアスペックを搭載したのが、「メレル ジャパン カプセル」の特徴です。

 

また、実際の東京の気候が考慮されているのもポイントです。例えば、一般的なアウトドアウェアにおいて「ミッドレイヤー」に採用するレベルの保温性を、当コレクションではアウターに落とし込んでリリースしています。少し心許ないように感じるかもしれませんが、東京の冬では十分なスペックであると言えます。

↑重量180g/㎡の化繊インサレーション(中綿の入った防寒・保温ウェア)を搭載した「ミッドウェイト シンセティック インサレーテッド パーカー」。2020F/Wコレクション

 

ーーこの「ミッドウェイト シンセティック インサレーテッド パーカー」は、大都市での冬も寒くなさそうです。

 

田中 メレルはアウトドアの入り口、つまりアウトドアへのきっかけを作ることを大切にしていて、ブランドのフィロソフィーに「Let’s Get Outside」という言葉があります。いわゆる、自然を楽しもう! ということですね。メレルは、外遊びを楽しむためにプロダクトを作っていますし、アパレルもそのポジションであるべきだと感じています。メレルを知ってもらうきっかけになってもらえればいいですね。

↑防風性・撥水性を発揮する耐久撥水加工(DWR加工)が施してある「カラーレス ウィンド シェル」。2021S/Sコレクション

 

↑紫外線から肌を守るUVカット基準において、優れているUPF30を採用し、さらに快適に着用できるよう抗菌防臭加工を施している「テンセル カーゴ ポケット ティー」。カーゴパンツのような小さな胸ポケットを配置しています。2021S/Sコレクション

 

ーー最後に、40周年である今年の注目すべき動きを教えてください。

 

田中 今年の夏に40周年のセレブレーション期間を設けていて、アニバーサリーモデルもスタンバイしています。下半期には「FUTURE40」と冠して、次の40年に向けて動き出す、新しいメレルを順次紹介していく予定です。また、これまでほとんど展開してこなかったコラボレーションについても、今年以降、グローバル主体で他ブランドやデザイナーとタッグを組んでいくので、それも楽しみにしていただきたいです!

 

40周年の「メレル」は見逃せない!

メレルは、素材や機能はもちろんですが、何よりも40年もの間アウトドアフィールドで培ってきた技術と知見を活かした靴作りや、ラストなどその構造に自信を持つからこそ、あの抜群の履き心地が実現しているわけですね。

 

撮影/我妻慶一

 

 

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