サブスク料金不要でプライベートAIを構築する。大量のデータを賢く活用できる「次世代NAS」に迫る

ink_pen 2026/8/6
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サブスク料金不要でプライベートAIを構築する。大量のデータを賢く活用できる「次世代NAS」に迫る
GetNavi編集部
げっとなびへんしゅうぶ
GetNavi編集部

1999年創刊。「新しくていいモノ」を吟味して取り上げる月刊の新製品情報誌。生活家電とIT・デジタルガジェットを中心に、モビリティ・雑貨日用品・グルメ・お酒まで、モノ好きの「欲しい!」に結論を出す、がコンセプト。

NAS(Network Attached Storage)自体はひと昔前から存在する。だが最近のNASは自己完結型のローカルAIを備え、データへのアクセスがスムーズに行えるようになっている。

▶NASとは

↑大容量のHDD/SSDを内蔵し、ルーターに接続する機器。PCやスマホなどから、LANやインターネット経由でそのHDD/SSDを読み書きできる。PCの「共有フォルダー」と同様だが、NASは常時電源ONなのでいつでもアクセスできる。

高速なAI処理サービスを自宅内・社内に構築できる

ネットワーク経由で大容量ファイルをいつでも読み書きできるNAS。いま注目したいその次世代型は、CPUやNPUを搭載し、保存したデータに対してさまざまな処理を行えるようになっている。できることは機種によって異なるが、たとえばAIを使った写真の自動分類や、音声の文字起こし、要約や翻訳などだ。

最大の進化は、クラウドサービスを使わずにできるということ。絶対に漏らしたくない機密データも、自宅や仕事場のLANから出さずに処理できるわけだ。クラウドサービスのように、分量や精度によっては料金が発生したり、混雑時に応答が遅くなったりしないのもメリットだ。

また、多くの製品は、ウェブブラウザ経由で他のPCやスマホからアプリの実行もできる。たとえば外出先のスマホから、NASの高速な処理能力とアプリを利用して、文書作成などができるわけだ。ネットにつながってさえいればいつでもどこでも膨大なデータとマシンパワーを利用できる「次世代NAS」。AIの需要の高まりとともに、今後ますます注目されていくことだろう。

▶従来型NASと次世代NASはこう違う

↑両者ともCPUを内蔵しているが、従来型はファイル共有管理や設定用なので、必要最低限。いっぽう次世代NASの多くは、AI処理の可能なNPU/GPUを搭載している(例外もある)。ファイルをただ保存するだけでなく、高度に分析・処理できるのが次世代の特徴だ。

▶次世代NASを選ぶ際のチェックポイント

①NPU(AI専用プロセッサー)を搭載しているか
処理能力の目安は6TOPS以上。この性能があれば、写真の顔認識や動画のオブジェクト検知が劇的に速くなる。

②メモリー(RAM)は16GB以上(拡張可能)か
ローカルAI(LLM)を動かすにはメモリー容量が命。8GBだと動作が重く感じられるので、サクサク動く16GB〜32GBの容量はキープしたい。

③NVMe SSDスロットは搭載しているか
AIの学習データやキャッシュの読み書きには高速なSSDが不可欠。HDDのみのモデルより、SSDキャッシュが使えるモデルを選ぶのが良い。

④10GbE(または2.5GbE)ポートを搭載しているか
2026年はWi-Fi 7が普及期になる。NAS側の通信速度がボトルネックにならないよう、高速LANポートは必須と言える。

⑤外部GPUに対応しているか
将来的にさらに高度なAI(画像生成など)を動かしたい場合、Thunderbolt経由でGPUを増設できるモデルが有利だ。

⑥AIツールに対応しているか
最新AIツールを導入するためには「Container(コンテナ)」などへの対応が推奨。NAS内の膨大な書類や画像を横断的に検索することが可能だ。

サブスク料金なしでデスクにプライベートAIを構築する次世代NAS セレクショ

整理しても年々増えていく写真や動画のデータ。クラウドストレージを使っていると月額費もバカにならない。次世代NASを導入すれば結果的に整理がラクなうえ、コスパ良し&安心感アップだ。

専用アプリが豊富でビジネスでも個人用でも大活躍

ASUSTOR(アサスター)
NIMBUSTOR 4 Gen2 (AS5404T)
オープン価格(実勢9万7500円)(本体のみ)
対応ポイント:②③④⑥(※)

最大522MB/秒で読み取り、565MB/秒で書き込みという高速な転送速度を実現。最大32GBまでメモリーの拡張ができ、より広範囲なデータ管理が可能だ。AIで画像のカテゴリ分けなどが自動でできる。

SPEC ●CPU:AMD Ryzen V1500B●メモリー:最大32GB●搭載可能ストレージ(別売):HDDベイ×4(最大容量96TB)、9ベイまで拡張可能/MVMe SSDスロット×2●ネットワーク:2.5GbE×2●サイズ/質量:W199×H166×D223mm/2.26kg

↑2.5GbEネットワークを内蔵。内部ベイでSATA SSDは2.5、HDDは3.5インチをサポートする。

スピーディーな転送速度と拡張性を両立

Synology(シノロジー)
DiskStation DS925+    
12万2500円(本体のみ)
対応ポイント:②③④⑥(※)

4台のHDDと4基のNVMe M.2 SSDを搭載できる最上位モデル。写真の保存に特化した「AiFoto 3」や、ライブストリーミングアプリ「ASUSTOR Live」など、多彩な専用アプリも用意されている。

SPEC ●CPU:Intel Celeron N5105●メモリー:最大16GB●搭載可能ストレージ(別売);HDDベイ×4(最大容量96TB)、16ベイまで拡張可能/MVMe SSDスロット×4●ネットワーク:2.5GbE×2●サイズ/質量:W174×H170×D230mm/約2.26kg

↑ふたつの2.5GbE LANポートで、大容量データを高速でNASにサクサク転送できる。

圧倒的な大容量と高速度でクラウドのサブスクから卒業

ユーグリーン      
UGREEN NASync DXP4800 Plus
10万5880円(本体のみ)
対応ポイント:②③④⑥(※)

最大136TBの大容量ストレージに対応。8GBのDDR5 RAMと128GBのシステム用SSD内蔵で、円滑な動作を実現する。10GbEポート搭載で1GBのファイルを1秒以内で転送できる高速度も魅力。

UGREEN
¥95,290 (2026/08/05 14:49時点 | Amazon調べ)

SPEC ●CPU:Intel Pentium Gold 8505●メモリー:最大64GB●搭載可能ストレージ(別売):HDDベイ×4(最大容量120TB)/MVMe SSDスロット×2●ネットワーク(ポート):10GbE×1/2.5GbE×1●サイズ/質量:W178×H178×D257.5mm/約4.124kg

↑高度なDDR5メモリー(DDR4の2〜3倍の速度)搭載で、大容量のデータを高効率で処理。

AI処理と大容量のストレージが融合した最強クラスのAI NAS

ミニスフォーラム        
Minisforum N5 Pro AI NAS

19万8999円(本体のみ)
対応ポイント:①②③④⑤⑥

AMD Ryzen AI 9 HX Pro 370プロセッサーと最大144TBの大容量ストレージを備え、NPU による 50TOPSのAI能力でリアルタイム処理を実現。独自のOSで、AIを駆使した様々な操作や管理ができる。

SPEC ●CPU:AMD Ryzen AI 9 HX PRO 370●メモリー:最大96GB●搭載可能ストレージ(別売):HDDベイ×5(最大容量110TB)/MVMe SSDスロット×3●ネットワーク(ポート):10GbE×1/5GbE×1●サイズ/質量:W199×H202×D252mm/約5kg

↑AMD Ryzen AI 9 HX Pro 370で総合性能最大80TOPS、NPU性能最大50TOPSを実現。

超コンパクトでも高速度&高性能なオールSSD NAS

テラマスター      
F8 SSD Plus
12万3241円(本体のみ)
対応ポイント:②③④⑥(※)

最大8基のNVMe SSDに対応した高性能オールSSD NAS。Core i3 8コア8スレッドプロセッサー、10GbEポート搭載で、卓越したデータ処理速度を誇る。書籍程度の大きさで、置き場所にも困らない。

SPEC ●CPU:Intel Core i3 N305●メモリー:最大16GB●搭載可能ストレージ(別売):MVMe SSDスロット×8(最大容量64TB)/●ネットワーク(ポート):10GbE×2●サイズ/質量:W60×H177×D140mm/約0.7kg(SSD含まず)

↑一体型引き出しデザインで、工具なしで簡単にSSDの設置や拡張メモリーの取り付けができるのがうれしい。

※:メーカー独自のAIツールには対応。

※「GetNavi」2026年5月号に掲載された記事を再編集したものです。
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