「Nothing Phone (4a)」レビュー。5万円台らしからぬ上質デザインとコスパの良さ

ink_pen 2026/5/28
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「Nothing Phone (4a)」レビュー。5万円台らしからぬ上質デザインとコスパの良さ
ヤマダユウス型
やまだゆうす型
ヤマダユウス型

楽器、カメラ、ゲームなどを好むフリーライター。平時はガジェットに生かされつつも、休日は登山やキャンプで魂を漂白している。最近は塊根植物にハマっている。

先日、Nothingの最新スマホ「Phone (4a) Pro」のレビューをお届けしましたが、その弟機ともいえるモデルとして「Phone (4a)」が発売中です。「プロ」が付かないバリューモデルですね。

「Phone (4a)」の公式サイトでの価格は、RAM8GB+ストレージ128GBモデルが58,800円。RAM8GB+ストレージ256GBモデルが64,800円です。カラバリはホワイト、ブラック、ピンク、ブルーの4色展開。

同時期に登場した、プロとそうでないモデル。価格差も2万円程度と絶妙なところですが、Phone (4a)ならではの持ち味はどこにあるのか。じっくりとレビューしてみましょう。

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Nothingらしい全面シースルーデザインを踏襲

↑今回はピンクモデルをレビュー。透明ガラス部分には色付きガラスを採用して色に深みを出している。

Phone (4a)のデザインは、前モデル「Phone (3a)」と限りなく似ています。横に3つ並んだカメラに、上下に区切られた基板デザイン、そして全面シースルー。Phone (4a) Proは全面が金属筐体だったので、ここは大きな違いといえますね。

↑グラデーションのように滑らかに光るさまが心地良い。

透明要素と共にNothingの意匠でもあったLEDライトは、「Glyphバー」という新デザインが採用されました。63個のミニLEDが縦に配置されており、まるで音量メーターのように明滅します。歴代のNothingスマホと比較してもかなり控えめなLEDデザインになっており、不意に光ってもそこまで気になりません。デザインのためのデザインではなく、機能をデザインに落とし込んだ感がありますね。

↑価格に対して高品質なディスプレイ。

ディスプレイのサイズは6.78インチの1.5K。AMOLED採用で、リフレッシュレートは最大120Hz。最大輝度は4500nits。「Phone (4a) Pro」の方がわずかにリフレッシュレートと画面輝度が高いのですが、そこまでの大差はありません。

↑Essential Key。他のボタンとはデザインも異なっている。

左側面には独自のAI機能「Essential Space」を呼び出すためのEssential Keyを搭載。実はPhone (3a)では右側に配置されており、左側面には音量ボタンがあったのですが、今回はそれらが逆になりました。おかげでEssential Keyだけが独立するようになったので、誤タッチも防ぎやすくなっています。

全体的に、見慣れたNothingスマホらしい佇まいをしているのがPhone (4a)です。今回は背面のLEDライトが控えめになったおかげで、以前よりも人を選ばないスマホになった気がします。良い意味で、Nothingデザインも民主化されてきた感じですね。

一方で、そのコモディティ化を退屈に感じてきた人にとってはPhone (4a) Proの金属筐体がカッコよく映るはず。あちらは背面のLEDライトもより目立つものになっており、個性を表現できるポイントと言えます。

充分なスペックと良質な見応え

Phone (4a)のスペックは、SoCがSnapdragon 7s Gen 4、RAMは8GB、ストレージが128GBもしくは256GB。ミドルレンジスマホのど真ん中といったバランスですが、128GBの場合はストレージがやや物足りない印象ですね。

↑画面が大きく、ブラウジングも快適。

ですが、普段のブラウジング程度ならば充分すぎるスペックです。むしろリフレッシュレート120HzのAMOLEDのおかげで、視覚体験でみれば上位機種と遜色がありません。5万円台のスマホと考えればお釣りがくる快適スマホ体験でしょう。

↑画面の大きさはゲーム体験の臨場感にも直結。

スマホゲームの体験についても、かなり良いです。「ミドルレンジだしそこそこかな?」と思っていたのですが、最新タイトル『アークナイツ:エンドフィールド』などもグラフィックを中レベルあたりにすれば問題なくプレイできます。とは言え、60fpsはさすがにキツいですね。

ゲーム時の快適さについてはPhone (4a) Proがやや優勢ですが、顕著な差は感じませんでした(ベンチマーク上はProの方がGPU性能が2〜3割ほど上)。そこまで高い描画性能を求めないゲームであれば、どちらの機種も快適にプレイできることに違いはありません。どちらの機種もディスプレイが高品質なので、そこがゲーム体験を担保してくれています。

「安い方」だけれど充分なカメラ性能

↑従来機と似たトリプルカメラ配置を採用。

Phone (4a)のカメラ性能は、Phone (4a) Proと9割近く同じです。

■Phone 4a
メインカメラは50MP Samsung GN9(1/1.57インチ)、望遠カメラは50MP 3.5倍(最大70倍)、超広角は8MP Sony IMX355
■Phone 4a Pro
メインカメラは50MP Sony Lytia 700C(1/1.57インチ)、望遠カメラは50MP 3.5倍(最大140倍)、超広角が8MP Sony IMX355

最も大きな違いはメインセンサー。Proは高品質なソニー製センサー採用をウリにしています。ほかにも望遠撮影時のデジタルズームの最大倍率に、70倍と140倍の違いがあるものの、100倍以上のデジタルズームが実用的かと言われると……。

↑3.5倍望遠で撮影。プリセットを使用。

そのあたりを踏まえたうえでのカメラ評価ですが、個人的にはSony Lytia 700Cでないデメリットはあまり感じませんでした。Sony Lytia 700Cの強みは暗所耐性やミックス光下での正確な表現ですが、それらがかかわらない場所(屋外や単一光源下)であれば、Samsungのセンサーでも充分な表現力が発揮できています。

↑カメラ起動時、下部の矢印をタップするとプリセットが選択できる。

Nothing独自のプリセットを使えば、明るさやコントラスト、彩度などをカスタムして登録しておくことも可能。これが面白くて、印象的な写真を即座に撮影できるのがNothingの強みですね。ほかユーザーが作ったプリセットのDLや、LUTの読み込みなども可能です。

↑メインカメラで撮影。

夜景については、光源の表現はやや物足りない印象。明るすぎる場所〜やや明るい場所のグラデーションは、Phone (4a) Proに軍配が上がりそうです。

↑7倍望遠でマクロ撮影。

望遠カメラを使ったマクロ撮影は、かなり寄れます。スペック的にはPhone (4a) Proと同じなので、バリューモデルでも上位機種と同じ撮影体験が味わえるといえるでしょう。AIによるブレ補完がかかるため、少なからずポリッシュ感のある写真にはなります。

↑Glyphバーが赤く点滅する。

動画性能もPhone (4a) Proとほとんど同じ。最大4K30fpsまでの解像度で撮影が可能ですが、Phone (4a)は4KでのHDR録画に非対応です。また、Phone (4a)は動画撮影時にGlyphバーをタリーランプのように点灯させることが可能で(オフにもできる)、スペックに拠らない部分の違いを楽しむかたちになりそう。

↑7倍望遠で撮影。

総評として、カメラ体験はPhone (4a) Proとほとんど同じです。性能面でも大きなギャップはなく、低価格ながら高倍率な望遠撮影を楽しめるのが持ち味といえます。3.5倍〜7倍、あるいは10倍までならデジタルズームによる劣化も少なく、常用できるレベルでした。

価格差よりも、デザインの差で選べる

非常にコスパの良い一台だなという印象です。Phone (4a)の価格は58,800円、Phone (4a) Proの価格は79,800円。使用感的には、約2万円の差を感じることはありませんでした。RAMやストレージではPhone (4a) Proが勝るのものの、日常使いのうえではPhone (4a)で充分なケースがほとんどでしょう。ストレージ容量128GBだけは、昨今のスマホ事情では物足りない気もしますが……。

↑シースルー推しと金属質推しで方向性が異なる (4a)と(4a) Pro。

それよりも、気にする点はデザインです。方向性がガラっと違うので、この1点で選んでも良いのではと思います。AppleやSamsungなどはProモデルと普及モデルでデザインにこれほどの違いはないですし、近しい価格帯でデザインの違いを楽しめるのもNothingの面白い点でしょう。

コスパとデザインに優れたミドルモデルという、従来機の良い点をしっかり受け継いだPhone (4a)。このモデルでも充分に楽しめますし、そろそろシースルーデザインも見慣れてきたという人はPhone (4a) Proを検討すると良いかと思います。選択肢の提案も上手いですね、Nothingは。

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