手間だった摂取カロリーを自動で測定! シャープ初のスマートウォッチ「からだメイト Watch」などでヘルスケアを強化へ

ink_pen 2026/6/19
  • X
  • Facebook
  • LINE
手間だった摂取カロリーを自動で測定! シャープ初のスマートウォッチ「からだメイト Watch」などでヘルスケアを強化へ
鈴木博之
すずきひろゆき
鈴木博之

フリーランスエディター/ライター。これまでさまざまなジャンルの雑誌編集に携わり独立。現在はモビリティやガジェット、ライフスタイル分野を中心に雑誌・Web媒体で取材・執筆を行う。メーカー発表会や現地取材をもとに、プロダクトの背景や開発ストーリーを掘り下げた記事を得意とする。

シャープは6月16日に新製品発表会を開催し、同社初となるスマートウォッチ「からだメイト Watch」とスマートリング「からだメイト Ring」、新しくなったヘルスケアアプリ「からだメイト」、そしてハイエンドスマートフォン「AQUOS R11」を発表しました。

摂取カロリーを自動測定するユニークなからだメイト Watch

からだメイト Watchの最大の特徴は、生体データの解析に強みをもつHEALBE Corporationの特許技術「FLOWテクノロジー」を活用して開発した点です。従来のスマートウォッチでは消費カロリーは測定できましたが、同製品はそれに加えて体内における水分の移動や糖の変化から、摂取カロリーを自動で測定・記録できます。

その仕組みについて、同社は「人は食事をすると栄養が体に吸収されます。グルコースという糖の一種が変化し、それに応じて細胞の組成も変化します。ウォッチの裏面には、生体電気インピーダンスセンサーが配置され、これに微弱な電気を流すことで細胞の変化を捉えることが可能です」と説明。

↑裏面中央には光学式心拍センサーと周囲にある生体電気インピーダンスセンサー

カロリー推定値の精度については約89%で、日本の食品表示基準において、カロリー表示に20%の誤差を許容しているのが参考になる数字だと位置づけました。また「お弁当に500キロカロリーと書いてあったとしても、その吸収量は人それぞれ異なる」とし、同製品は「実際に摂取したカロリーを導いてくれるパーソナルなカロリー測定」だと表現しています。

活動量などから消費カロリーも算出し、毎日のカロリー収支を把握できます。カロリーの収支という新しい指標が、運動を頑張ったり食事を見直したりする、次の行動へのきっかけになるとのことです。

↑研究条件下における測定値は、約89%のカロリー推定値精度を誇る

体内の水分管理についても、「飲んだからといってそれが足りているのか足りていないのかはわからず、入力も忘れがちになる」という従来の課題を挙げ、細胞の液体レベルを測り、その人にとって適正な水分量に達しているかどうかを表示し、水分補給が必要なときには音と振動でアラートします。

↑HEALBE Corporationの特許技術「FLOWテクノロジー」により、摂取カロリーと水分量を測定できる

画面は起床時には睡眠時間やその日の天気・予定、昼間は歩数、心拍数、消費カロリー、就寝前には翌日の天気や予定など、自動で切り替えて表示する「サーキットビュー」という独自機能も搭載。

↑独自機能の「サーキットビュー」は、先回りしてユーザーが知りたい情報を表示してくれる

本体仕様としては、約1.32インチOLED(466×466ドット)ディスプレイを採用し、Always on Display(常時画面表示)に対応しています。本体サイズは約高さ42×幅42×奥行き9.4mm(最厚部11.9mm)、重さは約33gです。防水・防塵性能は5気圧(5ATM)、IPX8相当/IP6X相当を備え、ハンドソープでの洗浄にも対応。カラーはゴールドとシルバーの2色展開で、市販の20mm幅の腕時計用ベルトに付け替え可能。対応OSはAndroid 14以上、iOS 17以上。価格はオープン価格ですが、COCORO STOREでの販売価格は税込59,400円で、販売は2026年7月9日。

最長14日間駆動するシャープ初のからだメイト Ring

↑サイズにあった専用の充電器。1回の充電で最大14日間連続駆動

次に発表されたのが、からだメイト Ring。同社は、「スマートウォッチが運動計測に適したアクティブなデバイスであるとするならば、スマートリングは睡眠計測に適したサイレントなデバイスです」と説明。開発にあたっては、「装着ストレスからの解放」「どんなシーンでも使えること」「上質でシンプルなデザイン」という3つのポイントを重視したそうです。

株式会社SOXAIの高度なセンシング技術「SOXAI OS」を採用。センサー設計、デバイスファームウェア、生体信号処理アルゴリズム、ならびにデータフローを統合した、バイタルセンシング領域における技術基盤を利用しています。

また「加速度」「心拍」「血中酸素レベル用赤色/赤外線」「皮膚温度」の4つの高精度センサーを搭載。計測したデータは、歩数を含む活動量や睡眠の状態とともに、刷新されたアプリの「からだメイト」でスコアやグラフとして表示されます。

本体は2.1~3.1gと軽量かつ幅6.7mm、厚み2.8mmとコンパクトな設計で、リング外側には耐久性に優れたチタニウム素材を採用し、デュラテクトコーティングを施しています。防水性能はIPX8(水深100m相当の条件で試験を実施)で、ハンドソープやアルコール消毒に加え、海水でも使用できる耐久性を持つといいます。1回の充電で最大14日間連続駆動。

カラーはゴールドとシルバーの2色を展開し、リングサイズは4号から13号(USサイズ)まで全10種類。価格はオープン価格ですが、COCORO STOREでの販売価格は税込41,800円で、発売は2026年7月9日。

↑サイズは10種類、カラーはゴールドとシルバーを用意

「食事」「睡眠」「運動」「体調」を一元管理する「からだメイト」アプリを刷新

両デバイスと連携するヘルスケアアプリ、からだメイトも刷新され、2026年7月9日より提供を開始します。からだメイト Watchやからだメイト Ringと連携することで、測定した血中酸素レベルや皮膚温度を含むバイタルデータや歩数をはじめとする活動量や睡眠時間、摂取カロリーなどを一元管理可能。

↑料理を撮影するだけで、タンパク質、脂質などの量も解析できる

利用開始時にまず目標コースの選択とアンケートに回答する設計にしている理由について、「なりたい自分の理想像を最初に確認するステップが重要だと考えたため」だと説明しました。

サービス開始時点では、体を引き締めたい人向けの「ダイエット」と、美容と健康を意識した「コンディションケア」の2コースが用意され、追加コースも準備中だといいます。コースとアンケートで設定した目標に対し、デバイスが収集した実際のデータを重ね合わせアドバイスを提供する仕組みです。

アドバイスは公的ガイドラインや学術論文に基づくもので、食事に関しては栄養士監修の専門的な知見に基づいているといいます。「食事」「睡眠」「運動」「体調」の4つの分類でスコア化したり、睡眠の深さやストレスレベルなどの変化をグラフで表示したりします。

↑総合スコアの画面から「食事」「睡眠」「運動」「体調」をさらに細かくスコア化
↑「食事」スコアを見るとデータに基づいたアドバイスを受けられる

食事記録の入力にはテキスト検索のほか、同社のAI画像処理技術も搭載され、料理をスマートフォンで撮影するだけで約15万件の料理データを照合して認識・登録できます。プランは無料の「からだメイト フリープラン」と、月額税込600円でアドバイスを受けられる「からだメイト Plusプラン」の2種類。対応OSはAndroid、iOSです。

AIがズーム倍率を自動調整するハイエンドスマートフォン「AQUOS R11」

↑新機能「アカリウム」のくつろぎモードに、別売の「temari」を乗せて使う方法も提案

スマートフォンのハイエンドモデルにあたるAQUOS R11も商品化されました。AQUOS Rシリーズが一貫して「忙しい人にかけがえのない自分時間を届ける」というコンセプトを掲げ、本機ではこのコンセプトをさらに深め、高い基本性能と独自機能を兼ね備えたモデルに仕上げたと説明しました。

チップセットには「Snapdragon 8s Gen 4 Mobile Platform」を採用し、前モデル比でCPU性能が13%、GPU性能が40%向上。バッテリーは5,100mAhに増量され、急速充電技術にも対応し長寿命の電池持ちを実現。

ディスプレイはピーク輝度3,600nitの高輝度Pro IGZO OLEDを採用し、「スマートアウトドアビュー」機能により、直射日光や薄暗いところなど環境に応じて画面を自動補正。耐久性についてはIP69、MIL規格準拠の耐衝撃性能を備えています。

カメラはライカカメラ社が監修し、標準約5,030万画素、広角約5,030万画素、望遠約3,850万画素の高精細なトリプルカメラを搭載。新搭載の望遠カメラにより最大5.9倍相当の撮影が可能です。

新機能の「スマートフィットズーム」は、アイコンをタップすると、AIが被写体に応じてズーム倍率を自動で調整します。また「プライバシーセーフ」機能では、カメラが建物の看板や標識などの文字を自動で検出してボカシが入り、SNS投稿時のプライバシー保護をサポート。マイナンバーカード撮影時の性別・臓器提供意思表示欄も自動でマスキングされます。

新機能「アカリウム」は、本体背面のカメラリング中央にある灯りで、通知や着信などを穏やかに伝えてくれるもの。くつろぎモードでは、たき火や川のせせらぎ、森林の木漏れ日の3種類の自然の音を収録したヒーリングサウンドと、それらをモチーフにした灯りが連動し、就寝前や休憩時間などに心地よい空間を演出します(1時間で自動オフ)。

さらにLED部分にボタンと同じ素材で職人が削り出した別売の「temari」を乗せると、さらにくつろぎを楽しめます。

AQUOS R11にはからだメイトアプリがプリインストールされており、ロック画面からワンタッチでヘルスケアデータを確認できる連携機能も備えています。

カラーはネイビー、アイボリー、テラコッタの3色用意し、メモリーは256GBと512GBの2モデル。COCORO STOREでのSIMフリーモデル512GB版の販売価格は税込163,900円。日本および台湾で2026年7月9日以降順次販売を開始し、日本国内ではNTTドコモ、ソフトバンクで販売。さらにオープンマーケット向けSIMフリーモデルが発売されます。

今回の発表では、スマートウォッチやスマートリング、アプリ、スマートフォンを連携させ、ユーザーの健康データを一元管理する取り組みが示されました。今後は個人向けだけでなく、健康経営を支援する法人向けサービスへの展開も視野に入れており、シャープがヘルスケア領域をどのように拡大していくのか注目されます。

Related Articles

関連記事

もっと知りたい!に応える記事
Special Tie-up

注目記事

作り手のモノ語りをGetNavi流で