冷蔵庫がもっとも売れるのは7-8月の暑い時期ですが、今年は10月の消費増税前の駆け込み需要が7月から始まるとみられています。加えて、この時期はエアコンを買い求める客で店頭は混雑し、配送・設置工事のスケジュールも取りづらくなります。今年、冷蔵庫の購入予定があるのなら、早めに検討を始めるのがオススメ。自分が本当に必要な機能をゆっくり吟味できますよ。というわけで今回は、検討の参考にしていただくために、シャープ、三菱電機、日立、パナソニック、東芝といった主要5メーカーの上位モデルの特徴を一気におさらいしていきましょう!
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【シャープ】
AIoTによってレシピや買い物の提案を行う
シャープはメガフリーザー冷蔵庫シリーズの新製品を2月下旬から販売を開始。フレンチドアタイプ(観音開き)が551L(実売価格29万7050円)と502L(同26万8000円)、左右どちらでも開けられるどっちもドア対応が同じく551L(同29万7000円)と502L(同25万9220円)、合計4機種での発売です。進化のポイントは、AIoT機能の充実(551Lタイプのみ)と野菜室にもプラズマクラスターを搭載したことです。
もともとシャープの冷蔵庫はAIoT(※)機能を搭載していました。クラウド接続により、季節に合ったレシピの提案、そのレシピを選んで調理することで冷蔵庫に中にある食材をAIが推測。ストックされている食材からさらに献立を提案する「献立ナビ」が人気です。こちらは、使えば使うほど買い物の傾向と買い物のタイミングを学習して、「そろそろ卵がなくなるころではないですか」など、買い忘れアラートも出しくれるのが便利です。
※AIoT……シャープの造語。IoT(モノがインターネットに接続して、相互に情報をやりとりすること)とAI(人工知能)を組み合わせたもの
新たにドアの開閉と連携した見守り機能を追加
今回新たに追加されたAIoT機能は、ドアの開閉と連携した見守り機能です。もともと、冷蔵庫の各ドアには閉め忘れ防止のためのセンサーがついていますが、このセンサーとクラウドを連携させることで、ドアの開閉をスマートフォンで確認できるようになったのです。
例えば、遠くで一人暮らししている年老いた親の家の冷蔵庫を登録しておけば、「朝のいつもの時間にドアが開けられれたので今日も元気そうだ」と判断できます。あるいは、共働き家庭で子どもが一人でお留守番している場合には、「午後2時くらいに冷蔵庫のドアが開けられたから、学校から帰ってきたんだ」ということがわかります。冷蔵庫ドアの液晶画面にスマホからメモを送り、読まれたら既読通知がくる「伝言メモ」と併せ、家族を見守る安心機能として活用できます。
野菜室にプラズマクラスターを採用し、野菜の鮮度とうるおいを保つ
新機能2つ目は、野菜室にもプラズマクラスターイオン(PCI)発生装置を搭載したことです。これまで、メインの冷凍室とチルドルームにPCIを搭載してきましたが、野菜室は未搭載だったのです。同社が実施したユーザーアンケートで野菜室の清潔性に強いニーズがあることが分かったため今回、PCIを搭載することとしたものです。
PCIの充満方法にも工夫があります。冷蔵室はファンの風によってPCIを充満させますが、チルドルームでは風を起こすと食材が乾いてしまうため、ブラシ状のPCI発生装置を開発。PCI自らが発生する時に起こる弱い発生風によって充満する仕組みとなっています。今回、野菜室ではこちらの発生装置を搭載し、野菜の乾燥を防いでいます。
「雪下シャキット野菜室」にPCIが加わってより新鮮な保存が可能に
もともと、シャープの冷蔵庫は乾燥に強い機構を採用しています。野菜室を冷凍室で取り囲み、冷凍室の輻射冷却で冷やすことと、「うるおいガード」と呼ばれる上部のフタにより冷気が野菜に直接当たらないようにしているのです。密閉性を保ちながら温度を下げられるこの仕組みにより、まるで雪国の保存法のような低温高湿保存機能「雪下シャキット野菜室」が実現。これにPCIが加わることで雑菌の繁殖が抑えられ、より新鮮な保存が可能となったのです。