業務用小型喫煙ブースを手掛けるエルゴジャパンは5月20日、家庭用のタバコ専用スモーククリーナー「SMOKE ZERO」を発売しました。価格は14万8000円(税込)です。外出先では分煙が進み、オフィスビルや大通りでも喫煙所を多く見かけるようになりましたが、家庭では分煙が難しく、タバコ難民が多いのが実情。そんなタバコ難民の救世主となるのでしょうか。都内で行われた発表会に参加してきたので、その内容をレポートします。
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自宅喫煙が増えるも、家族は嫌がっているし、喫煙者も気を使う
JTが2024年に調査したところによると、1日あたりの喫煙本数が最も多い場所は「自宅」で9.6本でした。街の分煙化が進んだことで気軽にタバコが吸えなくなり、結果的に自宅がもっぱらの喫煙場所となってしまったと思われます。

しかし、非喫煙者である家族にとって、いくら家族と言えどもタバコによる健康被害には不安を抱える毎日で、さらに部屋のニオイやヤニによる汚れなどにも不快感を覚えており、「家族の喫煙が気にならない」とするのは16.5%にとどまっています。

喫煙者も換気扇の直下で喫煙したり、ベランダに出たりと配慮しつつも、ベランダ喫煙は隣近所の迷惑になり、換気扇直下ではタバコを換気扇近くまで長時間持ち上げ続けたり、家族がキッチン使用中は喫煙できなかったりと、ストレス発散のためのタバコがかえってストレスのもとになったりします。

1回の吸引でニコチンなどがほぼゼロ
こうした状況を打破すべく、エルゴジャパンが開発したのが「SMOKE ZERO」です。

SMOKE ZEROは、プレフィルター、HEPAフィルター、カーボンフィルターの3層構造。HEPAフィルターは欧州最高規格の「H14HEPAフィルター」を採用しており、一般的な空気清浄機の10倍以上の性能を有しています。

カーボンフィルターは、独自開発の高圧縮フィルターを採用。多くの空気清浄機に搭載されている脱臭フィルターは、部屋に漂うニオイを除去するために使用されますが、フィルターを構成する活性炭の密度が低いのが一般的。そのため、ニコチンなどタバコの有害物質を一度では取り切れないのが現状です。
これに対して、SMOKE ZEROの高圧縮カーボンフィルターは名前のとおり密度が高く、活性炭がぎっちり詰まった状態。これにより、ニコチン、ベンゼン、アクロレインといった有害物質が一度の吸引でしっかり除去できるとのことです。

喫煙者のすぐそばにいても全くニオイがしない
SMOKE ZEROの使い方としては、前面のスリット(吸引口)にタバコを差し込みながら喫煙します。吸うときも、吸わないときもタバコは吸引口に差し込んだまま。これにより、他者の受動喫煙を防ぐだけでなく、喫煙者本人の副流煙被害も防ぐことができるのです。


副流煙とはタバコの先端から立ち上る煙のことで、フィルターを通さず、かつ、燃焼温度が低い場合もあり、主流煙(フィルターを通した煙)より有害物質が多く含まれています。喫煙者もこの副流煙を知らず知らずのうちに吸引しているのですが、SMOKE ZEROが常に煙が吸引することで、喫煙者自身が副流煙を吸い込むことを防げます。
実際に試してみたところ、タバコに火をつけるところから吸引口にタバコを近づけ続ける窮屈さはあるものの、排気口からは全くタバコのニオイはせず、周囲も煙・ニオイともに感じません。


なお、フィルターの交換時期は、プレフィルターがタバコ1000本、HEPAフィルターとカーボンフィルターがタバコ3000本を喫煙した時点を目安としています。交換用フィルターの価格は、プレフィルター3枚+HEPAフィルター1枚+カーボンフィルター1枚のセットで1万8000円(税込)。1日8本を喫煙するとして、プレフィルターは4か月程度、HEPAフィルターとカーボンフィルターは1年間程度での交換となります。

デスクで振り向いたらすぐ喫煙できるので集中力が途切れず仕事がはかどる
発表会にはジャーナリストの堀 潤さんが登壇し、トークショーを開催しました。その中で、堀さんは「最近、秋田県大館市に映像スタジオを作ったのですが、ご存知のように大館はクマの被害が頻発しており、ちょっとタバコを吸いに外に出るということもできません。また、災害被災地の仮設住宅でも、消防法の問題で喫煙者が気軽にタバコを吸う環境がありませんでした。SMOKE ZEROを実際に試してみて、全くニオイが排出されないことに驚きました。これがあれば、家族も自分も守り、周囲の環境に配慮しながらタバコを楽しめます」と語りました。
また、「私は以前はチェーンスモーカーだったのですが、タバコが吸いたくなるたびに立ち上がって喫煙場所に行っていました。デスクとの往復が面倒だったのですが、SMOKE ZEROをデスクの後ろに置けば、振り向いてすぐにタバコが吸えるのがいい。集中力が途切れないし、仕事の時短にもなります」と、仕事面でも大きなメリットがあると話しました。


なお、SMOKE ZERO専用のスチールワゴンも同時発売。価格は単体で4万5000円(税込)ですが、SMOKE ZEROとのセットでは18万7000円(税込)になります。

SMOKE ZEROの価格は15万円弱と高価ですが、換気扇の下で常にタバコを持つ手を上げながら吸ったり、自室の壁・カーテン・家具がヤニで真っ茶色になることを気にしたりと、窮屈な思いをせずに気軽にタバコが吸える環境が作れるのは、愛煙家にとって嬉しいことではないでしょうか。肩身の狭い思いをしている愛煙家にとって、SMOKE ZEROは救世主になるかもしれません。
SMOKE ZERO
製品サイズ:幅379×奥行き418×高さ435mm (電源コードを除く)
質量:約14kg
電源:100V 50/60Hz
消費電力:16W
運転モード:強/弱
集塵方式:エアフィルター方式
カラー:ダークブルー、オフホワイト
フィルター:プレフィルター+HEPAフィルター+カーボンフィルター
付属品:HEPAフィルター×1、カーボンフィルター×1、プレフィルター×3、電源コード、固定バー、固定ねじ、六角レンチ、灰皿