【西田宗千佳連載】SIE・MSの「2027年投入」は見送り? 値下げできない次世代ゲーム機の試練

ink_pen 2026/8/24
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【西田宗千佳連載】SIE・MSの「2027年投入」は見送り? 値下げできない次世代ゲーム機の試練
西田宗千佳
にしだむねちか
西田宗千佳

モバイル機器、PC、家電などに精通するフリージャーナリスト。取材記事を雑誌や新聞などに寄稿するほか、テレビ番組などの監修も手がける。ツイッターアカウントは@mnishi41。

Vol.164-4

本連載では、ジャーナリスト・西田宗千佳氏がデジタル業界の最新動向をレポートする。今回は、メモリー価格高騰の影響を受けたPCやスマートフォンの値上げや新製品の開発中止の話題。今後しばらくこの状態は続くのだろうか。

今月の注目アイテム

アップル

MacBook Air

22万4800円(13インチモデル)~

↑「M5」を採用し、高速なCPU性能と各コアに「Neural Accelerator」を備えたGPUを搭載。クリエイティブな作業から複雑なAIタスクも余裕でこなせる性能を持つ。ストレージの最大容量は4TBまで選択することが可能だ。

メモリーやストレージは、さまざまな機器に使われている。スマホやPCなどが思い浮かぶが、ゲーム機やテレビなどもメモリーの価格に依存する。デジタルカメラも同様だ。

とはいえ、テレビやカメラについては、“価格上昇はあるが、円安の影響のほうが大きい”と考えてよいだろう。これらの機器はメモリーやストレージよりも、ほかの部品の単価のほうがはるかに影響が大きいためだ。テレビならディスプレイパネル、カメラならイメージセンサーに関わる部分の影響が大きい。

PCやスマホ以上に影響が大きいのがゲーム機だ。ゲーム機はハードウェアの販売利益を薄くしつつ、ソフト販売やネットサービスの収益で儲ける部分が大きい。だが、現在のゲーム機はメモリーやストレージをスマホ・PC並みに搭載しているので、原価に大きな影響が出る。大量に作ることによってコストを落としているので、メモリーのコスト上昇は強く響いてくる。

特に大きな懸念は、これから普及させようとするゲーム機への影響だ。任天堂は「Nintendo Switch 2」をもっと売っていきたい。一方、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(以下、SIE)やマイクロソフトは、そろそろ次世代製品を用意するタイミングである。

しかし、メモリー価格の高騰下では価格を下げるのは難しく、むしろ上がる。ゲーム機の価格はもう十分に高く、これ以上単価が上がっていくのは許容しづらい。各社はすでに必要量のメモリーを調達しており、単純にコストが上がるわけではないと想定される。だが、収益性の面で厳しいことに変わりはなく、価格を下げるのは難しい状況だ。

SIEとマイクロソフトについては、2027年にも新機種を投入するとの見方があった。しかし、この状況であれば無理して投入はしないという可能性が高い。新機種ではこれまでよりもメモリー搭載量が増えるのは間違いない。工夫せずに生産すると、コストはこれまで以上に高くなる。だから、製品投入は2028年まで待ち、ゆっくりと立ち上げていくことになるかもしれない。

一方で、円安はあらゆる部材に影響する。そして、こちらもメモリー価格同様、短期に落ち着くとは考えづらい。そうなると、あらゆるデジタル機器の価格はさらに上がり、われわれの懐具合を直撃しそうだ。 せめてスマホでは、手持ち機器の買取や中古製品の利用、携帯電話事業者の「販売プログラム」などを活用し、少しでも支払い額を抑える方法を模索したい。


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