イギリス生まれの家電ブランド「ラッセルホブス」が、秋の新商品発表会を開催しました。
今回は、ここで披露されたブランド初の全自動コーヒーメーカー「全自動カフェドリップ」、34段階で挽き目を調整できる「スマートコーングラインダー」、少人数向けの「キュービックホットプレート」の3製品を紹介します。

発表会では製品説明だけでなく、コーヒーの試飲やキュービックホットプレートを使った調理実演も実施。実際に見て、飲んで、食べて感じた印象も交えながらレポートします。
「便利で使いやすいだけで終わらない」家電へ
発表会の冒頭では、ラッセルホブスの日本総販売代理店である大石アンドアソシエイツの代表取締役・大石洋介氏が、今後のブランド戦略について説明しました。

同社が目指すのは、「モノを売る家電ブランド」から「憧れのライフスタイルをデザインするブランド」へのシフト。便利で使いやすいだけでなく、使う楽しさや所有する喜び、そして「置きたくなる、見せたくなる、揃えたくなる」デザインを重視していくといいます。
今回登場した3製品にも、その方向性が分かりやすく表れていました。
豆と水を入れれば、挽くところからおまかせ!
まず紹介するのは、ラッセルホブスとして国内初展開となる全自動コーヒーメーカー「全自動カフェドリップ(8200JP)」。2026年8月28日発売で、価格は2万9700円です。

発売に先駆けてMakuakeで先行販売したところ、応援購入総額は912万円、目標達成率3040%、サポーター数405人を記録しました。
開発担当者が説明していたのは、「豆から挽いたコーヒーを飲みたい。でも、毎回豆を挽いて抽出するのは面倒」というユーザーの悩みです。
最初はこだわって豆から淹れていても、忙しい日が続けば次第にやらなくなってしまう。そこで本製品は、豆と水を入れてスイッチを押せば、豆挽きから抽出までを全自動で行うようにしました。
しかも、毎回きっちり豆と水を計量する必要はありません。豆は上部のホッパー、水は背面のタンクに多めに入れておけば、設定した杯数に合わせて必要な量を使って抽出します。
最大6カップに対応し、発表会の説明によれば、6カップでもスタートから約9~10分で抽出が完了するとのこと。朝の身支度をしている間に、豆から挽いたコーヒーを用意できるわけです。

全自動でも味は自分好みに調整できる
「おまかせ」で淹れられる一方、好みに合わせて味を調整できるのもポイントです。
コーヒー豆だけでなくコーヒー粉からの抽出にも対応。豆を使う場合は挽き目を5段階、コーヒーの濃度を3段階で調整できます。
さらに抽出温度も2段階から選択可能。高温側は約94℃、低温側は約84℃で、苦味などをしっかり出したいときは高温、よりクリアですっきりした味わいにしたいときは低温と、好みに応じて使い分けられます。

予約タイマーも搭載。たとえば朝7時に設定しておけば、その時間になると自動的に抽出を開始します。抽出後は標準で40分保温し、保温時間は10分~2時間の間で変更できます。
夜のうちに準備しておけば、朝から挽きたてのコーヒーを楽しめるというわけです。
試飲してみると、あっさり。でも香りはしっかり
発表会では、実際に「全自動カフェドリップ」で淹れたコーヒーを試飲しました。今回は4杯分の設定で、濃度は3段階の中央、抽出温度は高いほう(Hi)を選択していました。
飲んでみると、筆者にはさっぱりした味わいに感じられました。一方で、挽きたてらしいコーヒーのアロマはしっかりと感じられます。濃厚でどっしりした一杯というより、朝食と一緒に飲みたくなるようなコーヒーでした。
なお、濃度は3段階から選べるため、今回の発表会の設定より濃いめに設定することも可能です。

また、豆を挽く際に発生する静電気をイオンによって抑え、コーヒー粉の飛び散りを低減する機能も搭載。
豆挽きから抽出までを自動化するだけでなく、使った後の掃除の手間まで減らそうとしているのが気の利いたところです。
34段階で挽き分ける「スマートコーングラインダー」
「抽出は自分で楽しみたい。でも豆は挽きたてがいい」という人に向けたのが、「スマートコーングラインダー(8500JP)」。2026年9月18日発売で、価格は1万6500円です。

最大の特徴は、34段階もの挽き目調整。エスプレッソからペーパードリップ、フレンチプレスまで、抽出方法に合わせて使い分けられます。
豆挽きもスピーディーで、中煎り豆15gの場合、2カップ分なら約10秒。こちらもイオンで静電気を抑え、コーヒー粉の飛び散りを低減します。
豆挽きから抽出までおまかせしたいなら「全自動カフェドリップ」、自分で淹れる工程も楽しみたいなら「スマートコーングラインダー」と、コーヒーの楽しみ方に応じて選べます。

小さいから置きっぱなしで毎日使えそう!「キュービックホットプレート」
そして今回、筆者が特に気になったのが「キュービックホットプレート(3200JP)」。2026年9月4日発売で、価格は1万3200円です。

こちらは、幅27×奥行23.5×高さ19cmというコンパクトサイズが魅力。発表会で使われていたテーブルは90×90cmの正方形でしたが、その中央にキュービックホットプレートを置いても、周囲には取り皿や箸、ほかの料理を置けるスペースが残っていました。少人数で使うことを考えると、このサイズ感はかなり魅力的です。

また、大型のホットプレートは便利な半面、棚から出して設置し、使い終わったら大きなプレートを洗って再び収納するのが面倒。その結果、次第に使わなくなってしまうこともあります。
そこで本製品は、少人数世帯で普段から使いやすいサイズまでコンパクト化。しかも付属の4種類のプレートをすべて重ねて収納できます。フタを裏返して深鍋の中に収めれば、さらに高さを抑えられる仕組みもうれしいところ。

フタを立てられるのが、地味にうれしい
製品を見て「これは気が利いている」と感じたのが、ガラス製のフタを単独で立てられること。フタに付いている幅広の取っ手がつっかえ棒のようになり、フタを立てても倒れないようになっています。

鍋料理をしていると、具材を取ったり調理具合を確認したりするたびに、外したフタの置き場所に困ります。その点、本製品なら本体のそばに省スペースでフタを立てておけるので、別途置き場所を確保する必要なし。調理スペースが限られるテーブル上では意外に重宝する仕様です。
では、肝心の「ちゃんと料理ができるのか」という点をチェックしていきましょう。発表会では深鍋を使い、「鶏ももロールの参鶏湯風」を実際に調理しました。
鶏肉の表面に焼き色がつくまで焼いたら、大根やナツメ、松の実、クコの実などを加えて煮込みます。MIDで15分煮込み、長ネギを加えてさらに15分。合計30分ほど煮込めば完成です。

完成した参鶏湯風を実際に試食しました。30分ほど煮込んだ鶏肉はしっかり火が通っている一方で煮崩れはなく、味もきちんと染みています。
味付けは塩を中心としたシンプルなものですが、鶏肉や大根などからうま味が出ていて、やさしい味わいでした。

コンパクトなホットプレートというと、「簡単な焼き物を作るためのサブ家電」というイメージがありますが、これなら普段の煮込み料理まで十分任せられそう。コンロで別の料理を作りながら、こちらではおかずを“ほったらかし調理”する、といった使い方もできるでしょう。
鍋料理や煮込み、焼肉、餃子、たこ焼きなど、これだけ幅広く使えれば、「たまに棚から引っ張り出すホットプレート」ではなく、普段の調理器具として活躍してくれそうです。

並べてみるとわかる、ラッセルホブスの統一感
今回の3製品を見て感じたのは、便利さだけを追求するのではなく、毎日の暮らしのなかで自然と使いたくなる工夫が随所に盛り込まれていることです。
全自動カフェドリップは、豆挽きから抽出までを自動化しながら、挽き目や濃度、抽出温度まで調整可能。スマートコーングラインダーも、34段階の挽き目調整やイオンによる粉の飛び散り抑制など、コーヒーを日常的に楽しむための使いやすさが考えられています。
なかでも筆者が気に入ったのが、キュービックホットプレート。コンパクトながら4種類のプレートを使い分けられ、フタを立てて置けるなど、実際に使う場面を考えた細かな工夫も光っていました。一人~二人暮らしなら“必須級”で持っていてもいいのでは、と思えるほど使い勝手の良さを感じます。
そして3製品を並べてみると、ブラックを基調とした落ち着いたデザインに統一感があり、同じブランドで揃えたくなるのも納得。キッチンに出したままでも絵になる佇まいは、ラッセルホブスならではの魅力でしょう。
機能だけで選ぶのではなく、使いたくなる、置いておきたくなる、そして揃えたくなる。今回の新製品からは、そんな家電を目指すラッセルホブスの方向性がはっきりと感じられました。
