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2021/12/15 18:30

構図もピントもお任せ! キヤノン「PowerShot PICK」は超優秀な自動撮影カメラだ

キヤノンが11月に発表した自動撮影カメラ「PowerShot PICK」は、カメラの周囲にいる人物を自動認識して、適切な構図で自動撮影してくれるという新感覚のカメラ。GetNavi webでは先日の発表会のレポートを紹介しましたが、今回はゴン川野さんによる実機レビューをお届けします。

↑「PowerShot PICK」(ブラックとホワイトの2色。ホワイトはオプションのシリコンジャケット ブルーを装着した状態)

 

→発表会のレポートはコチラ

 

本体は全自動、操作はスマホアプリを使用

今回は、11月末に発売された自動撮影カメラ「PowerShot PICK」の実機を使い、その実力を検証しました。本機を使うにはまず、スマホ専用アプリとの連携が必須です。撮影データは本体に挿入したmicroSDカードに記録されますが、スマホから閲覧可能なだけでなく、ワイヤレスでデータ転送も可能。

↑スマホ専用アプリとの連携で多機能とシンプルな操作を両立している

 

↑動画と静止画を記録するためにmicroSDカードを使用

 

↑カメラの充電にはUSB-C対応の充電器(9V・2A)を使用する

 

リモート撮影からアルバム制作までスマホで完了

スマホに専用アプリ「MiniPTZ」をインストール後、アプリを起動するとカメラの電源を入れペアリングボタンを押すように指示されます。この手順に従ってカメラとスマホを接続、するとカメラにメモリーカードを入れてるようにうながされます。電源を入れ直すと、スマホアプリのカメラ画像が跳ねて「こんにちは!」というメッセージが表示されます。

↑カメラには電源ボタンとペアリングボタンがある

 

メッセージはこれ以外に、お久しぶりとか、カメラが倒れていませんか?、暗い場所なので暗い写真が増えています、明るい場所に移動しませんか、などの挨拶、警告、アドバイスなど多岐に及んでいます。

↑アプリを起動するとカメラとのペアリングの方法から、アラートまで表示される

 

カメラ機能を起動すると画面が入れ替わり、リモート撮影を開始できます。カメラの上下左右の首振りとズーム操作、静止画と動画の切り替え、シャッターボタンが押せます。自動追尾機能を使うかどうかの選択もここでおこないます。家族での記念撮影や、絶対に逃がしたくないシーンはリモート撮影が確実です。再生画面を選択すると、今まで撮影された画像をサムネールで一覧できます。

↑左が広角での撮影、中央がデジタルズームを使った望遠撮影、右がレンズを真上に向けた状態

 

自動撮影モードでは登録した人物を優先して追尾

カメラに複数の人物が認識されると、自動的に12人まで登録していきます。アプリが撮影された人の名前と生年月日を聞かれるので、入力するとその名前が表示されます。設定画面で「優先設定」をONにすると登録した人物を多く撮影するようになります。

↑左は登録した人物の名前を教えた画面、中央は人物の優先設定、右が再生画面

 

この後、撮影した静止画と動画から、自動セレクトしたアルバムが生成されます。また、こちらで選択した画像から、お気に入りアルバムの作成にも対応。iOSのアプリでは指定した日付と人物での思い出ハイライト動画も作成できます。動画の自動追尾機能は優秀で横顔でも認識されました。また、屋内でも野外でも音声コマンドに反応して、タイムラグの少ない写真が撮れました。

 

「PowerShot PICK」は思っていたよりも的確に顔認識で、狙った人物を撮影してくれます。メインの撮影は「PowerShot PICK」に任せて、お父さんはスマホでサブカットをおさえるという撮影方法でもよいでしょう。確実に撮影するには音声コマンドかリモート撮影がオススメです。いい写真を撮ってもらうコツはカメラの位置を高くすること。小型三脚などを利用して人間の目線に近い高さにカメラをセッティングすると自然な表情と構図になります。

 

気になる点は、時々、スマホとのワイヤレス接続が途切れること。また、充電池が空になると撮影できないので、設定の自動撮影モードをエコに切り替えたり、イベントがないときはカメラの電源を切るなどして、電池を長持ちさせる工夫をするといいでしょう。

自動追尾機能をONにして撮影した動画

 

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