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2023/9/30 18:00

「イカゲーム」主演イ・ジョンジェの初監督作「ハント」が公開中!「緊迫感のあるスピーディーなアクションシーンを追い求めた」

「イカゲーム」で世界中を夢中にさせたイ・ジョンジェ。一躍国際的スターとなり、ハリウッドをはじめ活躍の場を世界に広げている。そんな彼が今度は監督に初挑戦した。大統領暗殺計画を巡る壮絶なスパイアクションとなる映画『ハント』は、彼が4年間温めてきたシナリオを基に監督し、盟友チョン・ウソンとダブル主演を果たした。初監督作とは思えないスリリングな演出がカンヌ映画祭をはじめ、各国映画祭で称賛されている。初監督作に対する思いのほか、チョン・ウソン、ファン・ジョンミン、キム・ナムギル、チュ・ジフンら韓国を代表するそうそうたる俳優たちの撮影裏話などを聞いた。

 

イ・ジョンジェ●1972年12月15日生まれ。韓国・ソウル出身。『若い男』(94)で韓国で最も権威のある映画賞・青龍映画賞を含む4つの映画賞で新人賞を受賞。『太陽はない』(98)では史上最年少で青龍映画賞主演男優賞を受賞した。以降、『イルマーレ』(00)、『ラスト・プレゼント』(01)などでキャリアを積み、『10人の泥棒たち』(12)、『新しい世界』(13)、『神と共に』シリーズ(17~18)などヒット作が続くなか、。2021年に主演を務めたNetflixオリジナルシリーズ「イカゲーム」が世界中で大ヒットを記録。続編「イカゲーム シーズン2」の2024年の配信も予定されている。

【イ・ジョンジェさん写真一覧】

 

アクションの中に心理や状況をしっかり盛り込んでいく

──監督するにあたり、同事務所のチョン・ウソンからアドバイスなどありましたか。

 

イ・ジョンジェ ウソンさんは、あるインタビューで「僕は現場では出来る限り言葉を控えるようにしている」と話されていました。そのインタビューを読んで改めて撮影を振り返って考えると、彼は助言をしたり、または“こういうことをしたい”というような話はほとんどしていなかったと思います。むしろ、僕が何を望んでいるのか絶えず耳を傾けて聞いてくれました。逆に僕の方からキム・ジョンド(チョン・ウソン)はこう演じてほしいと話していましたね。

 

──本作では、シーンや演じる役によって異なるアクションを作り上げたと伺いました。具体的にどのアクションシーンでどのような違いを意識しましたか?

 

イ・ジョンジェ アクションシーンは本作の中でかなり重要な部分を占めていると考えました。それは見どころという意味ではなく、アクションの中に俳優や役柄の心理、緊迫した状況をしっかり盛り込んでいくことが大切だと考えていたんです。アクションシーンごとに、例えばジョンドが置かれている緊迫した状況、追われている状況を表現したり、別のアクションシーンではパク・ピョンホ(イ・ジョンジェ)が脅威にさらされたり、憐憫の感情を引き起こすような演出をしながら撮影していきました。これらがうまく撮影できればアクションシーンが単に見どころとなるだけではなく、それ以上に感情の詰まったシーンになると考えたからです。なので、銃弾が飛び交ったり爆弾が爆発するのではなく、感情が爆発するようなアクションシーンを撮りたいと思いました。

 

──アクションと心理戦のバランスがとても素晴らしいと思います。脚本を書く際に工夫したことはありますか? 過去のスパイアクション映画とは違うポイントを作るようにした、と伺いましたが、それはどのようなものでしょうか。

 

イ・ジョンジェ スパイ活動のテンポがどちらかというとゆったりしていて、さまざまな秘密が重なり合っていき、一体この人物は何を隠しているのか、どのように考えていくのかを知っていくような、非常に複雑なタイプのスパイ映画が多いと思いますが、その場合、最後にこの映画は何を伝えたかったのだろうと思ってしまう時がたまにありますよね。私がこのスパイ映画を撮るとなった時に、そのように引きのばすと、果たして多くの観客の皆さんに受け止めてもらえるのかなと疑問に思って、もっとスピードを全力で上げて撮ろうと決めました。

スピードの早い展開がピョンホやジョンドの心理を表し、また心拍数を上げていくような、緊張感を最大限に出せる要素になると思ったんです。この映画は最初のシーンから最後のシーンまで全力疾走するようなスピード感でストーリーが展開していきます。その合間でアクションシーンが入ってくることにより、ピョンホやジョンドのことを追い詰める効果があったのではないかと思います。個人的にスパイ活動を描きながらも、緊迫感のあるスピーディーなアクションシーンを追い求めるという戦略を立てて、この映画を撮っていきました。

(C)2022 MEGABOXJOONGANGPLUS M, ARTIST STUDIO & SANAI PICTURES ALL RIGHTS RESERVED.

 

釜山に日本の80年代のような街並みを再現

──日本での銃撃シーンは韓国でロケを組んで撮影したと伺いました。苦労した部分や、日本を意識し韓国とは違うようにした部分などありますか?

 

イ・ジョンジェ とある方に、日本でカーチェイスや、都心の道路で銃撃シーンを撮るためには解決しなければならないことが多いし、許可を取るのも非常に難しいと言われてとても悩みました。悩んでいるさなかにコロナ禍となって……。結果的に日本へ行くことができなくなってしまったんです。そこで釜山でセットをうまく作れば80年代の日本の街並みを表現できるのではないかと思い、ロケハンをして、交差点を3~4箇所ほど車両規制をした上で撮影しました。

看板や道路標識、信号機なども作り込みました。また、日本の80年代に実際に走っていたタクシーなどさまざまな種類の車を韓国に空輸して、カーチェイスと銃撃戦を撮ったんです。その後、ポストプロダクションの作業でCGの力も借りて表現しました。実際の日本の80年代のような街並みを作り上げようとして撮ったんですが、果たして日本の観客の皆さんがどんなふうにそのシーンをご覧になるのかとても気になるところです(笑)。

(C)2022 MEGABOXJOONGANGPLUS M, ARTIST STUDIO & SANAI PICTURES ALL RIGHTS RESERVED.

 

──ファン・ジョンミンやキム・ナムギル、チュ・ジフンら名だたる俳優が友情出演しています。

 

イ・ジョンジェ 今、名前を挙げていただいた俳優の皆さんは、私とウソンさんが『太陽はない』(98)以来、久しぶりに共演することになって、私たちも一緒に何かやらせてくださいと先に連絡をくださったんです。この作品は私たちの会社のArtistスタジオと、SANAI PICTURESという映画会社が共同製作をしていますが、私とウソンさんとSANAI PICTURESの代表は友情出演してくださっている俳優の皆さんと普段から本当に親しく過ごしているんです。なので、どんな小さな役でもいいからやらせてくださいと、皆さん言ってくださったんですが、むしろ私はとても心配になりました。こんなに大勢の有名な俳優の方々がいきなりどっと出てくると、映画が散漫なものになり、もしかしたらストーリーの集中を妨げるのではと。そんななか、ある日アイディアがパッと浮かんだんです。それは皆さんを1つの作戦のシーンの中に全て盛り込むというものでした。みんな銃に撃たれて死んでしまうシーンでしたが……(笑)。そうするといきなり一斉に出てきて、10分もたたないうちにみんな死んでしまう、その後は出てこないという状況になったんです。それを東京シーンのところに全て配置しました。

 

撮影終わりには近くのプルコギ屋さんで焼酎を

──撮影はいかがでしたか? スケジュール調整も大変なメンバーだと思います。

 

イ・ジョンジェ 東京シーンが終わるとその後すぐにファン・ジョンミンさん、イ・ソンミンさんも出てくるんですが、これらは10分~15分の間に起こることです。有名な俳優の方々が、一気にいきなりわぁっと登場して、いきなりわぁっと退場していく、そんなシーンになったんですが、それによって私は自信を持つことができました。このやり方であれば観客の皆さんに楽しんでいただけると同時にその後は再びストーリーに集中できると思って、そのような作り方にしたんです。 また、実は当時彼らは自分たちの主演映画を撮っている時期でスケジュールを合わせるのがとても大変でした。しかし、彼らが映画会社に「イ・ジョンジェとチョン・ウソンが久しぶりに共演するので少しでも手伝いたい」とお願いしてくれて時間を割いてもらえました。彼らとは3週間撮影したのですが朝4時半から準備をし、17時まで撮影をしていました。撮影が終わると近くのプルコギ屋さんでみんなで焼酎を飲みながら楽しい時間を過ごしたことを今でも覚えています。

 

──日本のファンへのメッセージをお願いします。

 

イ・ジョンジェ 以前日本には旅行でも仕事でも頻繁に来ていましたが、ここ数年はコロナ禍によって頻繁に日本に来ることができませんでした。ですが、今回『ハント』のプロモーションで日本に来ることができて、とても楽しいですし、本当に嬉しい気持ちでいっぱいです。特に日本のファンの皆さんに直接お会いすることができて、顔なじみの方もいらっしゃるので、再会できて本当に嬉しく思いますし、とても胸が熱くなりました。また、新しく私のことを応援してくれるファンの方にもお会いすることができて、とても力をもらっているような気がして、本当に皆さんに感謝しています。これからもステキな作品を頑張って撮って、皆さんに頻繁にごあいさつできる機会を、これからもたくさん作っていきたいと思っています。皆さんもどうかお元気で、そしていつも幸せでいてください。これからも応援をお願いします。ありがとうございます。

 

 

(C)2022 MEGABOXJOONGANGPLUS M, ARTIST STUDIO & SANAI PICTURES ALL RIGHTS RESERVED.

HUNT

東京・新宿バルト9ほか全国公開中

【映画「HUNT」よりシーン写真】

脚本・監督:イ・ジョンジェ
出演:イ・ジョンジェ、チョン・ウソン、チョン・ヘジン、ホ・ソンテ、コ・ユンジョン、キム・ジョンス、チョン・マンシク

公式HP https://klockworx.com/huntmoviejp

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