私はこれまで、数えきれないほどのApple製品を買ってきました。Apple好きなので、新製品が出ればそのタイミングで買う。自分にとってはごく自然な行動です。もちろん金額的に手の出ない製品もありましたが、買ったもののほとんどは一括払いでした。ところがここ数年、その買い方が少しずつ変わってきています。
iPhoneは確実に高くなっている
今年7月18日、AppleはiPhoneの国内価格を改定しました。一例を挙げるとiPhone 17の256GBモデルは129,800円(税込、以下同)から142,800円へ、iPhone 17 Proの256GBモデルは179,800円から194,800円へ。モデルや容量によって違いますが、8,000円から25,000円の値上げです。
もっとも、この改定は日本向けのもの。米国での販売価格は変わっていないので、実質的には円安を反映した為替調整とみられています。

次に気になっているのが、9月に発表されるとみられる新しいiPhoneです。次のiPhoneは、為替の話だけでは済まないかもしれません。AI向けデータセンターの需要拡大で、iPhoneのRAMやストレージに使われるメモリーの供給が逼迫し、価格も大きく上がっています。Appleがそのコストをどこまで吸収するかはわかりませんが、新モデルの本体価格がさらに上がる可能性は十分にあるでしょう。
そして何といっても、今年はApple初の折りたたみiPhoneが登場するという報道もあります。
他社の折りたたみスマートフォンを見れば、価格帯はある程度想像がつきます。8月7日に発売されたGalaxy Z Fold8は269,880円から、上位のGalaxy Z Fold8 Ultraは296,780円から。GoogleのPixel 11 Pro Foldも279,900円からです。もちろん、これらが折りたたみiPhoneの価格を示すわけではありません。それでも、Appleがこのカテゴリーに参入するなら、30万円前後、あるいはそれ以上になっても不思議ではないでしょう。
iPhoneがここまで高くなってくると、値段の話は自然と「どうやって買うか」という話につながってきます。
値段の話は「買い方」の話
実際、自分自身もここ数年でiPhoneを買うときに、あと払いサービス「ペイディ」やオリコの分割払いを使う機会が増えました。
現在、Apple Storeでは「ペイディあと払いプランApple専用」に加えて、オリコ、JCB、三井住友カード、楽天カードが発行する対象クレジットカードでも、分割手数料0%の支払い方法が用意されています。対象クレジットカードでは最大24回、ペイディでは対象のiPhoneを最大36回まで分けて支払えます。
そのなかでも、高額なiPhoneを買うときにペイディが使いやすいと感じる理由は、36回に分けられるからだけではありません。Apple製品専用の利用可能額が用意されるので、普段使っているクレジットカードの枠を減らさずに済む。口座振替を選べば、分割手数料も支払手数料もかからない。この2つが大きいと感じています。

※下取り価格は記事執筆時点のもの
さらにAppleの下取りサービス「Apple Trade In」を組み合わせれば、いま使っているiPhoneの下取り額を購入代金に充てて、月々の支払いを下げることができます。
たとえば現在、iPhone 17 Pro Maxの価格は214,800円から。iPhone 16 Pro MaxのApple Trade In下取り額は最大135,000円です。仮に最大額が適用されれば、差額は79,800円。これを36回に分ければ、単純計算で月々約2,200円になります。
もちろん、iPhoneそのものが安くなったわけではありません。それでも約21万円を一度に払うのと、いま手元にあるiPhoneの価値を購入費に充てて残りを分割手数料0%で払うのとでは、負担感がまるで違います。手元のお金も、普段のカードの枠も一度に減らさず、毎月の支出を一定にできる。自分がペイディを選ぶ理由はここにあります。
一方で、普段使っているカードに支払いをまとめたい人や、カードのポイントを重視する人には、オリコやJCB、三井住友カード、楽天カードの分割払いのほうが合うこともあります。大事なのは、分割払いだから得、一括払いだから損と決めつけないことだと思っています。
「残クレiPhone」でもいいんじゃない?
もうひとつ知っておきたいのが、Appleが提供しているiPhoneの買い替えプログラムです。対象のiPhoneをペイディの36回払いで買うと、24回目の支払いを終えたタイミングで新しい対象iPhoneを購入し、それまで使っていたiPhoneを下取りに出せば、所定の条件のもとで残りの支払いが完済扱いになる買い替えオプションが用意されています。

つまり36回払いといっても、実際には2年使ったところで端末を返し、新しいiPhoneへ乗り換えられる。考え方としては、キャリア各社の返却プログラムとよく似ています。車でいえば、数年後の価値を前提に月々の負担を組む「残クレ」に近いイメージです。厳密には車の残価設定型クレジットと同じ契約ではありませんが、「最後まで持ち続けることを前提にせず、一定期間使ったら返す」という発想は共通しています。
iPhoneに限っていえば、Apple Storeで買ってもキャリアで買っても、この「2年で乗り換える」買い方が用意されているわけです。違いは主に本体価格で、Apple StoreはApple公式価格そのまま。キャリアの本体価格はApple Storeより高いですが、MNPなどのキャンペーンが重なるとお得になることがあります。どちらが有利かはその時々で変わります。
もうひとつの道は「自分で買って、自分で売る」
もちろん、2年後の返却を前提にしたプログラムだけが選択肢ではありません。自分で買い、自分の好きなタイミングで手放す方法もあります。私が新しいiPhoneへの買い替えを考えるとき、最初に確認するのは先ほども話題に出したAppleの下取りサービスApple Trade Inです。
現在、iPhone 16 Pro Maxは最大135,000円、iPhone 16 Proは最大121,000円で下取りされています。新しい製品の購入と同時に申し込めて、下取り額をそのまま購入代金に充てられる。この手間の少なさが、Apple Trade Inの大きな魅力です。
ただし、Apple Trade Inがいつも最高値というわけではありません。
Apple Trade Inではモデルごとに最大下取り額が示されますが、買取専門店ではストレージ容量や在庫状況、その時々の相場まで価格に反映されます。たとえば国内版iPhone 16 Pro Maxは、買取専門店で256GBモデルが最大155,000円、1TBモデルでは最大175,000円という例もあります(記事執筆時点)。端末の状態で実際の査定額は変わりますが、Apple Trade Inより高く売れる可能性はあるわけです。

そもそもこうした買い方が成り立つのは、国内における中古iPhoneの人気が高く、買取価格も比較的高い水準で安定しているからです。長く使っても、手放すときに価値が残りやすい。これは、iPhoneを選ぶ理由として大きなアドバンテージだと思います。
だから自分にとってのApple Trade Inは、「最高値で売る場所」というより「少なくともAppleならこのくらいで引き取ってくれる」という基準価格です。まずApple Trade Inの金額を確認する。手軽さを優先するならそのままAppleへ。少しでも高く売りたいなら、その金額を基準に買取専門店を比べる。差が数千円ならApple Trade Inの手軽さを取り、1万円、2万円と違うなら買取店を検討する。そのくらいの感覚でいると、買い替えはかなり楽になります。
自分で売る方法なら、返却プログラムのタイミングを待たずに1年ほど使ったところで最新モデルへ乗り換えることもできます。その際、意識したいのが「使う期間」と「支払う期間」をできるだけそろえること。1年で売るつもりなら12回払い。2年使うなら24回払い。あるいは一括で買って、売却した金額を次の購入費に充てる。
何回払いにすれば月々がいちばん安く見えるかではなく、自分が手放す時期までに、どのくらい支払いを進めておきたいのかを考えることだと思います。
折りたたみiPhoneが30万円に近いとしたら、どう買うか
もし9月に30万円近い折りたたみiPhoneが登場したら、自分は分割手数料0%を使うと思います。ただし、支払い回数を最大まで増やせばいいとは考えていません。
まず、そのiPhoneをどのくらい使うつもりなのかを決めます。2年使って新しいモデルへ乗り換えるなら、ペイディとAppleの買い替えオプションやキャリアの返却プログラムを比べます。
1年ほどで売る可能性が高いなら、短めの分割を選び、自分でApple Trade Inや買取専門店へ売ることを考える。そのうえで、いま使っているiPhoneの下取り額や買取額を確認し、その金額を購入費に充てて、残った分だけを分割する。30万円を24回に分ければ月々12,500円。仮に36回払いの対象になれば、月々約8,333円です。
そこに、いまのiPhoneを10万円や15万円で手放せるなら、実際の負担はさらに変わってきます。月々の数字だけを見て「意外と安い」と判断するのではなく、何年使うのか、最後に返すのか、自分で売るのか。その出口まで決めたうえで買うつもりです。
値上げの時代だからこそ、「買えるかどうか」だけではなく、「どのぐらい使い続けるか」まで含めて考える。9月の発表を前に、いま使っているiPhoneの下取り額を一度確認しておくだけでも、新しいiPhoneとの向き合い方は変わってくるはずです。