アップルのiPhone 18 Proシリーズが9月18日に発売されます。Apple Storeの販売価格はストレージ256GBの「iPhone 18 Pro」が219,800円から、同じく256GBの「iPhone 18 Pro Max」が239,800円(いずれも税込)から。いよいよベースラインの価格が20万円を超えました。
しかも今秋は、スタンダードモデルのiPhone 18が同時に発表されていません。「Proは欲しいけど高い。無印の18を待つべきか?」と迷う人も少なくないはずです。
先に筆者の結論を述べると、数世代前のiPhoneからいま買い換えたい人にとって、18 Proは検討に値するスマホだと思います。

デザインは踏襲だがカラバリを4色に刷新
本体のデザインはiPhone 17 Proシリーズを踏襲しており、6.3インチの18 Proと、6.9インチの18 Pro Maxという2モデル構成も変わりません。一方で、カラバリは17 Proのシルバー、ディープブルー、コズミックオレンジから一新。ブラック、シルバー、グレイシャー、バーガンディの4色展開になりました。
今回発売前に試した実機は、18 Pro Maxがブラック、18 Proがグレイシャーです。ブラックはアップルが「今までのiPhone Proシリーズの中で最も深いブラック」と形容している、引き締まった黒色です。ブルー系のグレイシャーは金属の光沢感が楽しめますし、しっかりとブルーっぽく、さらに爽やかな色合いです。バーガンディは深い紫系の新色。シルバーは背面ガラスと筐体の色が統一されました。

ProとPro Maxの主な違いは、画面と本体サイズ・重量・バッテリー容量です。
18 Proは6.3インチ、約211g、動画再生時に最大36時間。18 Pro Maxは6.9インチ、約249g、バッテリー持ちは動画再生が最大45時間です。価格差はちょうど2万円。AppleシリコンのA20 Proやカメラ構成、ストレージ容量は共通なので、Pro Maxだけの特別な撮影機能もありません。
大画面でゲームや映像を楽しむことを重視したり、電池持ちを優先したりするならばPro Maxを選ぶべきでしょう。ただし、やはり約249gの質量は片手で持つとずっしりと感じられます。携帯性が高く、片手で持ちながら写真やビデオが軽々撮れることも含めて、総合的なバランスを考えると筆者は18 Proを推したいところです。
注目すべき「6つの進化」
iPhone 18 Proシリーズの進化について、注目したい6つのポイントを大小集めて紹介します。
1つめはカメラの可変絞り機構です。トリプルレンズカメラのうち、48MP Fusionメインカメラが可変絞りを搭載しました。絞り値はF1.48、F1.8、F2.8、F4.0の4種類に対応。暗所では絞りを開くことで光をより多く取り込み、明るく綺麗な写真が撮れます。
一方、大勢でのグループ写真やテーブルの上に並べた小物などの「すべての被写体にピントを合わせて撮りたい」場合には、F4.0まで絞ってシャッターを切ることで、全体に焦点を合わせて引き締めた写真が撮れるわけです。
可変絞りはオートでも被写体や光、動きに応じて自動制御が効くので、カメラのマニュアル撮影設定は面倒、あるいは苦手という方でも気軽にその効果が味わえます。
iOSの純正カメラアプリに関して言えば、絞りだけでなくシャッタースピード、ホワイトバランスなどを撮影者がマニュアルで調整可能です。よく使う機能を「写真コントロール」から取り出して、カメラアプリの画面トップに並べておけばすばやくアクセスできます。カメラの細かな機能を使いやすくまとめたユーザーインターフェースが見事です。



2つめはAppleシリコンのA20 Pro。最先端の2ナノメートルプロセスを採用し、6コアCPU、7コアGPU、デュアル16コアNeural Engineを搭載しました。ゲームや生成AI、画像処理などを高速化します。
3つめはよりパワフルな冷却性能です。チップ周辺の熱を広範囲に拡散するベイパーチャンバーの表面積を、17 Pro比で約3倍に拡大しました。大型化したベイパーチャンバー自体がバッテリーやロジックボードを支える構造部品も兼ねている、ウィットに富んだ設計を採用しています。
また、基板上のA20 Proとメモリーの配置を変更することで熱の経路も見直し、パフォーマンスの持続性能を最大40%まで高めています。さらに圧縮性を持つ特殊な熱伝導材をA20 Proとベイパーチャンバーの間に挟み、効率よく熱を伝えます。その効果として、長時間のゲームや動画撮影時にもパフォーマンスが下がりにくくなりました。

4つめは内蔵バッテリー強化による電池持ちの向上です。連続ビデオ再生を実現するバッテリーパフォーマンスは、18 Proが最大36時間(17 Proは最大33時間)、18 Pro Maxは45時間(17 Pro Maxの39時間)に伸びました。約15分で最大50%まで充電できる有線高速充電機能もあるので、不意にバッテリーが切れる不安もおおむね解消されそうです。
5つめはディスプレイ関連機能、特にDynamic Islandが大きく進化しました。2022年発売のiPhone 14 Proシリーズに初めて採用されたDynamic Islandは、アプリの通知や進行中の情報を表示するユーザーインターフェースです。iPhone 15世代からスタンダードモデルにも採用されていますが、iPhone 18 Proシリーズでは表示サイズが25%小さくなりました。さらに最大2件までだったライブアクティビティの同時表示が、最大3件まで増えています。音楽の再生中ステータスを表示しながら、タイマーとフードデリバリーの配達状況に目を配るといった使い方ができます。

そして6つめに、通信機能が向上します。Apple C2セルラーモデムチップは、iPhone Airが搭載するC1Xチップよりもアップロード性能を高めながら、消費電力を15%削減しました。米国向けモデルではC2チップにより5Gミリ波にも対応しますが、日本で販売されるiPhoneは国内通信事業者が展開する5GのSub6のみに対応します。ほかにはWi-Fi 7、Bluetooth 6、Threadを担うApple N1チップも搭載します。
無印iPhone 18も待つべきなのか?
スタンダードモデルのiPhone 18がいつ登場するか、アップルは発表していません。価格を最優先し、いま使っているiPhoneに不満がなければ待つ判断もありです。現在iPhone 17 Proを使っているユーザーも、カメラの可変絞りや、ゲームプレイの際の発熱をさらに抑えたいという強い期待がない限り、急いでiPhone 18 Proシリーズに買い換える理由はないと筆者は思います。
一方で数世代前のiPhoneで、今はバッテリーの減りや発熱が気になったり、あるいはカメラ性能に不満があったりする人は、未発表の製品を待ち続けるよりもiPhone 18 Proシリーズを手に入れることを目指した方が、すぐに得られるメリットは大きいでしょう。18 Proの進化は電池、通信、冷却、撮影の快適さという、毎日のスマホの使い勝手に直結しています。そして、恐らく今後iPhone 18が登場するとしても、iPhone 18 Proのスペックや“できること”を大きく超えるものを持ち合わせているとは、あまり思えません。

20万円を超えるApple Storeでの販売価格が壁になる場合は、下取りサービスを利用するほか、国内の通信事業者が提供する端末返却型の購入支援プログラムも選択肢になります。一定期間後に端末を返却することで、機種代金の実質負担額を抑えられます。ただし、これは端末を所有し続ける場合の値引きとは異なります。返却時期や査定基準、プログラム利用料などの条件は契約前に入念に確認しましょう。
iPhone 18 Proシリーズが高価なデバイスであることに違いはありません。それでもいま買い換え時を迎えている人にとっては、その価格を納得させるだけの充実した進化があると言っていいでしょう。自分が期待する使い方とお得感が得られる購入方法を見極めながら、積極的に検討したいプロダクトであることは間違いありません。